楊令伝(十三) の商品レビュー
張家軍を追うため、梁山泊は北京を占領する。 梁山泊が富を持て余し、天下統一を夢見る者が出てきた。 一方、張家軍は扈成が劉ヨに取り入って、斉となった。 岳飛は巨大な軍を支えるために税を課し、街が疲弊していた。 3度目の金との戦で、蕭珪材が岳飛とぶつかる。 蕭珪材は岳飛に敗...
張家軍を追うため、梁山泊は北京を占領する。 梁山泊が富を持て余し、天下統一を夢見る者が出てきた。 一方、張家軍は扈成が劉ヨに取り入って、斉となった。 岳飛は巨大な軍を支えるために税を課し、街が疲弊していた。 3度目の金との戦で、蕭珪材が岳飛とぶつかる。 蕭珪材は岳飛に敗れたが、岳飛の別働隊も金に敗れる。張俊の軍も梁山泊がやすやす破った。 青蓮寺の赫元を捕らえる。李英が斉に誘われていた。
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3.9 梁山泊初離反か。二部ももう終わりだしこれがキーになってくるのか。 そして岳飛・楊令の2人の個は今後どのように進み、三部へと繋がっていくのか。
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其々の勢力が形を整えてきている。 意外な人が敵の手に落ち、意外な人が寝返る。 梁山泊は物語の中で最も安定している時期かもしれない。 いつまで続くかはわからないけれど、いつ迄も一日でも長くその安寧が続いてほしいと心から思います。 物語はあと二巻で終わり岳飛伝へと続くのですが、楊...
其々の勢力が形を整えてきている。 意外な人が敵の手に落ち、意外な人が寝返る。 梁山泊は物語の中で最も安定している時期かもしれない。 いつまで続くかはわからないけれど、いつ迄も一日でも長くその安寧が続いてほしいと心から思います。 物語はあと二巻で終わり岳飛伝へと続くのですが、楊令自体はどうなってしまうのでしょうか? 梁山泊はどうなってしまうのでしょうか? そして岳飛はどのように運命に翻弄されていくのでしょうか? 次巻が楽しみです。
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天立の夢 地数の光 地短の光 地煞の光 天敗の夢 第65回毎日出版文化賞 著者:北方謙三(1947-、唐津市、小説家) 解説:張競(1953-、中国上海、比較文学者)
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水滸伝に引き続き、一気読み。 単なる国をかけた闘争を描くだけでなく、『志』という不確かなものに戸惑いつつも、前進する男たちの生きざまが面白い。壮大なストーリー展開の中で、たくさんの登場人物が出てくるが、それぞれが個性的で魅力的。よくもまー、これだけの人間それぞれにキャラを立たせられな。そして、そんな魅力的で思い入れもあるキャラが、次から次へと惜しげもなく死んでいくのが、なんとも切ない。最後の幕切れは、ウワーーっとなったし、次の岳飛伝も読まないことには気が済まない。まんまと北方ワールドにどっぷりはまっちまいました。
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ひとつの目的のために、大勢が心を一つにして立ち向かう。 そんな時代を過ぎてしまった梁山泊は、もう一枚岩ではない。 国を造る。 いうのは簡単だが、思い描く国の形はそれぞれ。 楊令に託す国の形が、自分勝手なものになってきたとき、梁山泊の未来に暗雲が立ち込めてくる。 まるで哲学の書のように、「国とは?」を考える人物たち。 国とは、民衆を守るための強い軍隊と考えた岳飛は、守ってきたはずの民衆から反乱を起こされる。 国とは、民衆から搾り取った税金で潤っていくものと考える旧宋の生き残りたち。 国とは、民族の独立のためにあるものと考えた女真族の国・金。 国とは、民衆が安寧に暮らせる場所と考える楊令。 歴史的に見ると梁山泊は生き残れない。 だとしたら物語の着地点はどこか。 楊令が生きている限り梁山泊は負けないのなら、楊令の死をもって終わるのか。 しかし楊令は戦いに負けることはないはずだ。そういう存在に作られている。 だとしたら病死、事故死、暗殺、自殺…のうちのどれかなのか。 「仲睦まじい父と子」という存在が楊令の唯一の弱点で、それすら克服しかかっている現在、楊令は無敵だ。 けれどなんでだろう、巻が進むにつれて楊令の内心が虚ろに感じる。 何のために闘い、何を守ろうとしているのか。 誰に相談することもできない、誰にも意見を聞くことがない、絶対的な頭領・楊令。 楊令の幸せはどこにあるのかな。 軍事的過ちをうやむやのうちになかったことにされた李英は、やっぱり自分を反省することなく、出世できない不満だけを膨らませていくことになった。 「あれはなかったことになったはずなのに、なぜだ?」 反省するきっかけを得られなかった李英は、成長するきっかけも得られなかった。 これは本当に聚義庁(しゅうぎちょう)の落ち度だ。 そして、楊令から子ども呼ばわりされた岳飛が、今は子持ちなのである。 時間の流れが速すぎて…私も年を取るはずだよ。←違う
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北京大名府に自由市場を開きますます交易が盛んになっていく梁山泊。「天下を!」という内部から意見が出るのは当然の流れかもしれない。理想と野望、国作りの難しさを読みながらいろいろと考えてしまう。 この巻はなんといっても岳飛だろう。 かつて苦杯を飲んだ蕭挂材との激闘、そして一騎打ちによ...
北京大名府に自由市場を開きますます交易が盛んになっていく梁山泊。「天下を!」という内部から意見が出るのは当然の流れかもしれない。理想と野望、国作りの難しさを読みながらいろいろと考えてしまう。 この巻はなんといっても岳飛だろう。 かつて苦杯を飲んだ蕭挂材との激闘、そして一騎打ちによる決着。護国の剣が折れるシーンのかっこよさ! そして楊令との束の間の邂逅。 苦悩を内に秘めながら前に進む楊令、打ちのめされてもなお立ち上がる岳飛。楊令の過酷な運命を本当の意味で理解できるのはもしかしたら岳飛だけかもしれない。出会う場所が違ったならば最高の友になれたはず。 残り二巻。志を持つがゆえに闘う宿命にある二人の英傑にどんな結末が用意されているのだろうか。
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岳飛 対 蕭珪材の対決。 しかし戴宗はしぶといな。 顧大嫂は、商売でも料理でも殺人でも、なんでもできる。 作者にとって非常に便利だが、万能すぎる。 楊令を継ぐのはこの人物かもしれん。
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闇の軍の闘い、岳飛の闘いなど戦話中心。 そのためかサクサクと。 岳飛の自分を思い直す場面など見どころもあり。
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北方謙三描く水滸伝の続編シリーズ。交易の富により民の安寧な暮らしを実現した梁山泊。しかし急激に力をつけた斉や南宋の李富、禁軍残党の岳飛に囲まれた状況の下、水面下の闘いは続く。見所は簫珪材vs岳飛の一騎打ちですかね。アツい!
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