森林の思考・砂漠の思考 の商品レビュー

鈴木秀夫(著者)

2009/10/04

キリスト教の授業を担当している教授に勧められて読みました。

哲学・宗教学・文化人類学・文化史　などに興味ある方は読んで下さい。読まなきゃ損します。以上。

で終わらすわけにはいかないか。
さすが、教授に勧めてもらった本というだけはあります。

洋の東西の思考パターンの違いを地球の歴史（自然の歴史）から考察しています。また、それに関連した日本の東西の違いの考察、日本人のルーツを探る考察などもなかなか必見。

理科的な話がちょろちょろ出てきたり、図を見ることに慣れていない文系読者には結構とっつきにくい箇所もあるので分量のわりには読み終わるのに結構な時間がかかってしまった…。
しかし、わからない箇所は何度でも読み返しながら進めば、かなり為になる内容だと思います。何度でも読んで頭に叩きこみながら進むとなお良し。

上にあげた学問領域のみならず、芸術学や都市社会学にも応用可能な内容なのではないかと思う。

2009/10/04

第３章は、東洋西洋の差異を地理学的視点で語る本。地理的条件→発生した思想・宗教という流れで書かれています。
文化が専門なので、地理のことはわからなかったのですが、第３章はとりあえず読んでみた。

2009/10/04

世界観とは、どうやって生まれるのでしょう？この本は、世界観の成り立ちについて語ってくれます。私は思うのですが、宗教は土地が生むものだと思うのです。人間が環境に左右されるように、宗教もまた環境に左右されるのではないでしょうか。森林の生み出す世界観は円環的＜多神教＞で、砂漠の生み出す世界観は直線的＜唯一神教＞なのは、何故なのか？宗教のもつ世界観の背景は、なかなか興味深いものがあります。