黒の書 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ちまたではパクリだとか、寄せ集めとか、役に立たないとか、散々の評価だが、魔術本の真の価値ってのは、どれだけ著者自身が発見した独自のアイデアや理論が書かれてるか。そもそも市販されている魔術書のほとんどは複数の洋書から部分的に転載しただけ。後進教育のために本を出版というのも、実は建前で本音は権威付けが目的。その証拠にやけに豪華本で高かったりする。本当に後進教育を考えるなら安価本で出版するって。いくら装丁を豪華にしたって、オリジナリティがなければ決して稀覯本として扱われる事はない。豪華本はあくまで豪華本。豪華本イコール稀覯本じゃない。本が稀覯化する事は簡単な事じゃないんだ。魔術本の真の価値という観点から言えば、「黒ちゃんの書」も編集が甘いとかそういう事はあまり問題じゃないんだが、オリジナリティに溢れているかと言えば溢れてはいないし、文体や書体は最初から最後まで統一して軽くしない方が良い。「黒ちゃんの書」で唯一他の魔術本と異なるのは「経験」が多く書かれている事。 単に洋書からの知識の書き写しじゃないところだけは実践的。 初心者向けではないが、基本訓練やシジル、従者作りに関してはいいと思う。
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