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独裁者の最強スピーチ術 の商品レビュー

3.8

34件のお客様レビュー

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2023/05/28

会社のイベントや会議の場でスピーチをしなければならない事がしばしばある。何を話そうか練りに練って挑むと、本番では場の雰囲気に飲まれたり、薄い反応ばかりが気になってしまったりして、最悪内容が飛んでしまったりする。普段からニュースや書籍で時事的な問題を押さえていれば、ある程度アドリブ...

会社のイベントや会議の場でスピーチをしなければならない事がしばしばある。何を話そうか練りに練って挑むと、本番では場の雰囲気に飲まれたり、薄い反応ばかりが気になってしまったりして、最悪内容が飛んでしまったりする。普段からニュースや書籍で時事的な問題を押さえていれば、ある程度アドリブで何とかやり切ってしまうのだが、話終わった後の中途半端、煮え切らなさは尋常ではない。毎回スピーチ後は暫く気落ちしてる。また突然話を振られて喋り出すと、ごく稀に自分でもよくこんなに言葉が出るなと、感心することもある。骨子も内容も全てアドリブでも話せてしまった経験がある。 前者と後者の違いは何か。前者は事前準備の段階で普段の自分が思ってる事以上に内容を盛ったり、伝わりやすいように構成を工夫したりする。一方後者は準備がない分、その時に頭の中に浮かんだものをそのまま言葉にする。言わば自分の本当の考えと言葉だ。スピーチに必要なのは、まずは自分が本心で思っている事を話すという基本事項の徹底だ。 本書は著名な演説を引用し、スピーチに必要なストーリー性・構成に加え、各種テクニックを解説していく内容だ。その際、民衆の心を捉え権力を握ってきた2人の政治家、ナチス・ドイツのアドルフ・ヒトラーと維新の会の橋本徹氏のスピーチを例に挙げて解説していく。一応前置きとして、2人の思想やその後の施策の評価・礼賛するものではなく、スピーチに限定して評価していく。 ヒトラーは誰もが知る聴衆を前に身振り手振り(やや大袈裟な)演説し、当時第一次世界大戦の賠償金支払いや世界恐慌でドン底の経済に陥ったドイツ国民の心を鷲掴みにした。一方、橋本氏はテレビ番組でもよく見かけ、そのスタイルは上品とは言えないが、ズバズバもの言う弁護士として国民の人気を得て大阪府知事に上り詰めた人だ。私も学生時代は法律を先行していたから、よくテレビで意見や解説を聞きながら、同調したり反論したりしながらも、彼の話し方のファンになっていた事を記憶してる。 この2人のスピーチ内容には共通部分が多くあり、筆者はそれを「ストーリーの黄金律」と呼ぶ。それは聞き手が自分ごととして捉え、自分のストーリーに置き換える事で、演説者との間に一体感、参加意識が生まれてくる。そしていつの間にか、自分と一緒に困難な課題に立ち向かってくれる仲間・リーダーとして認識してしまう。単なるストーリーだけでなく、言葉の抑揚やジェスチャーなど判りやすい表現が加わる事で、聴衆を引き込んでいく。また本書では更に細かく、それら演説に含まれるテクニックを紐解いていく。判りやすい言葉をキーワード化して繰り返し使うなどはその代表例だ。 これらテクニックは前述の2人だけでなく、アメリカ大統領や日本の政治家達も「スピーチ上手」な人達の言葉の中に見られる。個人的に印象深いのはやはり小泉純一郎・進次郎親子だが、スティーブ・ジョブズやキング牧師、オバマ元米国大統領など、記憶に残るスピーチを多数例示し、そこに使われたテクニックを紹介していく。効果的な手法はすぐに活かせるものが多く、読み終わった後に確かな自信が湧いてくる。 是非スピーチを控えてる方や、普段の話す内容に反省仕切りのリーダーの方に読んで頂ければと思う。

Posted byブクログ

2019/10/13

人前に出て話すことは嫌いではない(むしろ好き)なのだが、スピーチは上手といえない。しかし、分析などにフレームワークがあるように、スピーチにもフレームがあることがよくわかった。とくに、ヒトラーと橋下のケースを何度も繰り返し引用して解説しているので理解が進む。全社会議など、大勢の前で...

