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地図から読む歴史 の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2013/01/13

地図に記された過去の断片から、かつての景観と人々の営みを復元する学問を”歴史地理学”というらしい。本書は、それがどのようなものであるかを教えてくれるだけでなく、その過程を疑似体験させてくれるのだ。教科書や専門書からは決して読み取ることのできない、過去の人々の生活や思想を、地形や地...

地図に記された過去の断片から、かつての景観と人々の営みを復元する学問を”歴史地理学”というらしい。本書は、それがどのようなものであるかを教えてくれるだけでなく、その過程を疑似体験させてくれるのだ。教科書や専門書からは決して読み取ることのできない、過去の人々の生活や思想を、地形や地名からだけで、浮き彫りにさせるその驚きのプロセスを・・・。 本書には、数多くの”謎解き”が掲載されているが、薄っぺらい地図から、・・・それこそ当時の都市整備計画の考え方から、生活様式、果ては思想まで・・・かくも色々なことが分かってしまうということに、ただただ驚かされるばかりだった。 地図を確認するために、何度もページの前後を見返すことが少なくないので、面倒くさがりやの人には向かない本だろうが、こうした苦労すら謎解きの一プロセスであると思えば、許せてしまう。いや、本当に愉しいのだ。ジャンルは全く異なるが、西洋小説のダ・ヴィンチ・コード(ダン・ブラウン著)を愉しいと感じるのと、その感覚は似ているのかもしれない。本を読みながら、そこに登場する地名を見ては・・・「今も残っているのかなぁ」「今はどんな地形や地名に変わっているのだろう」という好奇心に駆り立てられ、Google Mapなどネットで現代地図を検索しては著者の解説に自分の想いをかぶせ・・・そして過去に思いを馳せる・・・そんな行為がとても心地良いのだ。 (書評全文はこちら⇒ http://ryosuke-katsumata.blogspot.jp/#!/2013/01/blog-post_12.html)

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2012/09/27

前作は身近な場所が多くそのせいもあって面白く読めたのだけど、本書はあまり縁のない場所でも興味深く読めたです。 素晴らしい。第三弾もぜひに。

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2012/09/16

チョット失敗。NHK「景観から歴史を読む」テキストと8割ぐらいは同じ。 でも、荘園の範囲を特定するの部分は新しく書き起こしており、この部分を立ち読みして買ったからまあいいか。 足利先生の研究方法はおもしろくて好きです。

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2012/08/14

関西圏の知っている場所が多くて、楽しめました。 「通り」と「筋」の推論はおみごと、この洞察力が欲しい。

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2012/07/26

著者は、歴史時代の地理を明らかにする歴史地理学の研究者である。現代の地図と古い時代の絵図、土地台帳を主な資料として、古代・中世、近世、地名の様々なエピソードを取り上げて解説している。なぞを提示し、それを地図を中心とする資料を使い解いて行くという構成なので楽しく読み通せた。古代の主...

著者は、歴史時代の地理を明らかにする歴史地理学の研究者である。現代の地図と古い時代の絵図、土地台帳を主な資料として、古代・中世、近世、地名の様々なエピソードを取り上げて解説している。なぞを提示し、それを地図を中心とする資料を使い解いて行くという構成なので楽しく読み通せた。古代の主要街道が直線的な立派な道であった事、聚楽第の規模の推理、伏見城周辺の道路整備の狙い、雨量と関係ないため池の立地条件などについて17章に亘り大胆な推理を展開しているが、どれもしっかりした論理的裏づけがあり、納得させられた。歴史に興味が有る、地図好きにお奨めである。

Posted byブクログ