1,800円以上の注文で送料無料

二十五の瞳 の商品レビュー

3.5

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2013/01/23

3.11以降に書かれた作品。一人の小説家が 出来る事がもの凄い熱量で詰まっている気がします。 今作では毒が少ない...という評も目にしますが 毒以上のものが濃縮されている気がします。 小豆島を舞台に、平成、昭和、大正、明治と 異なる時代に島で起きた事件が遡って最終話で 繋がる小...

3.11以降に書かれた作品。一人の小説家が 出来る事がもの凄い熱量で詰まっている気がします。 今作では毒が少ない...という評も目にしますが 毒以上のものが濃縮されている気がします。 小豆島を舞台に、平成、昭和、大正、明治と 異なる時代に島で起きた事件が遡って最終話で 繋がる小説としての完成度。ゾクゾクします。 さらに過去、島に関わった史実上の人物を それぞれの主人公に据えて展開する、フィクションと ノンフィクションが入り混じったストーリー。 そこに効果的に鳴り響く音楽。 樋口さんにしか出来ない手法と、センスで 対象物に対する愛がヒシヒシと伝わる。 そして対象物に対する嘲笑は青白い炎のように 高温度で揺らめく快作。自分は好きな作品です。 いつか...樋口さんの作品の装丁を ガキヤイサム氏が手掛けた本が欲しいなーと切に思います。

Posted byブクログ

2013/01/07

■小豆島が舞台の「二十四の瞳」ならぬ「二十五の瞳」で瞳がひとつ多いのは...。(笑) ■読み始めたら面白くてグリグリとストーリに引き込まれてしまい、「お、これは当たりかも?」と思った途端にあっけない幕切れ。「えー、それはないでしょー」って声に出しちゃったぐらい。 ■そこで初め...

■小豆島が舞台の「二十四の瞳」ならぬ「二十五の瞳」で瞳がひとつ多いのは...。(笑) ■読み始めたら面白くてグリグリとストーリに引き込まれてしまい、「お、これは当たりかも?」と思った途端にあっけない幕切れ。「えー、それはないでしょー」って声に出しちゃったぐらい。 ■そこで初めてこの作品がオムニバスなことに気付く。どの短編?も面白くて、1日で読んでしまったんだけど、共通項が「小豆島」しかないので、全体を通すとっ散らかった感があるのが惜しかった。(まして1日で一気読みしたのでなおさらだったかも。 ■それがなければ★★★★だったんだけど。(笑

Posted byブクログ

2013/02/24

摂津 王貞治 レディオヘッド OKコンピュータ マーク・ザッカーバーク スティーブ・ジョブズ ビル・ゲイツ アイリッシュ系 スコットランド系 ビートルズ 蛍の光 滝廉太郎 小豆島しょうどしま 空海 お遍路 阿部総裁 オバマ ブッシュ 原子力 石油 オリーブオイル ナベツネ 宗 お...

摂津 王貞治 レディオヘッド OKコンピュータ マーク・ザッカーバーク スティーブ・ジョブズ ビル・ゲイツ アイリッシュ系 スコットランド系 ビートルズ 蛍の光 滝廉太郎 小豆島しょうどしま 空海 お遍路 阿部総裁 オバマ ブッシュ 原子力 石油 オリーブオイル ナベツネ 宗 お局 毒殺 浜田省吾 ニジコ 秘薬薯 黒澤明 いきる 蜘蛛の巣城 マクベス シェークスピア 小林多喜二 一生子供でいても怒られることのない社会 マタギ 悪いやつほどよく眠るまあだだよ 所ジョージ トラトラトラ 白痴 どですかでん 影武者 キャメラ シャシン "夢は必ず叶う"…?そんな言葉が声高に叫ばれるほうが、いくら物質に囲まれていても、ずっと絶望が深い 小豆島(しょうどしま)は、瀬戸内海・播磨灘にある島。香川県に属する。素麺、醤油、佃煮、胡麻油、オリーブなどの生産が盛んであり、いずれも日本有数の生産地となっている。特にオリーブは国内栽培の発祥地として広く知られる。壺井栄の小説『二十四の瞳』の舞台であり、島をロケ地として二度映画化されている。 尾崎放哉 インフラ 朝鮮 大石 田中正造 足尾銅山 緑色 二十五 ニジコ 水母銃 三つ目が通る 民宿雪国 離婚届 高峰秀子 木下恵介 町山智浩 リンプ・ビズキット 小沢健二

