文明はなぜ崩壊するのか の商品レビュー
(時間がもったいないので、もう読まない、という意気込みの記録だけです。) ジャレドの文明崩壊に寄せすぎの邦題タイトル。 なかなか値段に見合わない内容だった。 ペーパーバックで800円ぐらいだったら、まあいいか、ってとこかな。 買った本は、途中で失敗した、と思っても必ず最後まで読...
(時間がもったいないので、もう読まない、という意気込みの記録だけです。) ジャレドの文明崩壊に寄せすぎの邦題タイトル。 なかなか値段に見合わない内容だった。 ペーパーバックで800円ぐらいだったら、まあいいか、ってとこかな。 買った本は、途中で失敗した、と思っても必ず最後まで読むことをほぼ徹底してきたのに、どうしても時間がもったいなくて挫折。 帯に誰がコメントを寄せているかで、程度を察するべきだった。日本版2012年、原書2010年刊行とはいえ、帯コメントがトランプ。P186でちょっと名前が出てくるから、コメント寄せたのだろうか。著者の経歴も微妙。巻末に数十ページ程度の注釈や引用も参考文献リストもないのだから、ライトな小説やエッセイの類であることは一目瞭然だったはずだ。 知り合いから聞きかじった話みたいなのがエピソードとしててんこもりでAMラジオの軽妙なお話ようだ。そういう本だってあるだろうし、思い込みで持論を展開していたってかまわないのだけど、これなら伊集院光のポッドキャストでもきいてクスっとしていたい。 いつもは印象に残った箇所をメモっておくんだけど、この本ではやらない。
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文明史ではなく、現代社会批判の本 過去の文明が崩壊したのは、社会の問題が複雑になりすぎて人間が対応できなくなり、思考停止をして役に立たないその場凌ぎに終始するようになったからだと断定。 そのような自体を防ぐには、 1.思考停止を招く5つのスーパーミームを見抜く(反対という名の思考...
文明史ではなく、現代社会批判の本 過去の文明が崩壊したのは、社会の問題が複雑になりすぎて人間が対応できなくなり、思考停止をして役に立たないその場凌ぎに終始するようになったからだと断定。 そのような自体を防ぐには、 1.思考停止を招く5つのスーパーミームを見抜く(反対という名の思考停止、個人への責任転嫁、関係のコジツケ、サイロ思考(セクショナリズム)、行き過ぎた経済偏重 2.脳をトレーニングしてひらめきを実現する 部分的にはそれなりにうなずかせる記述もあるが、全体のこじつけが目に余る
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文明論かと思いきや著者は社会生物学者だった。文明滅亡のパターンから学ぶ現代の社会。問題が複雑化して根本的な解決に至らないこと。対処療法で満足してしまうこと。伝統的な思い込みに抵抗し、認知能力を鍛え、ひらめきの力を鍛えること(両手を使う、ウォーキングはロボットにはできない高度な回路...
文明論かと思いきや著者は社会生物学者だった。文明滅亡のパターンから学ぶ現代の社会。問題が複雑化して根本的な解決に至らないこと。対処療法で満足してしまうこと。伝統的な思い込みに抵抗し、認知能力を鍛え、ひらめきの力を鍛えること(両手を使う、ウォーキングはロボットにはできない高度な回路を鍛えるので外を歩くのは効果的)
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翻訳本ですが、訳がものすごく読みやすい。後半はずっと『ミーム』に絡んだ話になってくるのだけど、『ミーム』の概念はあまり日本では出てこないですね。ミームとは何かってことが自分の中に確信がないので、ちょっと理解が難しかった部分も。 「社会の進歩の早さに、ニンゲンの進化の早さが追いついていないんじゃないか」という話は本川達雄先生に、「システムの不備で勝ち組と負け組が出来てしまうのに、負け組になってしまった原因を個人への自己責任にしてしまう」という話は内田樹先生に、通じるようなお話。高度になりすぎた文明では、古代でも現代でも同じような閉塞感に陥るのだということが淡々と説明されていて、ちょっと怖くなった。本書に書かれているのはアメリカのことのはずなのに、日本の私が日本のことを思い浮かべながら読んでも全く違和感がない。日本も、アメリカも、古代文明も、現代も、同じようなことが起こって同じように破滅に向かっているってことは、こうなることがニンゲンのデフォルトなのかぁ!と納得。してる場合じゃなく、一応それを食い止めるべく対策も書かれているのだけど、どうなのかなぁ?世界中の人がこの本を読んで納得しないと、無理っぽいなぁ、なんて思ったり。
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文明はなぜ崩壊するのか、を過去の文明が崩壊してきた理由を分析している本かと思って読んだら期待はずれ。結局はこの著者がアメリカの現代社会に持っている不満を書き連ねたものという印象。
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ジャレド・ダイアモンド先生の『文明崩壊』みたいな話ではなくて、 我々のあんまりうまくない思考法をスーパーミームとか読んでいろいろくだを巻く、みたいな本。 第4章では、いろんな政策に反対はするけど対案出せないのはなぜか、みたいな話。 あんまりおもしろくないので途中で断念。
