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犬の日本史 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2023/09/23

<目次> 第1章  日本史への犬の登場 第2章  白い犬の幻想 第3章  平安京の犬のいる風景 第4章  犬と中世の武家社会 第5章  海外からやってきた犬 第6章  鷹狩をめぐる犬たちの明暗 第7章  犬公方と江戸の犬 第8章  犬を食う人、人を食う犬 第9章  犬の霊力・呪力...

<目次> 第1章  日本史への犬の登場 第2章  白い犬の幻想 第3章  平安京の犬のいる風景 第4章  犬と中世の武家社会 第5章  海外からやってきた犬 第6章  鷹狩をめぐる犬たちの明暗 第7章  犬公方と江戸の犬 第8章  犬を食う人、人を食う犬 第9章  犬の霊力・呪力・超能力 第10章  狂犬病は犬と人の共通の敵 第11章  消滅しかけた日本の犬の歴史 補論 <内容> 2000年PHP新書として出した『犬の日本史』の復刊であり、補論はそれ以降のエッセイ(論文?)を入れた部分。歴史学者なので、きちんと解説しているが、明治期になっても放し飼いが普通だった日本の犬は、今でいう「純粋種」など存在せず(混血が進んでいるため)、さらに江戸中期から狂犬病の伝播により多くが殺されていることがそれを助長している、ということのようだ。また「狆」は日本の犬なんだね(平安期から文献によく出てくる.例えば『源氏物語』とか)。

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2020/06/27

現代の「愛犬家」としてはわりにショッキングなわが国の犬と人とのかかわりの歴史。 犬は古い友人、そこには違いないんだけども、人の命でさえ軽かった時代にはやはり友人の命もことのほか軽かったのだ。考えればわかることではあるが、整理された文章で書かれてみるとけっこう衝撃的なものであった。...

現代の「愛犬家」としてはわりにショッキングなわが国の犬と人とのかかわりの歴史。 犬は古い友人、そこには違いないんだけども、人の命でさえ軽かった時代にはやはり友人の命もことのほか軽かったのだ。考えればわかることではあるが、整理された文章で書かれてみるとけっこう衝撃的なものであった。 かといって文明人を気取るのかといえば、そういうことでもないのだろうな。これぞ、価値観の違いだ。ただ学ぶものとする。

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2020/01/07

人間に歴史があるなら犬にも歴史がある。縄文犬の登場、記紀神話と白い犬、平安京の犬、中世の犬追物ブーム、南蛮犬の渡来、犬の超能力、狂犬病など、様々なエピソードで綴った、犬と人との一万年に及ぶ交流史を復刊。(e-honより)

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2024/03/11

日本人は、犬とどのように関わってきたか?日本人と犬との交流の歴史を、深く掘り下げて考えるとき、日本人と自然との歴史的な関係も浮き彫りにされる。「たかが犬、されど犬」

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2018/01/22

ペット屋さんで見つけました。犬好きなのでこれは読むしかないと! 古代から現代までの犬と人間のかかわり方の歴史を紹介した本です。 まず驚いたのは、日本には犬はいなかったということ。 古代、大陸から持ち込まれたものが野生化したのが始まりで、日本人が野犬を飼いならしたわけではないそう...

ペット屋さんで見つけました。犬好きなのでこれは読むしかないと! 古代から現代までの犬と人間のかかわり方の歴史を紹介した本です。 まず驚いたのは、日本には犬はいなかったということ。 古代、大陸から持ち込まれたものが野生化したのが始まりで、日本人が野犬を飼いならしたわけではないそうです。 その出会いがすべてを物語っているように、歴史的に見て、純粋な日本犬、というものは過去のどの時点でも存在しなく、地域によってだんだんそれぞれ特徴を持った犬が生息していたに過ぎなくて、狆以外の日本犬の犬種が分かれたのはつい最近のことだそうです。それまでは人為的に犬種を改良するという発想が日本人にはなかったから、日本犬の歴史は浅いそうで、その事実に衝撃を受けました。 詳しく言うと、日本犬は古代から昭和まで今の猫のように放し飼い文化が基本でした。 明治時代に海外から洋犬が多数流入、それも放し飼いなので、在来犬との交配が進み、あっという間に在来犬種の存在が危ぶまれるほどまでに雑種が増えていきました。 そこでようやく、昭和に入ってから日本犬の血統を守る運動がはじまります。 しかしその時点で、立ち耳・巻尾の特徴を備えた犬はほとんどいなく、辛うじて、山間部の猟犬だけはまだ比較的純潔が残っていたので、それらを発掘し、保存が行われていきました。 そしてそれらが昭和初期に天然記念物の指定を受けていったのです。(秋田犬、甲斐犬、紀州犬、柴犬、北海道犬など。) 外国では古代ローマの時代から用途によって闘犬や抱き犬など、品種改良、固定化が進んでいたというのに、この差・・・ 犬を相棒にもつ歴史の長さが、今のペット事情にもつながっているのだと実感しました。日本はいつまでもペット後進国ですものね。 などといいながら、戦国時代、武士の間で一部鷹狩の際に訓練をされた使役犬は多少いたそう。鷹狩の流行が終わるとそれも廃れたみたいですけど。 ヨーロッパの狩りや牧羊に使われるような使役犬に育つまではいかなかったそうです。 また、江戸時代、お伊勢参りが大流行した際には、忙しくて時間が取れない主人の代わりに犬にお参りをさせるのも流行したそう。 (犬たちは、飼い主に路銀や「お伊勢参り犬」と書かれた名札を用意してもらうと、それを首に着けて出発する。往復とも、宿村の役人などに世話をしてもらい、次の宿村まで送り届けられながら往復。無事にお札をもらって帰ってくるという。) 想像するととてもかわゆい。。 そのほかにも、藤原道長は犬好き、とか、楽しい雑学を学べました。 と同時に、平安京の掃除人は犬とカラス、というのにショックを受けたり(絵巻の墓には必ずカラスと犬がセットで描かれている。犬のイメージが・・・)アジア全般に言えることだけど、日本にも人間が犬を食す文化はあった(赤犬は有名)とはっきり書かれていて、更に江戸時代の料理本にも、犬の調理法が掲載されていたというのを知ってちょっと辛かったです。(家庭薬として認識されていたようです) また、三味線に猫の皮は有名だけどそれは高級品。安物には犬の皮が使われていたそう・・・ などなど、知りたかったことも知りたくなかったこと(涙)も含め、とても勉強になり面白い本でした。。

