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オカルト「超」入門 の商品レビュー

3.6

17件のお客様レビュー

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2012/12/10

超常現象が時代背景をうつしているものだとは考えたこともなかった。興味深い内容だった。 有名な事件をざっと羅列しているだけの本文はすこしものたりなかったけど、この本は「超」入門なのだし、オカルトを知ることによってひとの歴史を知るための最初の材料をまず示してくれたような気がする。 教...

超常現象が時代背景をうつしているものだとは考えたこともなかった。興味深い内容だった。 有名な事件をざっと羅列しているだけの本文はすこしものたりなかったけど、この本は「超」入門なのだし、オカルトを知ることによってひとの歴史を知るための最初の材料をまず示してくれたような気がする。 教養としてのオカルトに、すごく興味をもった。

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2012/11/24

さまざまなオカルトについて、なぜそのオカルトは信じられていったのか?どのような社会情勢のもとに作られた話なのか?ということを紐解く本。と、序文では書かれているが、実際はさまざまなオカルトを紹介しただけの本。まあ、文章も読みやすく、図もあるので内容は悪くない。 震災後に再び流行っ...

さまざまなオカルトについて、なぜそのオカルトは信じられていったのか?どのような社会情勢のもとに作られた話なのか?ということを紐解く本。と、序文では書かれているが、実際はさまざまなオカルトを紹介しただけの本。まあ、文章も読みやすく、図もあるので内容は悪くない。 震災後に再び流行った地震兵器やEM菌など、オカルトは何度も何度も復活するものであるが、それらが悪質なデマとなっているケースは許しがたい。 笑って許せるものならいいが、自分がかかわる領域まで侵入してきたオカルトへの対処はどうすればいいのだろう? 長年オカルトに付き合っている著者ならば、いやな点も多く経験しているだろうから、そこまで踏み込んで書いてほしかった。

Posted byブクログ

2012/10/21

オカルトに関する重大事件について、その成り立ちと背景を歴史研究家の視点から解説したもの。 オカルト関連の事件・遺物・文献などは、その時代を反映したものばかりだという。 例えば、UFO目撃談は、米ソ冷戦下の不安感が反映されているといった具合。 ただ、本書ではオカルトの代表的なジ...

オカルトに関する重大事件について、その成り立ちと背景を歴史研究家の視点から解説したもの。 オカルト関連の事件・遺物・文献などは、その時代を反映したものばかりだという。 例えば、UFO目撃談は、米ソ冷戦下の不安感が反映されているといった具合。 ただ、本書ではオカルトの代表的なジャンルとその歴史の解説に力点が置かれている。 それぞれの時代背景や、その位置付けといった「分析」は最後の章で出てくるのみ。 オカルトを通して、それが流行った時代背景を探る、といった事を期待していると少し拍子抜け感がある。 が、そもそも「入門」と題しているので、「入り口」としては、これで十分なのかもしれない。 それにしても驚かされるのは、オカルトでは同じ事が何度も繰り返される、という点。 ・主張する内容をよく調べると、以前、流行った事が少し装いを変えているだけ。 ・検証のためと称して、科学者が引っ張り出されるが役に立たない。(同時にマジシャンが呼ばれることはほとんどない) などなど・・・。 まじめに対応するとバカバカしくなってくるが、一種のファッションと捉えて、その時代を映し出す「鏡」と考えると、面白いものが見えてくる。 別の本で紹介されていた例だが、「宇宙人の故郷の変遷」がある。 地球にやってくる宇宙人は当初「月」「火星」「金星」から来ていたのだが、今は何十光年の彼方から来るようになっている。 その背後にあるものは「探査機が飛んでいって観測が進んだ」という事実。 どうでもいいような事の中に「神」は宿っているのかもしれない。

Posted byブクログ

2012/10/06

オカルトを考察することを通して、当時の社会的背景や人々の考え方・文化を学ぶ。そういう本だと序文に書いてありました。この主旨自体はなかなかに面白いと思います。オカルトという軽視されがちな文化を真面目に捉えて考察している本なのだと、期待していました。 しかし、序文と実際の本の内容は...

