電力政策再考 の商品レビュー

矢島正之【著】

2012/09/08

大震災以降のパラダイムシフトの中で
特に大きく取り扱われている議論について
世界の事例を交えながら、時間軸で整理していく内容。

まとめた結果、こういう選択肢がありますよ、程度の提案はありますが
「再考」がメインであるので、その辺りのボリュームはないです。

かなり古い事例から、新しい事例までを整理しているので
手当たり次第に論文漁るよりはよっぽど効率良くエネルギー政策について理解が深まります。

エネルギーというか電力業界について、基礎知識がある方向け。
矢島さんは長年エネルギー研究をされている方なので、本としての質は高いと思います。
日本の実情を理解した上で研究しているので、橘川さんのようにニュートラルに考察されています。
まあ見方によっちゃ御用学者とも言えるのかもしれませんが。