実践知 の商品レビュー
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仕事の熟達者(エキスパート)のすぐれた仕事のパフォーマンスを支えているのは経験から獲得した実践知である。本書ではこの実践知とは何なのか、そしてどうやって獲得されるものなのか、また組織で継承していくには何が必要か等を理論的側面だけでなく、実際の様々な現場事例(営業、管理職、IT技術者、教師、看護師、デザイナー、芸舞妓、芸術家)を紹介している、非常に興味深い著書である。 実践知を支えているのは4つのスキルと暗黙知であり、テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル、メタ認知スキルに整理される。人がどのような実践知を獲得して熟達者になるのかについては以下の通りである。 実践知の獲得の大きなリソースは経験からの学習であり、エピソードとして知識に蓄えられる。特にヒューマンスキルは経験から獲得する部分が大きい。一方、本・研修と経験の両方のリソースから獲得されるのがテクニカルスキルとコンセプチュアルスキルである。これらは理論は手続き的知識として蓄えられる。これらの蓄積はメタ認知の働きによる省察によって自分のものとして内面化されることが重要である。また経験から得た暗黙知は形式知として職場内で共有することもできる。 実践知を組織的に継承していくには、ロミンガーの経験則にもある通り「経験70・薫陶20・研修10」の比率が参考になる。ただし経験はOJTという名前のもとに意図的経験学習がなされていないのであれば何もしていないのと同じである。経験は省察することが重要。 またモデルとなる人物に教わること(薫陶)、その人の行動を観察し、その人の持論にふれることによって観察学習すること(モデリング)、自分自身の経験を省察したり、仲間や薫陶を受けた人と語り合う(対話)ことが必要であり、これらのことが実現しやすい場づくりも必要である。
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始めは理論立て、その後に実際の専門職業につく人々がどのように実践知を身につけ、マスターとなっていったのか、そのあと熟達することによる成長の意義と締め。金井先生の本はしっかりしていて、愛情が深い感じがあるので好きです。面白かった。
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どうやったら、教師の専門性は成長するのか?と本気で考えたら、この本にたどり着いた。 人は経験を経ても学ぶ人と学ばない人に分かれる。成長スピードも人それぞれ。だが、それがなぜかは本書から示唆をもらえた。 実践で確かめたい。
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体験による学習をテーマに研究を進めようとしているので,その参考文献として購入。内容は熟達化研究だと思われる。
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第1章 実践知と熟達者とは (楠見 孝) 第2章 実践知の獲得――熟達化のメカニズム (楠見 孝) の執筆および編集を担当しました。 共編者の金井先生の紹介です。 http://www.b.kobe-u.ac.jp/books/2012/007.html
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