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「三国志」の政治と思想 の商品レビュー

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2020/06/07

分析概念としての名士層を軸として、三国時代の政治と思想の展開が描かれる。終章では研究史の整理もされており、今まで知らなかった角度から三国志を見ることができて面白かった。

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2012/09/14

三国志を名士の存在から読みとく。名士の影響力をうまく活用させた曹操の卓見、名士に暴君の烙印を押された孫酷など。

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2012/09/05

正史のほうから見た三国志。「演義」をフィクションと切り捨てるのでなく、楽しく見るために正史も読もうよ、という気持ちになる本。

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2012/08/08

★2012年8月8日読了『「三国志」の政治と思想 史実の英雄たち』渡邉 義浩 著 評価B+ 現在、中国で放送されたテレビドラマの三国志Three KingdomsのDVDを借りて、見ているのですが、その物語の背景を知るには絶好の著書。 後漢儒教国家の崩壊から両晋南北朝の貴族制が現...

★2012年8月8日読了『「三国志」の政治と思想 史実の英雄たち』渡邉 義浩 著 評価B+ 現在、中国で放送されたテレビドラマの三国志Three KingdomsのDVDを借りて、見ているのですが、その物語の背景を知るには絶好の著書。 後漢儒教国家の崩壊から両晋南北朝の貴族制が現れるまでのいわゆる群雄割拠の時代をいかに捉えるかに焦点が置かれている。キーワードは、名士。広大な土地、または強力な武力を所有する豪族ではなく、国を立ち上げた曹操、劉備、孫権達英雄でもなく、それぞれの土地で、知識階級に強力な支持基盤を持つ名士達が、国、政治、文化のあり方に大きく影響していたという説が説かれる。 これらの背景を仕入れてから、三国志を読む、または見るとより一層理解が深まるお勧めの書です。

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2012/07/16

「水魚の交わり」は劉備と諸葛亮の厳しい緊張関係である。歴史としての三国志を徹底的に描く決定版。 曹操の革新性の本質、諸葛亮と劉備の緊張関係、孫呉の盛衰の基底にある力学。史実の三国時代は、権力確立を希求する君主たちと、儒教的思想と文化、名声を力とする「名士」がせめぎ合う、緊迫した...

「水魚の交わり」は劉備と諸葛亮の厳しい緊張関係である。歴史としての三国志を徹底的に描く決定版。 曹操の革新性の本質、諸葛亮と劉備の緊張関係、孫呉の盛衰の基底にある力学。史実の三国時代は、権力確立を希求する君主たちと、儒教的思想と文化、名声を力とする「名士」がせめぎ合う、緊迫した政治空間であった。中国史上の大転換点として、史実の三国時代を当代の第一人者が描ききる、これぞ、三国志研究の決定版。 ・黄巾の乱と群雄割拠 ・曹操と荀彧 ・文学の宣揚 ・孫呉政権と揚州名士 ・劉備と諸葛亮 ・君主と文化 ・孫呉政権の崩壊 ・魏晉革命と天下統一 ・中国史上における三国時代の位置 「名士論」で一世を風靡した著者が、黄巾の乱から西晉の成立までを論じている。氏の著作で「名士論」を読んだとき、膝を叩きなるような爽快感があったが、本書もなかなか面白い内容である。氏の著作をアマゾンの書評などを読むと批判もあるが、自分には善し悪しを評価は出来ない。。(日本史と比べて難しいのは、他論に容易にアクセス出来ない点にある。本場の中国では、どのような考え方なのであろうか) 本書を読んで、諸葛亮の軍事的能力をやや見直した。国家成立の目的を考えると、北伐を行わないという選択肢はありえず、与えられた条件のなかで、最善を尽くしたという評価には納得させられた。   光栄のゲーム以来のファンとしては、十分に楽しめる内容である。 自著(研究書)からの引用が多いのに違和感を感じたが、研究書をもとに一般書を書いたという位置付けなのだろうか。 あとがきに、恩師とのやりとりが描かれている。 「○○だと思うのです」と報告すると、 「史料はあるのか。証明できるのか」と怖い顔で聞かれる。 「○○かと思います」と自信無く言うと、 「思うのは思想の自由だ。歴史研究は実証できるか否かだ」と怒られる。 とある、胸にしみいるやり取りである。

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2012/07/07

 同著者の研究書『三国政権の構造と「名士」』からのプラスアルファを期待して読んだ。  1~8章は上書をほぼなぞったものでがっかりしかけたけど、第9章「魏晋革命と天下統一」は読んでいない内容だったので良かった(この箇所も別の研究書が土台になっているようだが)。

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