皓月 の商品レビュー
(第1部と第2部合わせての感想です) 非常に面白いです! でも一寸残念なところがありました。 日本書紀をしっかり読み込んで、登場人物の関係図や、その後の出来事を頭に入れて、しっかり書いているように思いました。 そして古代史ファンとしては、フムフム、こういう風に解釈したのか、あれへ...
(第1部と第2部合わせての感想です) 非常に面白いです! でも一寸残念なところがありました。 日本書紀をしっかり読み込んで、登場人物の関係図や、その後の出来事を頭に入れて、しっかり書いているように思いました。 そして古代史ファンとしては、フムフム、こういう風に解釈したのか、あれへの伏線だなと思いながら読む楽しみがありました。 また、場面、場面での筆力も素晴らしいです。 一寸残念に思ったは、あまりに歴史を男女の愛憎でばかり書いていること、都合の良いようにその時々のストーリーを書いている傾向があることです。
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今まで読んだ小説の中での 皇極・斉明天皇といえば、「天智天皇の母」という描かれ方がほとんどで、彼女自身を主人公とし スポットを当てた小説は初めて読みました。 歴史の中ではマイナーな存在の彼女を、何故に取り上げたのかなぁと 興味津々で読み始めましたが、これが思いもかけず壮大な歴史...
今まで読んだ小説の中での 皇極・斉明天皇といえば、「天智天皇の母」という描かれ方がほとんどで、彼女自身を主人公とし スポットを当てた小説は初めて読みました。 歴史の中ではマイナーな存在の彼女を、何故に取り上げたのかなぁと 興味津々で読み始めましたが、これが思いもかけず壮大な歴史ラブロマンスに仕上がっており、かなり厚みのある本でしたが一気読み! 物語の中心は、宝姫王(のちの皇極女帝)と遣隋使・高向黒麻呂との悲恋。愛しあいながらも運命の転変に弄ばれ、晴れて結ばれることは許されないという、恋愛小説の大定番。時々恋愛感情ベースで人物が動きすぎるかなぁと思わなくもないけれど、歴史の波のベールをまとうと 彼らの真情が胸を打つ。 当時の倭国を取り巻く中国や三韓の情勢、古い体制にしがみつく蘇我氏をはじめとする豪族たちと新体制づくりの挫折、そんな歴史的背景がわかりやすく、しっかりと描きこまれているのも好感が持てました。 それにしても、第1巻ではまだ彼女は「皇極天皇」にすらなっていません(笑)続きが楽しみです。
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日本史の授業では必ず出てくる女王様の話☆ この時代なので史実全てが明らかではなく作り話の部分も多いかと思いますが、主人公の姫として生まれた運命と、周りの野心剥き出しの豪族達の思惑と陰謀に振り回されながらも、一途な燃えるような恋をして輝き、そしてまた心底苦しむ姿が生き生きと描写され...
日本史の授業では必ず出てくる女王様の話☆ この時代なので史実全てが明らかではなく作り話の部分も多いかと思いますが、主人公の姫として生まれた運命と、周りの野心剥き出しの豪族達の思惑と陰謀に振り回されながらも、一途な燃えるような恋をして輝き、そしてまた心底苦しむ姿が生き生きと描写されておりとても面白いです!脇役達もまた魅力的です。第一部ということで、次巻以降これからまた彼女の運命と、日本が国として動き出す話を早く読みたいです。
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