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苻堅と王猛 の商品レビュー

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2024/05/29

五胡十六国時代って、こんなに面白かったのか…!! この時代に、民族の枠を超えて平等な世の中を作ろうとした理想があったことはすごい。 あくまで「理想」であることをわかった上で登場人物たちが悩み、答えの無いジレンマに苦しむ様子はとても現実的で、自分ものめり込んでしまいました。 そ...

五胡十六国時代って、こんなに面白かったのか…!! この時代に、民族の枠を超えて平等な世の中を作ろうとした理想があったことはすごい。 あくまで「理想」であることをわかった上で登場人物たちが悩み、答えの無いジレンマに苦しむ様子はとても現実的で、自分ものめり込んでしまいました。 そして戦闘シーンは描写がとてもわかりやすく、矛や大斧といった「武器」にワクワクしてしまいます。 この作家の他の作品でもそうでしたが、本当にキャラの描き分けが上手いし、かといって漫画のように1人1人のキャラが強すぎるわけではないので、世界観が邪魔されることなく白けずに読めます。 それにしても、これがまだ「4世紀」の頃の話とは…

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2015/02/26

今から1600年も前の四世紀に、多民族融和の理想を掲げた西秦の苻堅と、その補佐役の王猛の物語。この二人の二人三脚で中国統一の一歩手前まで行くのですが、その夢が最後の最後、淝水の戦いで瓦解してしまいます。まさに、正義が必ず勝つとは限らない見本のような結末ですが、それでも、これだけ清...

今から1600年も前の四世紀に、多民族融和の理想を掲げた西秦の苻堅と、その補佐役の王猛の物語。この二人の二人三脚で中国統一の一歩手前まで行くのですが、その夢が最後の最後、淝水の戦いで瓦解してしまいます。まさに、正義が必ず勝つとは限らない見本のような結末ですが、それでも、これだけ清廉な理想を追い求めた苻堅に拍手を贈りたくなります。中国の歴史を見ていると、異民族の方が清廉潔白であることが多いですね。今の中国では、苻堅のような人は生きにくいのでしょうが…

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2013/09/23

単純にいうと、全ての人が差別なく暮らせる世界を作ろう、という理想を求めた皇帝・符堅です。 理想ですよね。この追い求めた理想が悲しいのは、未だに達成されていないこと。 普通というか、大抵は時代が早すぎた、という結論になるのですが。後付けなんですけども。 この符堅の追い求めた理想は...

単純にいうと、全ての人が差別なく暮らせる世界を作ろう、という理想を求めた皇帝・符堅です。 理想ですよね。この追い求めた理想が悲しいのは、未だに達成されていないこと。 普通というか、大抵は時代が早すぎた、という結論になるのですが。後付けなんですけども。 この符堅の追い求めた理想は、現在も達成されていませんね。 そこが悲しいな、と。 そんな世界がいつ来るんでしょうかね。ねぇ。

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2012/06/02

五胡十六国時代の前秦の皇帝とその宰相を中心に、淝水の大敗に向けて話が突き進んでいく。 理想を掲げ突き進む君主と、その理想を現実に落としこむため時に非情な進言をする王佐。王猛が死ぬ前から内包していた国内の齟齬は、「百万の大軍を揃えたとしても、淝水の戦いは負けるべくして負けた」としか...

五胡十六国時代の前秦の皇帝とその宰相を中心に、淝水の大敗に向けて話が突き進んでいく。 理想を掲げ突き進む君主と、その理想を現実に落としこむため時に非情な進言をする王佐。王猛が死ぬ前から内包していた国内の齟齬は、「百万の大軍を揃えたとしても、淝水の戦いは負けるべくして負けた」としか思えない。

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2012/06/01

三国志後の時代、日本史では、宋あたりからまた絡んでくるけれど、その間の空白を埋めてくれる1冊。 予備知識が少ないところだったので、新鮮だった。 ドラマと違うのは、ハッピーエンドにならなかったってこと。 高すぎる理想、先に進みすぎた思想は万民に受け入れられないということ。 人間の営...

三国志後の時代、日本史では、宋あたりからまた絡んでくるけれど、その間の空白を埋めてくれる1冊。 予備知識が少ないところだったので、新鮮だった。 ドラマと違うのは、ハッピーエンドにならなかったってこと。 高すぎる理想、先に進みすぎた思想は万民に受け入れられないということ。 人間の営みなんて、たかだか数千年で変わらないもんですね。

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2012/05/02

小前さんの作品は読みやすい且つ面白い!読みやすいことは歴史小説にとってとても大事だと思う。 この作品について言うならば、王猛亡き後の部分がそれまでと比べ話の濃さが薄くなってしまっている(と感じた)ことが残念だった。

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