政治の修羅場 の商品レビュー
過去の政治家の話は面白いが、客観的事実よりも、自己主張が多く、どうも自己喧伝されているような鬱陶しさを感じ得ない。多面的な評価が必要なのだろうが、この著書一冊で鈴木宗男を感じ取った印象を述べるなら、胡散臭いの一言だ。
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政治家・鈴木宗男氏の40年に渡る政治家人生を語り明かす実録・回顧録。 宗男氏の師である中川一郎をはじめ、田中角栄、福田赳夫、安倍晋太郎、金丸信、竹下登、小沢一郎、小渕恵三、田中真紀子、小泉純一郎…。さらには、ゴルバチョフ、エリツィン、プーチンまで。「今だから語ることのできるエピ...
政治家・鈴木宗男氏の40年に渡る政治家人生を語り明かす実録・回顧録。 宗男氏の師である中川一郎をはじめ、田中角栄、福田赳夫、安倍晋太郎、金丸信、竹下登、小沢一郎、小渕恵三、田中真紀子、小泉純一郎…。さらには、ゴルバチョフ、エリツィン、プーチンまで。「今だから語ることのできるエピソード」がぎっしりと詰まっています。 「今の検察は正常ではない。すぐにマスコミへ情報を流し、一参考人に過ぎない政治家に嫌疑がかかっているという世論を形成するよう誘導するようになった」、「小選挙区比例代表並立制度になり、マニフェストが重視されるようになった今、候補者が独自のセールスポイントを作らなく(作ることができなく?)なったことも手伝って、専門知識の乏しい小粒な政治家ばかりになった」、「党内基盤の弱い政治家はマスコミを誘導して求心力を持とうと、過激なことを言わざるを得なくなる。しかし過激な弾を撃ち尽くしてしまえば、あとはジリ貧になるだけで続かない」、「政治とは歴史を作ることであり、そこに権力やポストが伴う以上は命がけで闘わなければならない」などなど…。タイトルどおり、数々の修羅場を経験した宗男氏であるからこそ、言葉の重みが違ってきます。 この本を読むと、田中角栄、中川一郎、金丸信から小沢一郎、小泉純一郎、さらにはプーチンにいたるまで、政治の世界が実に激しい権力争いであるか、垣間見ることができます。もちろん、何から何までぺらぺら話しているわけではありません。宗男氏のポリシーもあります、墓場まで持っていく話も当然あるでしょう。 小泉政権時代、マスコミは安直に「宗男VS真紀子」の構図をおもしろおかしく報道し、政治をまさに劇場型に変えてしまいました。「日本の総理大臣にもっともふさわしい人物が田中真紀子とされた時代」があったことを思うと、本当にゾッとします。佐藤優さんの本などを読めば分かりますが、検察やマスコミがいかに偏った情報ばかりを流していたかが分かります(今でもマスコミはまったく信用するに値しませんが)。 激しい「宗男バッシング」があった頃から10年以上が経ちました。その間に宗男氏は投獄を経験し、政権の中枢からはるか彼方にまで追いやられてしまいました。ただ、僕個人としては、宗男氏のような気骨のある政治家がもっと活躍してほしいと感じます。少なくとも、ロシアとのパイプ役として宗男氏を凌ぐ政治家は、現状、見当たらないでしょう。
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鈴木宗男による回顧録。この本だけ読むと弁解じみた感じにしか受け止められないかもしれないが、佐藤優の本を読んだ上で、そして検察の現状を知るにつれ、あの頃の報道がいかに偏向的で、基礎案件が無理筋だったかがわかる。選挙区でなぜあれだけ人気があるかも今ひとつわからなかったけど、いかに地元...
鈴木宗男による回顧録。この本だけ読むと弁解じみた感じにしか受け止められないかもしれないが、佐藤優の本を読んだ上で、そして検察の現状を知るにつれ、あの頃の報道がいかに偏向的で、基礎案件が無理筋だったかがわかる。選挙区でなぜあれだけ人気があるかも今ひとつわからなかったけど、いかに地元を大事にしているかとか、人情的なものも絡んでいるんだなぁと。少なくとも悪人っぽさは作られたイメージなんだろうし、そういうイメージは簡単にばら撒かれてしまうと。
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政治の世界で激しい浮き沈みを経験してきた筆者が初めての師匠である中川をはじめ、田中角栄、福田赳夫、安倍晋太郎、金丸信から、小沢一郎、野中広務、田中真紀子、小泉純一郎、プーチンまで、すべてを語りつくす。 本書は裸一貫で上京し、拓殖大学在学中に政治家・中川一郎元農林大臣の秘書とな...
