日本人は、なぜ世界一押しが弱いのか？ の商品レビュー

齋藤孝【著】

2012/09/25

『押しが弱くて、気も弱い』。
否定的に捉え、自己嫌悪に陥るよりも、『日本人の気質』と捉え、どうすれば良いかを肯定的に考えていく。
前向きな気持ちになれる本でした。

2012/08/13

くどい あと生保の増加が勤勉性の欠如からきているとかのくだりに、何を適当なことをさも事実であるかのように書いてんだとイラッとした。全体にマスコミ主導の常識に染まりきった文脈でどうしても抵抗感がある。

2012/07/15

題名通り、なぜ日本人は押しが弱いのかについて書かれた本。
日本人はアフリカから競争に打ち負けて極東まで追いやられた民族らしい。
そのため、狭い土地を分け合うなど、他人との関わりを重要視してトラブルを起こしくい民族性が生まれたという。
しかし、その民族性による社会が現在の個性を潰すような社会だということを考えると、問題もあり、僕はあまり好きではない。　

2012/07/10

「声に出して読みたい日本語」の著作なだけに、読みやすいし、親しみやすい内容だと思います。押しが弱いことをネガティブにとるのではなく、押しの弱さを認めつつ、生かすための方法を示しています。
いわゆる日本人は消極的で～、という話とは視点が異なり、押しの弱さをDNAや人類大移動、日本人の体つきなどちょっと科学的な視点から考えたり、最近のトピックスを交えながら話が進むので、あきないです。

2012/06/29

why are Japanese the modestest people in the globe?
The author argues that's why our ancesters settled in the eastmost archipelago. They made their every effort to avoid conflicts and ran away from the continent. I think this is too extreme hypothesis. If it is the case, other ethnic groups should have become as modest as Japanese. American Indians and people in the Pacific islands are the descendants of those who moved a long distance.

I think what have made the present Japanese are rice cropping, the climate, landshape and frequent natural disasters. In particular, rice cultivation required group work which have influenced Japanese people's way of thinking and philosophy. As a result, conformity has become an essential element of our homogenous community.

I agree with the autor in the view that pursuing nique personality doesn't fit Japanese. Instead, we should admit that we lack pushiness and are ambiguous. In other word, it means that we are modest, considerate and peaceful.

2012/06/28

日本人は「押し」が弱い。それは悪いことか？著者の「自分が押しの弱いことを認めて、それを良さとして活かして、成功する道を見つけよう」という主張に元気づけられる。日本人の「押しの弱さ」が悪いことではないと信じられるのに十分なくらいたくさんの成功例が挙げられているので、著者の主張は疑いない。特に「サッカーから学ぶ日本人の勝ち方」は印象的だった。私たち日本人が、ここから学べるものは多い。スポーツだけでなく、ビジネス・芸術など幅広い分野の「日本」に触れることで、日本人の押しの弱さを痛感させられるが、それは誇れるものとして受け止められるはずだ。

2012/06/27

日本人の押しの弱さを弱点とするのではなく、売りとしてやっていこう、という主旨。
体力も弱いし、胃腸も弱いし、酒にも弱い、争うのが嫌いだし、実際やっても負けちゃったし。
その度に逃げて（譲って、移って）を繰り返したら、アフリカから極東の島国までやってきてしまった、日本人の祖先たち。
つまり世界一押しに弱いから日本に来てしまったのである。

YES、NOをはっきり言わず、弱者は助け、強者の前ではオロオロとする。
よく言われる日本人像だが、これはこれでよいのではないだろうかと本書は言う。
一神教が重んじる「理」よりも、人の「情」に重きを置いてしまう日本人の考え方は、イスラム教VSキリスト教めいた世界情勢に平和を齎す可能性があるという言葉に、ふ、と納得してしまう。
落しどころ、妥協点を見つけるのが巧い日本人ならではの技かもしれない。

全体を通して、特段目を覚まされるような内容はなかったけれど、
個性的な日本になれなくとも、その同調性で出来ることはあるのだなと再確認できた。

文章は読みやすい。

2012/06/16

　誰もが気づいている「日本人は押しが弱い」ということ。日本人は世界最弱の民族。その根拠を人類のルーツを辿り、日本の地理的状況、歴史的背景の観点から述べている。世界と比べ、卑下しがちな日本の性質と日本人の性格をとにかく肯定的に著者は語っている。
　読んでいくうちに思ったことは、世界から見れば「日本人」は個性がないといわれるが、地理的、歴史的、文化的に「日本」は個性的に見える。

2012/06/11

内田樹「日本辺境論」に近い。日本人はアフリカで生まれた人類の中でも最も弱いが故に住む場所を追われてこの最果ての地に辿り着いた。著者はその遺伝的とも言える「弱さ」を受け入れることを主張する。