象形文字入門 の商品レビュー
昔の入門書って、こんな感じだったのね、と思った。 たしかに言われてみれば、ネイティヴ・アメリカン(まだ本書では「インディアン」という呼称が使われている。それくらい昔の本だ。)から、マヤ文字、沖縄の結縄、ヒエログリフ、漢字・・・と、検討される文字も多彩だ。 絵文字と象形文字の違い...
昔の入門書って、こんな感じだったのね、と思った。 たしかに言われてみれば、ネイティヴ・アメリカン(まだ本書では「インディアン」という呼称が使われている。それくらい昔の本だ。)から、マヤ文字、沖縄の結縄、ヒエログリフ、漢字・・・と、検討される文字も多彩だ。 絵文字と象形文字の違いは・・・表音文字化できるかどうか、だったか。 今の入門書と違い、なんだか読みづらいと感じてしまう。 ようやく面白い、と思えてきたのは、ヒエログリフが表音文字化していくプロセスの話になってから。 古代のエジプト語の文法の基本(動詞+主語+副詞、副詞句)が知ることができたのはよかった。 もう一度きちんと読み直さないと、価値があまり理解できないのかも。
Posted by
言葉と文字は同じに思えて其の実別物である,という前振りに目から鱗が落ちる.言葉は音であるため,話し終えれば雲散霧消するものであるのに対して,文字は言葉に永続的な効果を持たせるための図形と説く.最後,長々と象形文字について語られた後の,日本語についての考察も興味深い.
Posted by
絵文字が文字へと発展していく過程をヒエログリフを軸に解説している。ヒエログリフの読み方の解説は充実しており、簡単な読み書きができるほどの記述がある。一方でヒエログリフ以外の象形文字は紹介程度に留められているが、これは著者の専門がエジプトであるため仕方がない。ちょっと驚いたのがイ...
絵文字が文字へと発展していく過程をヒエログリフを軸に解説している。ヒエログリフの読み方の解説は充実しており、簡単な読み書きができるほどの記述がある。一方でヒエログリフ以外の象形文字は紹介程度に留められているが、これは著者の専門がエジプトであるため仕方がない。ちょっと驚いたのがインディアン(ネイティブ・アメリカン)の絵文字。ぱっと見ただの絵にしか見えないが、彼らにとっては何かを伝える文字であり、同じ部族内であれば正確に内容が伝わるという。残念ながら文字までは発展しなかっが、もしこの絵文字が文字となっていたらどのような文字になっていたかを考えるのも面白いかもしれない。
Posted by
- 1