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内容は、確かに過去のマヤやクメール等の文明崩壊に言及しているものの、半分以上は認知バイアス(この本ではスーパーミームなどと呼んでいるが・・・)と、脳トレの話になっていて、いかにもこのタイプの人が書きそうな軽い内容になっている。 主題となるメッセージは、社会の問題が複雑化し過ぎると、人間の脳は進化しないため理解が追いつかなくなる「認知閾(いき)」という状態に達し、そうなると人々は非合理な思い込みに走り、あとはその時に抱えている問題のどこかから崩壊が始まるというもの。 また、処方箋として、問題が行き詰まった時に生まれる「ひらめき」が解決を導き、その発生頻度を上げるための方法として、いわゆる「脳トレ」的なアイディアが並べてある。 認知バイアスとして挙げてある、不合理な反対、非難の個人化、偽の相互関係、サイロ思考、行き過ぎた経済偏重、行動と思考の単一化、それから訳者が追加で挙げている、何もしないことを罪悪視する風潮、など、なるほどと思わせるものもあるが、いかんせん「スーパーミーム」だの「右脳左脳」だのが出てきて、説明手法の胡散臭さは否めない。 緩和策が時間稼ぎをすればするほど、問題が解決したかのような幻想を抱く弊害があるという指摘は、まさに今の日本が陥ろうとしている状態だ。 ひらめきで解決することを奨励しつつも、オバマがあいまい戦略をとった事を褒めるなど、若干の矛盾もある。 エネルギー問題の解決方法として宇宙太陽光発電を挙げたり、温暖化の解決策として屋根を白いペンキで塗る方法など、ちょっとなあ・・・と思ってしまう。 一方、例示してあるエピソードは、脈絡に欠けるものの興味を引くものもあった。 マヤ文明が数千年も続いていたとは知らなかったし、ゼロの発明はインドより早かった?地下に貯水池を作っていたことや、崩壊期には、空いた地下空間で女子供を八つ裂きにして生贄にするという非合理な手段に走っていたこと。 カリフォルニアでは、1月から3月までに降る雨で一年分の水をまかなっていること。 また、シカゴ大学が行ったチンパンジーの経済実験も興味深い。 チンパンジーの集団にお金を与えると、最初は消費者感覚を身に着けていくが、次第に売春や強盗が始まる。動物愛護団体が「チンパンジーを堕落させている」として実験の停止を求めたため実験は中止されるが・・・。 それならば、地球規模で行われている人間に通貨を与えて堕落させている”実験”に対し、動物愛護団体は通貨当局に反対運動を真っ先にすべきと思うのだが・・・。
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現代の我々が直面している問題はどんどん大きく複雑になり手に負えなくなってきている(認知域を超える)。我々が抱える問題はシステムの問題になってきているので、悠長にひとつひとつ処方箋を試すのではなくて、考えられる複数の解決策を同時に実行する必要がある。ただし、これも短期的な緩和にすぎ...
現代の我々が直面している問題はどんどん大きく複雑になり手に負えなくなってきている(認知域を超える)。我々が抱える問題はシステムの問題になってきているので、悠長にひとつひとつ処方箋を試すのではなくて、考えられる複数の解決策を同時に実行する必要がある。ただし、これも短期的な緩和にすぎないかもしれない。結果、解決できないまま我々は滅びてしまうかもしれない。この苦境を、解決してくれるのが「ひらめきの能力」だそうだ。左脳は論理的分析、右脳は全体像を捉える思考が得意だが、左脳でも右脳でも手に負えない問題を、ひらめきが解決するというわけだ。ひらめきの能力を働かせるには、日頃の準備が必要。つまり、学習と訓練ですね。面白い。訳文もグッド。
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マヤ、ローマ、クメールの各文明が衰退し、崩壊に至ったプロセスを、社会学ではなく進化論と脳科学といった生物学的な見地から検証しているのが新しい。 例えば、人類の脳は目先の問題を解決するのに優れているが、長期的な問題を解決するのが苦手である、という仮説。目の前に毒ヘビがいるような状況では脳のあらゆる部分がフルに働いているのに対して、地球の温暖化対策を考えているときの脳はほんの一部しか働いていないという。 そんな人類が文明を興し、発展し、衰退していくには同じパターンがある。複雑化した問題に次第に対処できなくなる(その限界を認知閾という)と、未解決のまま次世代に先送りするようになる。そのときには次のようなスーパーミーム(強く根付いた固定観念で、他の信念や行動を阻害するもの)が表れる。 ・代案を出さずに反対意見ばかり出すようになる。 ・システムの問題をシステムで解決せず、個人に責任転嫁する。 ・相関関係に原因をこじつけて誤った(時には都合のいい)因果関係が流布される。 ・思考や行動が細分化し、情報の共有や協力ができなくなる。(サイロ思考) ・行きすぎた経済偏重により、有効性の証明された解決策を「金にならないから」という理由で阻害する。 そして筆者はそれらのスーパーミームに対抗する手段を、人間の脳の使い方の改革に求める。 先ず問題点を意識し、短期的計画と長期的計画とを区別する。前者は緩和策であって解決策ではないから並行漸進主義をとってとにかくやってみる。 その間に後者を進めるが、まず知識と思い込みのバランスを健全化する。そして最終的な解決策は、脳の「ひらめき」に委ねることになる。人間の脳の「ひらめき」〜まったく連続性がないように見える、画期的な解決策〜を生むために、偶然に頼るだけではなくそれが生まれやすい状況をつくることができる。右脳的でも左脳的でもない、脳全体が協調して新しいアイデアを瞬間的に生み出す状態を調えることで、ひらめきを生む。 ひらめきは、認知閾〜脳の進化と問題が複雑化するスピードの差〜を克服するために自然が与えてくれた答えだといえる。
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なぜ文明はらせんを描いて落ちていくのか 進化の贈り物 スーパーミームの君臨 反対という名の思考停止 個人への責任転嫁 関係のこじつけ サイロ思考 行きすぎた経済偏重 不合理な世界で見つけだす合理的な解決策 目覚めと行動
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