人前に出て話すことは嫌いではない(むしろ好き)なのだが、スピーチは上手といえない。しかし、分析などにフレームワークがあるように、スピーチにもフレームがあることがよくわかった。とくに、ヒトラーと橋下のケースを何度も繰り返し引用して解説しているので理解が進む。全社会議など、大勢の前で話す機会がある前には再読してプレゼンを構成したいと思う。

Posted byブクログ

2018/08/13

独裁者の最強スピーチ術。川上徹也先生の著書。独裁者が得意とするのは他人の心を動かす話術と人心掌握術。話術や人心掌握術を自分の利益や欲望のためだけに使ってはいけないけれど、話術と人心掌握術を正しく使えば円滑な人間関係の構築にもつなげられるはず。独裁者を頭ごなし、傲慢に全否定するのは...

独裁者の最強スピーチ術。川上徹也先生の著書。独裁者が得意とするのは他人の心を動かす話術と人心掌握術。話術や人心掌握術を自分の利益や欲望のためだけに使ってはいけないけれど、話術と人心掌握術を正しく使えば円滑な人間関係の構築にもつなげられるはず。独裁者を頭ごなし、傲慢に全否定するのは簡単だけれど、独裁者の長所を謙虚に学ぶ姿勢が必要かな。

Posted byブクログ

2017/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

独裁者がなぜ聴衆を魅了するのか?この疑問に答えようとする本書では、以下に指摘。①欠落・欠点の指摘。特に過去における欠落。②これを救う騎士としての振舞い。③提示するのは過程でなく、単純かつ抽象的な夢・結果。④2人で戦うべき敵の存在の設定に加え、敵が巨大であればあるほど有意味。⑤語るべき夢は、困難に遭いながらもその敵を打ち負かすこと。⑥こういうストーリー構築だが、語りは、偽悪的な振る舞い(自分を一旦貶め、下から目線としての振る舞い)。他方、獲得させるべき夢や結果は、名誉など精神的利益を含むが物的利益が一番。 具体的には、①不利益の回避、②逸失利益喪失の回避ということになるだろう。まるで悪徳商品の販売勧誘のごとし、であるが、演説におけるストーリー構築は、勧善懲悪のマンガのストーリーになぞらえることができる、とも言えようか。

Posted byブクログ

2016/06/23

響くスピーチをいかに作るかについて、ヒトラーと橋下徹を例に説明する。 資料を含めてプレゼンに活かせる発見が多く得られた。橋下信者なこともあり、モチベート力も高く感じた。

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2016/03/05

上司よりお借りした本。 ヒトラーと橋下徹を例に挙げて独裁者の話し方、ストーリーの作り方について説明をしている本。 読みやすくてわかりやすい。 最後の方はまた同じフレーズ、と言いたいことがわかってくる。 ひとつの勉強。

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2015/05/15

ヒトラーと橋下徹の演説を揚げて、独裁者が人を心をつかむスピーチについて説いた一冊。 「独裁者=悪」という価値観に縛られつつも、偏ることなく丹念に分析している姿勢が印象に残った。

Posted byブクログ

2015/03/15

ヒトラーと橋下のスピーチ力をいかに自分のものとして落とし込むかが課題。あと選択肢を迫られた場合、どちらも選ばないということも頭に入れて置かないといけない。非常に参考になった。

Posted byブクログ

2014/08/22

”独裁者の最強スピーチ術”川上 徹也著 星海社新書(2012/04発売) ・・・ヒトラーと橋下徹のスピーチ術。 橋下とヒトラーが似ているというテーマではなく他著書で扱えなかったヒトラーと発売時に話題性の高かった橋下を扱った形。 ・・・各スピーチの詳細解説。参考になったりならな...

”独裁者の最強スピーチ術”川上 徹也著 星海社新書(2012/04発売) ・・・ヒトラーと橋下徹のスピーチ術。 橋下とヒトラーが似ているというテーマではなく他著書で扱えなかったヒトラーと発売時に話題性の高かった橋下を扱った形。 ・・・各スピーチの詳細解説。参考になったりならなかったり(笑)

Posted byブクログ

2014/08/19

人を動かす立場に立つなら読んで損はないと思います。大勢の心を掴み行動へ移させるストーリーの黄金律とは何か。ヒトラーと橋下徹の演説に見出せるテクニックに魅せられました。

Posted byブクログ