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島田荘司全集(Ⅴ) の商品レビュー

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2013/03/20
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※このレビューにはネタバレを含みます

改訂完全版4作品を収録。 1.消える上海レディ 2.Yの構図 3.網走発遙かなり 4.展望等の殺人 『Yの構図』に以前読んだときとは若干違う印象を受けた。 それには、東野圭吾著『麒麟の翼』の影響がある。 いじめ問題への対応が、両作品でまったく異なるからである。 どちらが良いとか悪いという単純なものではない。 誰もが考えさせられてしまう問題に違いない。 真相を知っていた、あるいは知った人間があまりに厳然と 「こうに違いないでしょ!!」と頑固たる強い態度をみせると、そんなにきっぱりと言い切れるのかと、思ってしまう。 この2作品だけを読んでも、それぞれが正反対の対応を見せるのだ。 だからこそ、エンディングでの“探偵役”による主張も、頑なになりすぎないよう、慎重に描く必要があると思う。

Posted byブクログ