空き家急増の真実 の商品レビュー
持ち家と分譲マンション・賃貸マンション別に分けて考えているところまではよいとして、平米別に分析してほしかった。強いて言うと以下の箇所か。 「しばしば日本の住宅は、他の先進国に比べ狭いと言われるが、実は持ち家に関してはそれほど狭いわけではない。日本の場合、賃貸住宅の狭さが他国に比べ...
持ち家と分譲マンション・賃貸マンション別に分けて考えているところまではよいとして、平米別に分析してほしかった。強いて言うと以下の箇所か。 「しばしば日本の住宅は、他の先進国に比べ狭いと言われるが、実は持ち家に関してはそれほど狭いわけではない。日本の場合、賃貸住宅の狭さが他国に比べて際立っている。… 一つ目は、供給者の資金力の問題である。… 二つ目は借り手のニーズである。… 三つ目の理由は借地借家法の制度的要因である。…」
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主に2008年のデータや取り組みをもとに考察が進むが、ここ10年で不動産環境も大きく変わった。人口動態は変わらないので、空き家問題が深刻なのは同じだが、対策や取り組みに変化はあったのだろうか。
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空き家対策ビジネスの研究用に読んだ1冊。空き家法施行前の状況だが、問題点とその裏付けとなるデータも豊富で非常にわかりやすい。
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少子高齢化、都市への人口流動を背景として、空き家の増加が問題となっている。 問題への対処として、外部不経済をもたらすほどの空き家の除却と、中古住宅市場の活性化が肝要である。 また、人口動態を見ると、地域的には大幅な人口流出が予見され消滅の危機にあるような自治体も存在するが、そ...
少子高齢化、都市への人口流動を背景として、空き家の増加が問題となっている。 問題への対処として、外部不経済をもたらすほどの空き家の除却と、中古住宅市場の活性化が肝要である。 また、人口動態を見ると、地域的には大幅な人口流出が予見され消滅の危機にあるような自治体も存在するが、そうした地域では当然、その帰結として空き家も急増する。そこに対して空き家対策を行うことは、無理がある以上、一定の都市部に集中すると割り切って対策を行うことが懸命といえる。
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空き家対策の現状・対策が載った本。 対策として空き家撤去にはアメとムチが必要と提言。 具体的事例としては下記。海外も含めての事例はこの本の特長。 そもそも人の家を撤去するのに市民の税金を使うのも如何なものかとも思われる。足立区は使い分けを実施している。 空き家バンクは自治体に...
空き家対策の現状・対策が載った本。 対策として空き家撤去にはアメとムチが必要と提言。 具体的事例としては下記。海外も含めての事例はこの本の特長。 そもそも人の家を撤去するのに市民の税金を使うのも如何なものかとも思われる。足立区は使い分けを実施している。 空き家バンクは自治体によってさがある。成功事例は島根県江津市と雲南市。きめ細かなワンストップサービス。 隣地と敷地を合わせた活用パターン。北九州市。 欧米と都市縮小。 ヤングスタウン。勧告し解体費用は所有者に請求。支払いがない場合、市の所有。固定資産税二年滞納。ランドバンク所有。非情な対応。 ライプチヒ。ライネフェルデ。このような地域でも事例あり。 再販ビジネス。 アライエは東急が数年前より運用。 空き家の現状と対策に関しての本。 様々な事例が載っている。コンバーセーション
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2050年には世帯数は2割減少する。新築促進政策から、中古住宅の活用政策に切り替えるべき。 人口減少の論理的帰結。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
空き家の建築時期 持ち家→1970年代 借家→1970-80年代 持ち家空き家の大半は未利用でほったらかし。 23区内で空き家が多いのは密集地域と高齢地域 神奈川郊外で空き家が多いのは交通不便地域
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空家が増えているというのはまぁそうでしょうという感じ。 だけど、そう少なくない自治体で空家対策の条例を制定しているというのはちょっとした驚きだった。 空家になった建物を半ば強制的に撤去するには大きく分けて二つ建築基準法と景観法とがある。だけど、どちらも使いづらいということで...