オカルトを考察することを通して、当時の社会的背景や人々の考え方・文化を学ぶ。そういう本だと序文に書いてありました。この主旨自体はなかなかに面白いと思います。オカルトという軽視されがちな文化を真面目に捉えて考察している本なのだと、期待していました。 しかし、序文と実際の本の内容は全く異なったものでした。社会背景などに触れることもごくたまにあるのですが、知的欲求を満たしてくれるほど踏み込んだものはありません。 ひどいのは、この本のオカルトに対するスタンスがいわゆる一般的なオカルトに対する見方と全く同じということです。つまり、上から目線で皮肉を込めた見方しかしていないのです。 多くの章は【不可思議な現象→オカルト的見解→科学的見解】という構成になっています。これだと、「不可思議な現象があって、オカルト的見解ではこのようなことを言っている。でも、実際は科学的にこのように説明できるものである。」という文の組み立てにしかなりません。科学的な見解を最終的な拠り所としているので、その前に提示されたオカルト的見解を完全なる道化としてしか扱っていないのです。それって、今までさんざん行われてきたオカルトをバカにする見方と一緒ですよね。 この本の取るべき構成は、【不可思議な現象→科学的見解→オカルト的見解→オカルト的見解の背景】というものではないでしょうか。つまり、「ある不可思議な現象は科学的にはこのように説明できる。しかし、オカルト的にはこのように説明されてきた。ではなぜこのようなオカルト的見解が発生したのか。そこには当時の社会状況が反映されている。」とすれば、序文にあったようなオカルトを文化として捉える見方が反映できると思うのです。 ジャンルをまたいで多くの事例・事象を提示したのはとても良かったのですが、それぞれの例の締めが皮肉で終わっているのでは納得できません。「オカルトを軽く扱わない」ということは、もちろん頭ごなしにオカルトを信じることとは違います。でも、それはオカルト考察の結論として皮肉に逃げることでもありません。それは、それぞれのジャンルにおけるオカルト的見解をもっと掘り下げて考えることではないでしょうか。 テーマが面白そうだっただけに、内容が残念でした。

Posted byブクログ

2012/07/13

教養としてのオカルトはいかが? 単に正しい/正しくないで語る「と学会的」態度は無粋で不毛ではないだろうか。 曰く、オカルトには時々の世相、時代背景、人びとの心理が反映されているという。 なるほどなあ。 好きだからこそまずは疑う、という筆者の姿勢はオカルトの性格上至極まっとうで、...

教養としてのオカルトはいかが? 単に正しい/正しくないで語る「と学会的」態度は無粋で不毛ではないだろうか。 曰く、オカルトには時々の世相、時代背景、人びとの心理が反映されているという。 なるほどなあ。 好きだからこそまずは疑う、という筆者の姿勢はオカルトの性格上至極まっとうで、そこから下される真偽の判定はどこか愛情のようなものが込められていさえする。 オカルト雑誌で当たり前のように使われる用語の解説書としても使えるコスパの高い一冊です。

Posted byブクログ

2012/06/28

 UFOやUMA、陰謀論などのオカルトを検証し真偽を明らかにしつつ、なぜそのようなオカルトが流布することになったのかを時代背景などに照らしあわせて解説している面白い本だった。一方的に糾弾するのではなく、まずはその事象が報告されたという事実を受け入れ、その上で問題点を検証している。...

 UFOやUMA、陰謀論などのオカルトを検証し真偽を明らかにしつつ、なぜそのようなオカルトが流布することになったのかを時代背景などに照らしあわせて解説している面白い本だった。一方的に糾弾するのではなく、まずはその事象が報告されたという事実を受け入れ、その上で問題点を検証している。たいていの物は捏造という結論になっているのだが、フォーティアン現象のうち「ファフロツキーズ」(空からカエルや魚などが大量に降ってくる現象)、「人間消失事件」のうち幾つかは説明がつかないものとして肯定している。  面白い事例としては創造説(「進化論は間違いでこの世界は聖書に書かれた通りに神によって創造された」と主張する)に対するカブレラ・ストーンの存在がある。カブレラ・ストーンは古代人と恐竜共存している様子を描いたものいわれているが、創造説論者にとっては世界ができてから数千年しか立っていないことを示す証拠となるため支持せざるを得ないという。また簡単ではあるがオカルト嫌いが却ってオカルトの信奉者となるという指摘も興味深い。なまじ自分の知識に自信があるがゆえに、オカルト的な事象を経験してしまうと否定出来なくなってしまいオカルト信奉者に転向してしまうという。オカルトをオカルトとして楽しみ、過度にのめりこまないためには頑なな態度ではなく肩の力を抜いたほうが良いのかもしれない。

Posted byブクログ

2012/06/25

「入門」という名の通り、UFO、超能力、陰謀論などよく知られたオカルトネタがたっぷり。その部分を眺めているだけでも愉しいけど、単なるカタログ的な網羅に終わらず、それらを歴史的に俯瞰しようとする著者のスタンスが好感度大。オカルト的な言説の誕生や流行が、その時代背景や政治状況、人々の...

「入門」という名の通り、UFO、超能力、陰謀論などよく知られたオカルトネタがたっぷり。その部分を眺めているだけでも愉しいけど、単なるカタログ的な網羅に終わらず、それらを歴史的に俯瞰しようとする著者のスタンスが好感度大。オカルト的な言説の誕生や流行が、その時代背景や政治状況、人々の思想等を反映しているという考察が興味深い。

Posted byブクログ