政治の世界で激しい浮き沈みを経験してきた筆者が初めての師匠である中川をはじめ、田中角栄、福田赳夫、安倍晋太郎、金丸信から、小沢一郎、野中広務、田中真紀子、小泉純一郎、プーチンまで、すべてを語りつくす。 本書は裸一貫で上京し、拓殖大学在学中に政治家・中川一郎元農林大臣の秘書となり、その後、実に40年間の長きにわたって永田町で戦い、その裏も表も知り尽くした一政治家の回想録です。自らをして「地獄を見た」と言わしめるほどの数々の修羅場を潜り抜け、自身も大事業家として潜り抜けなければならない経験としてあげられる「浪人」・「大病」・「懲役」を経て記されているので、やはり、言葉の重みが違います。 ここにこめられているものは田中角栄、中川一郎、金丸信から小沢一郎、さらには小泉純一郎、果ては外国の国家元首以外で初めて会見することができたといわれるプーチン氏にいたるまで、政治の世界が以下に魑魅魍魎の権力争いであるということを教えてくれる一冊です。筆者自身が権力の中枢にいただけあってその「奥の院」でいったいどのような決断がなされていたのか? 「今だから明かすことのできるエピソード」 と本人がおっしゃるように、読みながら手に汗をにじませておりました。 しかし、世に言う『宗男バッシング』が行われていた際、それまで外務省について筆者が知りえたことは文字通り、『墓場まで持っていく』のでしょう。そういった記述がほとんどなかったので、そんなことも感じました。最後のほうにある筆者が獄中で感じたことのひとつに『今の日本には“政治”というものがない』と『「俺が、俺がのガ」ばかりで「おかげ、おかげのゲ」がないのだ』という指摘は本当に重いものであると最近つくづく実感しております。
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鈴木さんの政治家人生についての自伝である。大分前に鈴木さんが逮捕されたときは涙を流してなんやかんや言っていた、としか思ってなかったが、鈴木さんなりの政治家としての努力があることを知った。 ロシアに精通している政治家と言えば、鈴木宗男、ってことは興味がなかったが領土問題を抱えている...
鈴木さんの政治家人生についての自伝である。大分前に鈴木さんが逮捕されたときは涙を流してなんやかんや言っていた、としか思ってなかったが、鈴木さんなりの政治家としての努力があることを知った。 ロシアに精通している政治家と言えば、鈴木宗男、ってことは興味がなかったが領土問題を抱えている以上、鈴木さんのような政治家が太いパイプを築こうと大変な努力をされていることを知ったことでなんだか政治に興味がわいてきた。 いいきっかけになったなぁ。
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鈴木宗男氏の政治人生を振り返ったもの。 いろいろな批判はあるが、個人的には嫌いではない。 行動力、バイタリティはすごいと思う。
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父親が馬を一頭売ってくれて、拓殖大学へ進学 入所中の妻の言葉「絶対に権力に妥協するな。アンタが2年3年出てこなくたって、事務所も講演会も守る。家のことは絶対に心配要らないから」 私は多くの人に言いたい。人生は思い通りにいかない。だが何があっても人生を諦めるな。挫折や失望は誰でも味...
父親が馬を一頭売ってくれて、拓殖大学へ進学 入所中の妻の言葉「絶対に権力に妥協するな。アンタが2年3年出てこなくたって、事務所も講演会も守る。家のことは絶対に心配要らないから」 私は多くの人に言いたい。人生は思い通りにいかない。だが何があっても人生を諦めるな。挫折や失望は誰でも味わうし、どこにでもある。そこで諦めてはいけない。生きていればいいこともあるし。逆転もある。同時に私は政治家として、悪しき権力によって挫折や失望を味わった人に夢を与えたい。それを自分の仕事としていきたいと願う。
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面白かった。 細かい政治の内幕とか、裏話とかの正攻法の楽しみ方よりも、鈴木宗男個人の生きざま、信条のほうが面白い。
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衆議院議員選挙・東京都知事選挙と続く選挙月間の12月、妻が読み終わったというので、私も手にとってみた本です。 「鈴木宗男氏」、とてもアクの強い政治家です。正直なところ私はあまりいい印象は持っていないのですが、佐藤優氏をはじめてとして“政治玄人”の評価は結構高いですね。 さて...
衆議院議員選挙・東京都知事選挙と続く選挙月間の12月、妻が読み終わったというので、私も手にとってみた本です。 「鈴木宗男氏」、とてもアクの強い政治家です。正直なところ私はあまりいい印象は持っていないのですが、佐藤優氏をはじめてとして“政治玄人”の評価は結構高いですね。 さて、本書、鈴木氏本人の筆による著述であるだけに、紹介されているエピソードの選択からしてバイアスはかかっています。ただ、それらを踏まえた上でもなお、十分にリアリティのある“政治”の営みを垣間見ることができます。 鈴木氏の政治手法を支持するものではありませんが、その場にいた当人ならではの生々しい政治家同士のやりとりはそれなりに興味を惹くものでした。
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鈴木宗男氏が生まれてから政治家になる過程について簡潔に書いてあり、逮捕され刑務所に入ったあとのことまで半ば自伝のような構成になっている。その中で今まで鈴木宗男氏から観た政治家という観点で色々な人物について語っている。どれも面白くこの本を読むだけでこんな政治家だったのかと分かるほど...
鈴木宗男氏が生まれてから政治家になる過程について簡潔に書いてあり、逮捕され刑務所に入ったあとのことまで半ば自伝のような構成になっている。その中で今まで鈴木宗男氏から観た政治家という観点で色々な人物について語っている。どれも面白くこの本を読むだけでこんな政治家だったのかと分かるほど他の政治家について興味を持つことが出来る。
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