空とぶ鉢 の商品レビュー
信貴山縁起絵巻から。 語りで聞いた話はもっと説教くさくなくて、空とぶ鉢の不思議さに惹かれて聞いた。 長者も信仰心に関係ない話に仕上げてあった。 話としてはそっちのほうがいいなあ。 まあ、お寺の絵巻としてはあたりまえか。 聞きやすい話に仕上げたのはさすが。
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国宝の「信貴山縁起絵巻」を絵本にしたもの。 高僧の命蓮さんは、托鉢用の鉢を飛ばす技を持っていた。 村の人々は飛んできた鉢に米や金を入れる。 しかし強欲な長者どんは鉢を米蔵に閉じ込めてしまう。 鉢は米蔵ごと命蓮さんの寺へと飛んでいく。 慌てた長者どんが駆けつけるとにっこり笑う命蓮...
国宝の「信貴山縁起絵巻」を絵本にしたもの。 高僧の命蓮さんは、托鉢用の鉢を飛ばす技を持っていた。 村の人々は飛んできた鉢に米や金を入れる。 しかし強欲な長者どんは鉢を米蔵に閉じ込めてしまう。 鉢は米蔵ごと命蓮さんの寺へと飛んでいく。 慌てた長者どんが駆けつけるとにっこり笑う命蓮さん。 心を入れ替えた長者どんに、鉢は米俵を従えて庄屋さんの屋敷に戻るのでした。
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こちらは、「やまと絵本」と称するシリーズで、古くから伝えられてきたすばらしい文化を伝承しようという意図で作られたものだそうです。 本作は、国宝『信貴山縁起絵巻』の「飛倉(とびくら)の巻」を元にしています。 このほかに、やはり国宝の『東大寺大仏縁起絵巻』を元にした『生まれかわり』と...
こちらは、「やまと絵本」と称するシリーズで、古くから伝えられてきたすばらしい文化を伝承しようという意図で作られたものだそうです。 本作は、国宝『信貴山縁起絵巻』の「飛倉(とびくら)の巻」を元にしています。 このほかに、やはり国宝の『東大寺大仏縁起絵巻』を元にした『生まれかわり』と『祈りのちから』があるようです。 「元にした」というのはどういうことかというと、ストーリーはもちろん、それぞれの絵巻のものに準じるわけですが、絵が絵巻からシーンを選び取って絵本形式に再構成したものなのですね。これがすごい。 このお話はちょっと不思議で、かつコミカルなところがあるお話です。 命蓮(みょうれん)さんという偉いお坊さんがいます。ふしぎな術が飛ばせる命蓮さんは、托鉢に出かけず、山から村へと鉢を飛ばします。そうすると村の人がありがたがってお布施を入れてくれるという、なんともまぁ便利な仕組みになっています。 さてここに、働き者で貧乏な男がおります。たいそう信心深く、鉢が飛んでくると必ず熱心にお布施をしていました。その御利益か、男の商売が大当たりし、長者と呼ばれるまでになります。そうなると現金なもので、鉢が飛んでくるのをうるさいと思うようになります。「ええぃ、めんどくさい! 倉に閉じ込めてしまえ!!」 家の者が言いつけ通りにすると、あら不思議、倉から物音がして・・・。 さぁ空飛ぶ鉢はどうなるのでしょうか。 人々が怪事件に驚き仰天するさま、悠々たる山の景色、動物たちの仕草などが、生き生きと躍動感を持って描き出されていて感心します。 絵師が誰なのか、詳しいことはわからないようですが、おそらくは平安後期の世俗画の絵師で、仏画にも詳しかった人物と考えられるとのこと。 この巻に加えて、「延喜加持(えんぎかじ)の巻」、「尼公(あまぎみ)の巻」の三巻構成となっており、『鳥獣人物戯画』とともに日本の漫画のルーツとも言われるそうです。 いずれ、機会があれば、全巻を通して見てみたいものです。
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国宝信貴山縁起絵巻が絵本化したもの。 最近こういう古典作品の絵本化が多い気がするが気のせいだろうか。 鉢が空を飛んだり、米俵が飛んで行ったりとハチャメチャな物語展開はユーモアがあるし、絵そのもののリアルさと躍動感と圧倒される。 古典作品が手軽に読めるというのはすばらしいことだと思...
国宝信貴山縁起絵巻が絵本化したもの。 最近こういう古典作品の絵本化が多い気がするが気のせいだろうか。 鉢が空を飛んだり、米俵が飛んで行ったりとハチャメチャな物語展開はユーモアがあるし、絵そのもののリアルさと躍動感と圧倒される。 古典作品が手軽に読めるというのはすばらしいことだと思う。
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