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文明が衰亡するとき の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2015/10/12

パートナーシップ、有限会社はそのひとつ(欧州文明の特徴的様相)である。家族のようあ血縁共同体でもなく村のような地域共同体でもなく、ある目的のために何人かの人が集まって団体を作るという制度は、近代社会の発展を可能ならしめた重要なものだが、それはヴェネチアで始まった。

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2015/04/27

オフィス樋口Booksの記事と重複しています。記事のアドレスは次の通りです。 http://books-officehiguchi.com/archives/4063690.html ローマ帝国、通商国家ヴェネツィア、現代の超大国アメリカの衰亡の歴史について述べられている。これ...

オフィス樋口Booksの記事と重複しています。記事のアドレスは次の通りです。 http://books-officehiguchi.com/archives/4063690.html ローマ帝国、通商国家ヴェネツィア、現代の超大国アメリカの衰亡の歴史について述べられている。これらの国の歴史から現代の日本を読み解いている。 この本は1981年に出版されているが、現代の日本にも通じる部分があると感じた。今後、歴史・国際政治の専門的な知識の勉強に加え、阪神・淡路大震災、オウム真理教による地下鉄サリン事件、同時多発テロ、被害市日本大震災につながる部分があるかどうか確かめながら読み進めたい。

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2014/04/05

■文明衰退 A.昔から今まで人々は、種々の角度から、文明の衰亡を論じて来た。中でも、ローマ帝国の衰亡については、多種多様の説がある。例えば ―― ・蛮族(ゲルマン民族)の侵入によって亡ぼされた。 ・ローマを発展させたエリートたちの家系が絶滅し、それに代わって秀れた新エリートが出...

■文明衰退 A.昔から今まで人々は、種々の角度から、文明の衰亡を論じて来た。中でも、ローマ帝国の衰亡については、多種多様の説がある。例えば ―― ・蛮族(ゲルマン民族)の侵入によって亡ぼされた。 ・ローマを発展させたエリートたちの家系が絶滅し、それに代わって秀れた新エリートが出現しなかった。 ・気候の変化により、農業が衰頽した。 ・強さの源泉である共和政が崩れ、専制政治が出現した。 ・経済の中核である奴隷制大農場の存続が難しくなった。 B.経済的な要因に、ローマの衰亡の原因を求める説は多く、それは今日における支配的な説と言える。

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2012/09/14

イギリスには恒常的な同盟国はない。恒常的なイギリスの国益があるのみである イギリスでは官僚出身の政治家はまずいない 通称国家は常に新しい変化に対応する姿勢をもつ

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2012/06/13

 新潮社が復刊して、おもわずなつかしくて、職場の本屋で購入。  役所に入った30年くらい前にとってもはやって、自分も本だなに昔あった記憶がある。今読み直しても、新鮮。(ただ、記憶力が悪いだけか?)  高坂さんは海洋国家のなんとかという本もだしているが、やはりヴェネチアの衰亡の...

 新潮社が復刊して、おもわずなつかしくて、職場の本屋で購入。  役所に入った30年くらい前にとってもはやって、自分も本だなに昔あった記憶がある。今読み直しても、新鮮。(ただ、記憶力が悪いだけか?)  高坂さんは海洋国家のなんとかという本もだしているが、やはりヴェネチアの衰亡の話がおもしろいし、日本に参考になる。  ヴェネチアの衰亡の原因のいくつか。 (1)ギルドが存在していて、イギリスなどが新しい品質の毛織物を輸出しだしたのに、既得権に固執して新しい技術を導入しなかった。(p161)  通商国家だから、どんどん海外に競争相手がでてくる。それに勝つためにはイノベーションが必要。それを阻むもの。日本だと業界団体とかなんとか協同組合のたぐいか。 (2)木材が不足して、ヴェネチアの造船業が割高になった。その一方で、保護主義的な措置をとって安いイギリスやオランダの船を購入するのを抑制した。(p157)  時代に遅れた自国の産業を保護するつもりが、自国の文明自体を衰亡させてしまう。 (3)パドゥウ大学の自由な雰囲気(同じテーマで同時に競争講義をするなど)が失われ、カトリックの不寛容な精神が押し寄せてきたこと。(p167)  ガリレオが地動説を唱えたとき、パドゥウ大学にいたが、次第に居づらくなって1610年の当大学を去ったらしい。  自由闊達な議論や異論を許容する雰囲気は今の日本社会やいろいろな組織にはあるだろうか。幸いにも、国の役所にはまだその雰囲気があるように思うが、それが続くように願いたいし、自分も努力したい。  もう古典になっているこの本を読むと、しかし、日本は岐路に立っているな、こころしないといけないと思う。

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