素粒子標準模型入門 の商品レビュー
全体的に標準模型の全貌(骨格)をテンポ良く学ぶことができた。 相原、井上、原の単著本に比べると、レベルが高く、初中級向けだ。 本書で物理的な思考はあまり養えないが、理論と実験双方の到達点に立つことが出来る。特に新たな理論的道具立て、概念については、網羅性が高いと感じた。 第4...
全体的に標準模型の全貌(骨格)をテンポ良く学ぶことができた。 相原、井上、原の単著本に比べると、レベルが高く、初中級向けだ。 本書で物理的な思考はあまり養えないが、理論と実験双方の到達点に立つことが出来る。特に新たな理論的道具立て、概念については、網羅性が高いと感じた。 第4章で光子のスピンが1であること、第5章でラグランジアン密度の実数化が導出され、今までモヤモヤしていた部分がすっきり理解できた。 最後の章のアノマリー(量子異常)は初めて学んだ。今後、深めていきたい。 いきなりこの本で素粒子の標準模型を学ぶのでなく、ローレンツ不変性やゲージ不変性、SU(2)やSU(3)の群論の知識はあった方が良い。
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