天下の雨敬、明治を拓く の商品レビュー
副題「鉄道王雨宮敬次郎の生涯」~甲州御三卿所領の農村名主の次男に生まれた雨宮敬次郎は寺子屋で学んだ後,父から百姓か商人か武士かを選べと云われ,商人に道を選んだ。卵を買い取って売る商売から,生糸と繭玉を仕込み,江戸・東京を往復して鮭などを持ち帰り,富を得て兄に預けて,横浜に出て,相...
副題「鉄道王雨宮敬次郎の生涯」~甲州御三卿所領の農村名主の次男に生まれた雨宮敬次郎は寺子屋で学んだ後,父から百姓か商人か武士かを選べと云われ,商人に道を選んだ。卵を買い取って売る商売から,生糸と繭玉を仕込み,江戸・東京を往復して鮭などを持ち帰り,富を得て兄に預けて,横浜に出て,相場師の見習いから,隣家の買い取り屋の若後家に惚れられて,相場で財を成し,イタリア商人に随行してアメリカ・ヨーロッパで見聞を広め,帰ってからは製粉業から事業に着手する。サクラメントでの牧場風景に憧れて,荒廃した軽井沢を開拓・開墾し,鉄道事業にも手を染める。念願は故郷に鉄道を通すことだが,伊藤博文らの年上の友人の助けも借りて,中央線を甲府まで通す。熱海も彼を恩人と仰ぐ地の一つだ~まあ,立志伝中の人で,身代一代は悲しいが,豪快な人ではあるな。1948年生まれのこの作家の書き方がちょっと気に入らない。プロローグとエピローグは矢張り必要なのだろうが,何だかね
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