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すき・やき の商品レビュー

3.4

20件のお客様レビュー

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    1

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2013/01/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

優しいタッチで描かれるけれど、現実は甘くないなあ。 可愛らしいようでいて、異文化に飛び込むことの厳しさもふんわり提示されて、強烈なインパクトはないのにじわじわ心に残っている。 主人公にはつまんない男にひっかかってほしくないし、私も現実でひっかかりたくないし、でもひっかかったらそれはつまんない男じゃないのかもしれないなあ。

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2012/11/05

読んだことのないタイプの小説。 ヒロインは中国人の留学生で、高級すきやき店でアルバイトを始める。 アルバイトはじめの、着物の着方とか、和室でお客様をお迎えするときの所作とかは、決して若くはない日本人の私でも、ヒロインのココちゃん並みに戸惑うと思う。 そして、ココちゃんの通う大学...

読んだことのないタイプの小説。 ヒロインは中国人の留学生で、高級すきやき店でアルバイトを始める。 アルバイトはじめの、着物の着方とか、和室でお客様をお迎えするときの所作とかは、決して若くはない日本人の私でも、ヒロインのココちゃん並みに戸惑うと思う。 そして、ココちゃんの通う大学の同級生で、日本語学校時代からの韓国人のボーイフレンドが猛烈にアタックしてくる。 この、中国人と韓国人の若い男女が、カタコトの日本語で会話するのが、もう可愛くてたまらない。 ヒロインはアルバイト先の日本人の店長にも心動かされているのだけれど、事情があってね・・・ ええっ、ここで終わるの!? な、感じでした。 私がいつも行っているスーパーでも、有名な餃子チェーン店でも、中国人の店員さんはたくさんいます。 外国語をマスターして、しかも接客業とか、尊敬以外の何者でもありません! 私としては、中国人韓国人は、“親戚”みたいなくくりなので、あまり“外国人”という認識はありません。 お互いの文化の違いを楽しみつつ、仲良くしていけたらいいなあ~と思います。 そうそう、すき焼きを料理するときの食べ物の描写が秀逸! 料理を並べる時の色彩感覚だとか。 味も大事だけれど、眼と鼻で味わうものも大切ですよね!

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2012/07/29

時々不思議な言い回しがあるけれど、日本語を母語としない人が書いた、ということは気にならなかった。 よっぽど、今の日本人作家の方が間違った言い回しをしているような。 作者は日本語で考えて日本語で書くのかな。 中国語で考えて日本語に置き換えて書くのかな。 日本の外から日本のことを日本...

時々不思議な言い回しがあるけれど、日本語を母語としない人が書いた、ということは気にならなかった。 よっぽど、今の日本人作家の方が間違った言い回しをしているような。 作者は日本語で考えて日本語で書くのかな。 中国語で考えて日本語に置き換えて書くのかな。 日本の外から日本のことを日本語で書く、というのがとても新鮮だった。

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2012/07/10

まず読んでてすきやきと冷しゃぶが食べたくなる!(高級な) 主人公とメインのキャラクターが留学生というのもとても新鮮だった。私は、留学経験が無いけれど、留学をしたら異文化に触れるときにこういう風に思うのかな?とぼんやり考えた。 あえて、いろいろな出来事を最後に種明かしするのではなく...

まず読んでてすきやきと冷しゃぶが食べたくなる!(高級な) 主人公とメインのキャラクターが留学生というのもとても新鮮だった。私は、留学経験が無いけれど、留学をしたら異文化に触れるときにこういう風に思うのかな?とぼんやり考えた。 あえて、いろいろな出来事を最後に種明かしするのではなくてとことんぼかしたのもおもしろさの一因。一気に読み終えました^^

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2012/06/14

日本で暮らす中国人姉妹のお話。バイト先の高級すき焼き屋で接する日本人や、日本人と結婚した姉と義兄とのやり取りから、見え隠れする心の機微が面白い。女子向けかな。ミステリー好きで、何か明確な結論が欲しい男子には向いていないかも。

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2012/06/13

12年5月末頃読了。うーん、読んでいるあいだは楽しいし、テンポもいいし、登場人物も魅力的だけれど、起承転結の「結」がないまま終わるような、「え?これで終わっちゃうの?」という感じが残る。 2008年芥川賞を受賞されたそうだし、その作品も含めて他の著作も読んでみて、というところか。...

