FBI秘録 の商品レビュー
組織として謎が多いFBIの情報を、本書ではいくつか公開されている。FBIは場合によっては家や大使館などの建物に侵入することがあるが、そのとき脅威になるのが犬だという。しかしだからといって犬を始末するのではなく、餌づけなどで対処することで、侵入された跡を残さないように工夫する。捜...
組織として謎が多いFBIの情報を、本書ではいくつか公開されている。FBIは場合によっては家や大使館などの建物に侵入することがあるが、そのとき脅威になるのが犬だという。しかしだからといって犬を始末するのではなく、餌づけなどで対処することで、侵入された跡を残さないように工夫する。捜査官は殺傷の武器の利用を許可されているが、それを利用するのは責任が伴い、ゆえに最後の手段として使うことが通例である。また本書ではFBI長官として最期まで居座り続けたフーヴァーにも言及する。現在FBIが優れた組織というイメージを植え付けたのは、フーヴァーが大きく影響している。彼はファイリングや検索システムを作り上げて、情報の効率化を促進した一方で、マフィアの対処は甘かった。彼が亡くなってから、FBIはマフィアの逮捕に取り組もうとしたが、その時点でマフィアの権力は大きく、本格的に逮捕することはできなかった。本書の終わりに、ブッシュ政権時代の長官でロバート・ミュラーが今後の方針について語っているが、彼によると、核兵器よりも化学、生物、放射性の兵器のほうが脅威で、またサイバー攻撃、とりわけ中国、ロシア、イランの攻撃には注意しなければならないと語っている。
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「FBI心理分析官」みたく著者が実際にプロファイルした犯罪者たちのエピソードが羅列されてるかと期待したら、「FBI心理分析官」に出てきた犯罪者たちの掘り下げがメインちゅー感じだったのがちょっと残念 日本の犯罪についてもいくつか触れられてたのは良きだった
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プロローグ 第1章 戦術作戦部隊 第2章 沈黙の掟 第3章 赤いドレス 第4章 極秘ファイル 第5章 ウォーターゲートビル侵入事件 第6章 ディープ・スロート 第7章 プロファイリング 第8章 3P 第9章 CIAのモグラ 第10章 もっとローストビーフを1 第11章 ウェイコ事...
プロローグ 第1章 戦術作戦部隊 第2章 沈黙の掟 第3章 赤いドレス 第4章 極秘ファイル 第5章 ウォーターゲートビル侵入事件 第6章 ディープ・スロート 第7章 プロファイリング 第8章 3P 第9章 CIAのモグラ 第10章 もっとローストビーフを1 第11章 ウェイコ事件 第12章 奥さまは共同長官 第13章 ヴィンス・フォスター自殺の裏側 第14章 下っ端捜査官 第15章 ハンセン逮捕 第16章 『アメリカを売った男』 第17章 出所不明の大金 第18章 「はい、こちら殺人課のミュラー」 第19章 情報部の理念 第20章 ザ・センター 第21章 追跡 第22章 武装した危険な敵 第23章 聖戦を説く 第24章 ポンジー詐欺の年 第25章 仕掛け網 第26章 ヨット・パーティー 第27章 クリスマスの日 第28章 スーツケース核爆弾 第29章 鑑識班(CIS) 第30章 スパイ交換 第31章 ジェロニモ 第32章 最大の脅威 訳者あとがき
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2012年刊。著者はニューヨークタイムズ記者。 CIA本の読了に引き続きFBI本に手を伸ばす。 本書は、FBIのドン、フーヴァ退任後、つまりFBIの現代化の模様が具体的事件に即し語られる。国内治安が主目的である以上、一般事件関連の叙述(マフィアとの関わりも含む)はふんだんにある。 が、面白いのはやはり公安関係・海外スパイ摘発の件だろう。 ただし、取材元はFBIの職員・元職など関係者ということでFBI礼賛(かつ権限抑制方針の長官らには辛辣な職員)部分には注意必要。また真に不味い部分は全面開示ではない可能性もある。 とはいえ、FBIの失策部分(誤認逮捕や盗聴などの違法捜査の面)も開陳されており、全く眉唾というわけではない。そして、ここでも出てくるのが、CIAの無能ぶりである。もちろん敵対官庁であるFBI本なので、多少割り引くべきと思いながらではあるが、乱交パーティを外国スパイに企画・実行され、諾々とCIA職員が参加し、結果、弱みを握られダブル・スパイ化する等、ハニートラップの実例が幾つか叙述される。 なお、9.11以降の俗にいうテロ防止法のため、FBIの秘密警察化の進展は他山の石という意味も含め、注視する必要あり。この点は米発ドキュメンタリーで再三注意喚起されているが…。
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