空家が増えているというのはまぁそうでしょうという感じ。 だけど、そう少なくない自治体で空家対策の条例を制定しているというのはちょっとした驚きだった。 空家になった建物を半ば強制的に撤去するには大きく分けて二つ建築基準法と景観法とがある。だけど、どちらも使いづらいということで、各自治体で空家対策の条例を作っているらしい。 住まいの質という点では、日本の戸建て住宅は欧米のそれとは面積においては遜色はないらしい。 なので、ウサギ小屋と揶揄されるのは主に賃貸住宅の質の低さであって、借家人は手入れをしないからという理由で安っぽい仕上げ材を使ったり、長居されては困るからということで狭い部屋にしてみたりと、その質の低さは意図されたものだった。 この借家の質の低さを、「つながり」だとか「ふれあい」などで飾りつけたのがシェア~といわれるものなのかもしれない。 都心部の超高層マンションの売れ行きから、広さを犠牲にして都心部に住むことを選択する家庭が増えてきたということを考えると、居室面積で質を図るのは時代とフィットしなくなりつつあるのかもしれない。
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住宅取得促進から既存ストック活用への移行は当然。住宅ローン減税も早期に廃止すべき(住宅メーカーへの実質的な補助金でしかない)。ここまではいいとして、新規住宅供給を非効率に促進している要因として、住宅用地の不必要な分割が指摘されていないのは残念。また一部で有名無実化している市街化調...
住宅取得促進から既存ストック活用への移行は当然。住宅ローン減税も早期に廃止すべき(住宅メーカーへの実質的な補助金でしかない)。ここまではいいとして、新規住宅供給を非効率に促進している要因として、住宅用地の不必要な分割が指摘されていないのは残念。また一部で有名無実化している市街化調整区域内の規制強化と市街中心部における容積緩和にももっと踏み込んで触れて欲しかった。
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私の住んでいるマンションもそろそろ2回目の大規模修繕の話がでてきています。私が中古で購入した15年程前から今を振り返ると、沿線の都会に近い駅周辺で新しいマンションが多くできたので、このあたりの部屋の値段もかなり下がってきているのが実情です。特にエレベータの無い棟の5階は買い手がつ...
私の住んでいるマンションもそろそろ2回目の大規模修繕の話がでてきています。私が中古で購入した15年程前から今を振り返ると、沿線の都会に近い駅周辺で新しいマンションが多くできたので、このあたりの部屋の値段もかなり下がってきているのが実情です。特にエレベータの無い棟の5階は買い手がつかない事も多くなり、空き家になっているところもあるようです。 さて、この本では全国各地で空き家が急増して、場所によっては限界マンション化になってしまう恐れのあるという内容をレポートし、それにはどんな対策が有効となり得るかについて書かれています。 以下は気になったポイントです。 ・日本では、売却用住宅の空き家率が低い一方、賃貸用住宅の空き家率はそれに比べてかなり高い(1.0%,16.8%)ことを示している(p18) ・都市圏では「賃貸・売却用」の空き家割合が多いが、地方圏では「その他:使用用途なし」が高い、別荘地(長野、山梨、静岡)では二次的住宅の割合が多い(p31) ・分譲マンションの空き家率は、川崎・横浜・札幌・さいたま・東京区部で12%程度と低い、和歌山市は50%近い、賃貸マンションは分譲より低いが同様(p38) ・車が横付けできない、なかでもそこまで至る道路の途中に階段がある空き家率が特に高い(p74) ・総人口がピークとなった2006年(1.27億人)比較で、若年人口は1759から900万人減少、生産年齢人口は8442から3500万人、高齢人口は2576から1200万人増加する(p108) ・東京圏は当面人口が増加して2020年に減少に転じるが、他の地域は一転して減少する、その結果、東京圏の人口シェアが高まっていく、50.2(06)→56.7(50)(p111) ・所有者が空き家を貸し出すための条件として、「空き家の修繕費用を入居者が負担」「期間を限定する」「位牌、仏壇の安置場所が確保された場合」がある(p142) ・まちづくり三法では、中心市街地の衰退に歯止めがかけられなかったので、これまでの拡散型の都市構造をコンパクトに集約して、歩いて暮らせるまちづくりを目指すことになった(p150) ・日本の住宅別ストックシェアを見ると、持ち家・戸建が51%、持ち家・共同建が9%を占めているが、民営借家が27%とすくないし、一戸当たりの面積も狭い(p194) ・定期借家契約で長期契約をしにくい大きな要因として、現行制度では、やむを得ない事情(転勤や親族の介護等)があれば、借主の中途解約権が認められる点(200平方メートル未満)である、これは強行規定なので排除できない(p218) 2012年8月5日作成
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