12年5月末頃読了。うーん、読んでいるあいだは楽しいし、テンポもいいし、登場人物も魅力的だけれど、起承転結の「結」がないまま終わるような、「え?これで終わっちゃうの?」という感じが残る。 2008年芥川賞を受賞されたそうだし、その作品も含めて他の著作も読んでみて、というところか。これを読む限り、芥川賞というよりはどちらかといえば直木賞な感じもしたし。 結局、もう一度読んでみたいと思わせる何かがある作品ではあったのかもしれない。 確かに、これを読むとすきやきは食べたくなるね(笑)。

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2016/07/23

芥川賞を受賞した中国人作家・ 楊逸(ヤン・イー)さんの小説。 著者が外国人と言うのを差し引くと、ストーリーそのものはたわいもない感じがします。軽くて読み易い。 むしろ裏表紙にある「比較文化的笑い」が面白い。着物を着るのに沢山の紐を使いながら、ネギを縛っているみたいと連想するとこ...

芥川賞を受賞した中国人作家・ 楊逸(ヤン・イー)さんの小説。 著者が外国人と言うのを差し引くと、ストーリーそのものはたわいもない感じがします。軽くて読み易い。 むしろ裏表紙にある「比較文化的笑い」が面白い。着物を着るのに沢山の紐を使いながら、ネギを縛っているみたいと連想するところや、韓国人留学生と中国人留学生のの不思議な日本語会話など。 いたるところで出てくるこうした光景にニヤニヤ笑いながら、軽く読めました。 それにしても立派な日本語の文章です。 .

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2012/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この著者の作品ははじめて読んだのだけど、すごくおもしろかった。 中国からの留学生の主人公の、まっすぐ、というような視線がさわやかでよかった。意地悪な見方とかがなくて、最近の小説のなかでは逆に新鮮な感じかも? いろいろなワケありなお客さんがいても、ただ事実をじっと観察してそのまま受け入れるような。考え方も純粋な感じで。(こんな若い子は日本人にはいないのかも?)。主人公虹智(こうち)が好きになる。だから、ラストはあいまいだけど、ぜひディズニーランドには虹智にぞっこんな韓国人の彼と行ってほしい(笑)。きっと彼女はそうした気がするけれど。 アルバイト先のすきやき屋さんの、日本家屋の描写に、あらためてその美しさを感じたりもして、文章も好きだったし、もっとこの著者の作品を読みたいと思った。

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2012/05/15

楊逸の文章は美しい。 「テーブルを隔て、黄金色と赤色とがぶつかり、ガラスの澄んだ音が響いた」 「店長の響きの良い低音とヨリコさんの絹の光沢のように柔らかく澄んだ高めの声とがハーモニーとなって虹智の背骨にぶつかった」 きらめく宝石のような言葉をつむいで生み出される世界。 すきやきの...

楊逸の文章は美しい。 「テーブルを隔て、黄金色と赤色とがぶつかり、ガラスの澄んだ音が響いた」 「店長の響きの良い低音とヨリコさんの絹の光沢のように柔らかく澄んだ高めの声とがハーモニーとなって虹智の背骨にぶつかった」 きらめく宝石のような言葉をつむいで生み出される世界。 すきやきのほんわりした煙に包まれて、読んでるこちらも温かくなりました。

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2012/05/01

中国からの留学生が、バイト先の店長(日本人)に恋心を抱く一方で、韓国からの留学生に迫られるという軽いお話。中韓留学生の間の慣れない日本語の会話が面白いのだろうけど、今ひとつだった。薬にも毒にもならないというか。楊逸さんは今後もこんな感じのものを書いていくのだろうか。

Posted byブクログ