Posted byブクログ

2012/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「別冊文藝春秋」(2011年9月号~2012年3月号)に掲載された4編に、この作品が生まれたきっかけでもある樋口さん自身のプライベートな状況を詳細に記しているところが異色。発表するたびにセンセーショナルな話題を提供してくれる樋口さんの作品。はたして今回も賛否両論、喧々諤々の評価となっているようだ。 このたびの作品の舞台は瀬戸内の「小豆島」。この島で生まれた過去の名作「二十四の瞳」とその映画化作品からインスパイアされた発想で、映画の主演女優や監督、あるいは島ゆかりの文人に地元の歌舞伎など、ありとあらゆる地のものを取り込んで、変幻自在の読み物に仕立て上げている。 東日本大震災や福島原発事故がなければ生まれなかった作品で、樋口さん自身はこれらの悲惨な出来事を茶化して作品化したわけではないと思うが、むちゃくちゃなストーリー展開の一端に事故の片鱗が色濃くうかがわれる。 読み手としては、本家本元のオリジナル作品を徹底してパロディ化して嘘八百の一大物語に作り変えた、樋口さんの作家としての創作の才能に敬意を表するところだ。しかしながら、残念なことにこうした自在の作り込みが、真面目じゃないとか、島が笑いものにされてしまったとか、不謹慎のそしりを免れない側面を持っていることは否定できない。 小豆島に伝わる伝説上の生き物(?)「ニジコ」が、重要な役回りを演じているが、私自身はこの作品のタイトルは「ニジコの瞳」のもじりだと信じている。

Posted byブクログ

2012/11/08

序章「小豆島に行くつもりじゃなかった」ではダメトレンディドラマ的ATM夫の悲哀 第一話「あらかじめ失われた恋人たち」はトンデモ的エンタメ小説 第二話「『二十五の瞳』殺人事件」はウルトラセブンの子供向け風大人ドラマで悲劇を 第三話「酔漢が最後に観たもの」では無頼詩人のダメっぷりで笑...

序章「小豆島に行くつもりじゃなかった」ではダメトレンディドラマ的ATM夫の悲哀 第一話「あらかじめ失われた恋人たち」はトンデモ的エンタメ小説 第二話「『二十五の瞳』殺人事件」はウルトラセブンの子供向け風大人ドラマで悲劇を 第三話「酔漢が最後に観たもの」では無頼詩人のダメっぷりで笑い 第四話「二十五の瞳」はデビルマンに出てきそうな奇形でオエッてなりそうだった 馳星周の暗黒力と町山智浩の情報知識とクエンティン・タランティーノサンプリング&オマージュ力で読みやすいくせに灰汁のある物語を書かせたら世界一じゃなかろうか 今回もシリアスなくせにおちゃらけるビートたけし的な構成で楽しめました

Posted byブクログ

2012/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図 エピローグとプロローグがコアの部分。 妻と別れ自らの傷心を癒すため、木下恵介や高橋秀子等の存在を広めるためなのか、厭世観とオザケンよろしく人生肯定の間でゆれる作者の愛とアイロニーなのか、どれともとれる。 1・2話は文芸誌で読んでいたから「あぁそうだったよね」と軽く読み進めた。 結果失敗で単行本一気に読んで一気に読後感を味わいたかったよ。 すげぇよこれ。 小説が娯楽のトップでないことは分かっているけど、それにしても騒がれなさすぎ! 2012年こそ読むべき小説でしょう。 図書館なんかで借りてごめんなさい。 次の新刊からはきちんと書店で買います。

Posted byブクログ

2012/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

やっぱり樋口氏。期待を裏切りません。。本当に面白かった。元ネタはいつもながら凄く有名なのだけれど、中途半端にしか理解できていないものばかりだったので、いい意味で復習出来たように思う。 それに、311をこういった視点で描けるのは、彼ならではだと思う。やっぱり本質的に人は不愉快で陰湿で身勝手だから。何かよくわからないもの(放射能)から逃げた人たちを責めることは出来ないと思う。そもそも、私たちが攻め立てねばならないのは、何かよくわからないものを金儲けの為に作ってしまったお偉いさんたちだ。

Posted byブクログ

2012/08/24

序章と終章のための四つのお話。悲しくも残酷な小豆島に伝わる恋人たちの為の伝説。ニジコそのなぞが時代をさかのぼるごとに明らかになり、現代とつながる。

Posted byブクログ

2012/07/04

しょっぱなからパーフリねたでサブカルおじさんにんまり。 まあ、そんなもんは魅力の一部分でしかないと思える相変わらずの樋口節って感じで楽しく読了しました。

Posted byブクログ

2012/06/26

小豆島を舞台に繰り広げられる物語は壺井栄にインスパイアされたというが全く別物。震災後の不安な気分が反映されてる。

Posted byブクログ