研究者が教える動物飼育(第3巻) の商品レビュー
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http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320057203 本シリーズは,生物研究にどっぷりと浸かり,生命の仕組みについての研究を続けている研究者が動物の飼育法を語る。95種の動物たちを知り尽くした著者がそれぞれの飼育法について語り,そこに書ききれなかったトピックスなどをコラムとして折り込んでいる。単細胞生物から哺乳類までを一堂に集めた飼育法である。行間にあふれる著者たちの生命に対する畏敬の念を,読者は本書を手に取ったときに感じるだろう。そして,研究者というプロが作り上げたノウハウを,自ら試してみてもらいたい。その方法で動物を飼育したとき,日本人としての自然観と,科学的生命観を学ぶことができるに違いない。飼育を通してのみ見える生命があるのだ。今,本書が出版されることは,自然観が薄らぐ現代においてタイムリーなものであるといえる。日本人が良き自然観を取り戻し,世界に誇れる「生命を大切にする国になること」を祈っている。 ###################################################################### ウニ(幸塚久典・赤坂甲治) ウミシダ(ウミユリ綱)(幸塚久典・赤坂甲治) ヒトデ(本川達雄) ナマコ(本川達雄) イソヤムシ(後藤太一郎) ギボシムシ(宮本教生) ナメクジウオ(窪川かおる) カタユウレイボヤ(堀江健生・笹倉靖徳) ヤツメウナギ(保 智己) キンギョ(吉田将之) エンゼルフィッシュ(吉田将之) ゴンズイ(清原貞夫) ゼブラフィッシュ(小島大輔) トビハゼ(椋田崇生) ムツゴロウ(嬉 正勝) メダカ(杉本雅純) アカハライモリ(千葉親文) アフリカツメガエル(弓削昌弘) ウシガエル(齋藤夏美) メキシコサラマンダー(竹内浩昭) シマヘビ(森 哲) ニホントカゲ(森 哲) ジュウシマツ(竹内浩昭) ニワトリ(古瀬充宏) マウス(吉田竜介) ラット(濱田 俊) カイウサギ(飯田 弘) コラム1 毛顎動物の分類-前口動物と後口動物の狭間(後藤太一郎) コラム2 脊椎動物の祖先(窪川かおる) コラム3 キンギョの個体識別法(吉田将之) コラム4 クロマグロの養殖と視覚特性(松本太朗) コラム5 魚類の性転換(堀口 涼) コラム6 モデル脊椎動物としてのゼブラフィッシュ(小島大輔) コラム7 クローン動物作製のはじまり―アフリカツメガエル研究の歴史と現状(佐藤賢一) コラム8 特定外来生物について(妹尾圭司) コラム9 動物の飼育にあたって(桑澤清明)
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生命の仕組みについて研究を続けている日本比較生理生化学会が中心となって編集した全3巻シリーズ本の第3巻です。全3巻を通して、原生動物、刺胞動物から始まり、尾索動物、脊椎動物まで、動物界を網羅しています。 第3巻は円口類(ヤツメウナギ)、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類の飼い...
生命の仕組みについて研究を続けている日本比較生理生化学会が中心となって編集した全3巻シリーズ本の第3巻です。全3巻を通して、原生動物、刺胞動物から始まり、尾索動物、脊椎動物まで、動物界を網羅しています。 第3巻は円口類(ヤツメウナギ)、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類の飼い方です。いずれも、研究的に重要な生物だったり、飼い易く増えやすいため研究に適する生物です。 エンゼルフィッシュの病気の所に次の文章がありました。 > 病状が明らかに重い場合や、水質を改善しても回復が望めそうもない > 場合は、残念ながら殺処分する。病魚を隔離し、市販の観賞魚用治療薬で > 対処すれば治ることもあるが、このような魚を実験に供することはできない。 > 実験魚ではなく、観賞魚として飼い続けるという選択肢もある。 > やむを得ず殺処分する場合には、MS-222や2-フェノキシエタノールなどで > 十分に麻酔して、そのまま冷凍するか断頭する。 > 麻酔薬が無ければ氷水に浸けてもよく、代謝が低下して数分で麻酔が > かかったような状態になる。 > 殺処分した魚はできれば解剖して、内部構造の観察に供するなり、 > 標本作成の練習台にするなりしたい。実験動物の命は粗末にしたくない。 > 病魚を熱かった道具類は塩素系の漂白剤や熱湯などで十分の殺菌する。 命を扱う研究の重さのようなものを感じました。
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