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2018/01/05

<内容紹介より> 人間に歴史があるなら犬にも歴史がある。 縄文犬の登場、記紀神話と白い犬、 平安京の犬、中世の犬追物ブーム、 南蛮犬の渡来、犬の超能力、狂犬病など、 様々なエピソードで綴った、 犬と人との一万年に及ぶ交流史を復刊。 ―――― どうしても、記紀を中心とした古代の資...

<内容紹介より> 人間に歴史があるなら犬にも歴史がある。 縄文犬の登場、記紀神話と白い犬、 平安京の犬、中世の犬追物ブーム、 南蛮犬の渡来、犬の超能力、狂犬病など、 様々なエピソードで綴った、 犬と人との一万年に及ぶ交流史を復刊。 ―――― どうしても、記紀を中心とした古代の資料をもとに考証していたので、受け付けにくいな、と感じるところが少なくありませんでした。そもそも、古代史にもイヌにもさほど興味がない、というのも原因かもしれません……。 個人的には(猫派なので)、「平安宮廷の女房連中は、どちらかというと、犬派ではなく、猫派だったようである。女房たちばかりではなく、一条天皇も猫派であり、全体に、平安宮廷では犬派より猫派が多かったといえる(p.43)」というろころなどは面白く読みました。 また、太平洋戦争に際して、軍犬・軍用犬として多くの犬が徴用され10万匹以上の犬が犠牲になった(p.69)ということについては、今まで知らなかったことで衝撃を受けました。 どうしても「犬」と「日本史」を結び付けて考えると、徳川綱吉の生類憐みの令に代表されるような保護政策が想像されますが、むしろ犬の愛護政策は例外的なもので、基本的には放し飼い、猟犬をのぞけば特別の保護もされていなかった、という事実には驚かされました。 日本でも犬を食べることがあった、ということや、逆に犬が人を(遺体や病などで衰弱した人を)食べることもあった、ということを知り、現在のペット事情の方がむしろ「不自然」な関係性なのかもしれない、とも感じました。

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2015/03/08

『日本書紀』や『今昔物語』など、神話や寓話に近い話なども含めつつ、基本的には史実に基づき、時代を追って、人と犬の日本史が書かれた本書。人の犬食い、犬の人食いの話もきちんと載っていたが、要所要所に犬に対する愛情も感じられ、特に補論の最後の一文には、涙腺が刺激された。以前にPHPから...

『日本書紀』や『今昔物語』など、神話や寓話に近い話なども含めつつ、基本的には史実に基づき、時代を追って、人と犬の日本史が書かれた本書。人の犬食い、犬の人食いの話もきちんと載っていたが、要所要所に犬に対する愛情も感じられ、特に補論の最後の一文には、涙腺が刺激された。以前にPHPから出ている新書と本文はほぼいっしょとのことだが、最後の補論に筆者がほかの雑誌で書いた小論がいくつかまとめられている。

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2014/02/06

犬は最も古くから家畜化され、人間と共に生きてきた動物である。 日本人と犬とはいつ頃から、またどのように関わってきたのか。 日本人ごどこから来たのか?我々のルーツと共に、犬の遺伝情報からどのようなルートを辿って日本にやってきたのかを考察しいる。 また、古代から現代まで、各時代毎に人...

犬は最も古くから家畜化され、人間と共に生きてきた動物である。 日本人と犬とはいつ頃から、またどのように関わってきたのか。 日本人ごどこから来たのか?我々のルーツと共に、犬の遺伝情報からどのようなルートを辿って日本にやってきたのかを考察しいる。 また、古代から現代まで、各時代毎に人間と犬がどのように関わっていたのかを紹介している。 現在とは全く違った人と犬の関係がとても興味深かった。 犬と歴史好きの人にはおすすめ。

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