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2012/05/24

大好きなエルモア・レナードの息子、ピーターの作品。初めて読んだけれどこれが2作めらしい。帯にはこれも大好きなハイアセンのコメントがあり、大至急買いました。勢い込んでやや空回ってしまい、登場人物も多いし主人公カレンの真意がわからず混乱して、読み始めは話に入りこみそびれました。でも、...

大好きなエルモア・レナードの息子、ピーターの作品。初めて読んだけれどこれが2作めらしい。帯にはこれも大好きなハイアセンのコメントがあり、大至急買いました。勢い込んでやや空回ってしまい、登場人物も多いし主人公カレンの真意がわからず混乱して、読み始めは話に入りこみそびれました。でも、それぞれの思惑や相関関係が見えて来たら、父レナードやハイアセンにも通ずる爽快な軽妙さもあるし、なかなか面白かったです。恋人に運用してやるからと言われて、モデルの仕事で貯めた全財産を預けてしまったカレン。後で好きだと思っていたのは気の迷いだったこと、しかも悪党の金貸しだったことに気づいて別れるのですが、財産は返してもらえないまま。どうにかして取り戻そうと、ひょんなことから知り合ったチンピラをスカウトし、元彼サミールの財産もろとも金庫ごと奪おうと計画します。思惑を持ったカレン、欲丸出しのチンピラ、借金まみれのサミールの手下たちが、本心を隠してお互い騙し合い利用し合います。タイトルにはそんなあれこれが詰まっています。死ぬ者あり、恋に落ちる者あり、想定外のことに振り回されながらなんとか事態をコントロールしようとするカレン。悪いヤツがいっぱい出てくるのですがなんとも憎めないキャラクターばかり。カレンも身勝手なところがあるし優等生も出てこず、みんなイキイキとしています。欲を言うともう少し弁護士を活躍させてほしかったけれど、なかなか面白かったです。

Posted byブクログ