さかなやの四季 の商品レビュー
大分県の耶馬溪で1975年から6年間ほど魚の 移動販売、つまり行商を行なっていた店主の エッセイです。 その前は住友金属小倉製鉄所社員であり、組 合活動にも精を出していたそうです。 当時の製鉄所の現場なんて今から考えると完 全なブラックであり、組合活動も真っ当なよ 雨でしたが...
大分県の耶馬溪で1975年から6年間ほど魚の 移動販売、つまり行商を行なっていた店主の エッセイです。 その前は住友金属小倉製鉄所社員であり、組 合活動にも精を出していたそうです。 当時の製鉄所の現場なんて今から考えると完 全なブラックであり、組合活動も真っ当なよ 雨でしたが、最後は著者は依願退職のような 形の憂き目に遭ってしまったようです。 著者は大変な読書家らしく、文章も読みやす いです。 そして耶馬溪の豊かな自然が目にうかぶよう です。 この時代は火力発電が積極的に行われていて、 著者も反対運動に参加しています。 いつの時代も国はエネルギー確保に汲々とし ていることが伺えます。 当時としては「左翼」に分類されたと思いま すが、後世の者から見るとそれは、自然を愛 する行為として当然という感想を抱きます。 もっとさらに後世へと語り継がれるべき一冊 です。
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