笑えよ の商品レビュー
2年前のダ・ヴィンチ文学賞で大賞をとった作品。 最終選考での読者審査員をやったのだけれど、 これ一択だった。 そこまでシリアスではないのだけれど、 決して明るくはない話。 けれど重くなくて、とてもさわやかな読後感。 “王道”なのかもしれないけれど、 どこか新鮮だった。
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面白かった! デビュー作だからだとは思いますが文章はラフな感じで、さくっと読み終わってしまいました。 それぞれの登場人物が「痛み」を抱えていて、それでも笑う表情は切ないけれどとても可愛い。そしてラストのかすみの気遣いには、ほっとさせられ、自分もこんな友達でありたいと思いました。 大人になったってそのとき感じた痛みを「たいしたことではなかった」とは思わなくてもいいんじゃないかな。痛みと一緒に、雪の冷たさと、コーンポタージュの温かさを思い出すことができれば、それはとても幸せなことだと思います。
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いい話なんだけど、登場人物達のの人物像がイマイチ把握できず終わってしまった…。 これ読んだら無性に江國香織さんの小説が読みたくなりました
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男子2、女子1の構図のなかにある、それぞれ人に言えない秘密・想い。高校2年の柏木葉は、クラスの橋立が仲平を想っているのではと感じるようになる。「確認したい」と思った葉は、予備校が同じことを口実に3人での勉強会を提案する。 同性に恋したり、そうした異性を好きになったり、そうしたこと...
男子2、女子1の構図のなかにある、それぞれ人に言えない秘密・想い。高校2年の柏木葉は、クラスの橋立が仲平を想っているのではと感じるようになる。「確認したい」と思った葉は、予備校が同じことを口実に3人での勉強会を提案する。 同性に恋したり、そうした異性を好きになったり、そうしたことは何年か前から受け入れられるようになってきていて、それでも偏見はあるし、偏見はなくても当事者たちは傷つく。仲平の悩みが、一番苦しそうだと感じた。 「人を好きになる」ということはどういうことか、そうしたことをぼんやりと考え始める世代ならではの空気感がよく出ていると思った。江國香織の『きらきらひかる』に似ている。
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内容スカスカ。なんか…漫画しか読んだ事ない人が書いた小説という感じ。 これがダヴィンチ文学賞ね…(笑) まあケータイ小説とかが好きなローティーン向けですね。 マーガレットとか、いかにも少女漫画的な内容なので、漫画が書けなくて作家目指したの?って感じ。稚拙。 とにかく全ての描写に...
内容スカスカ。なんか…漫画しか読んだ事ない人が書いた小説という感じ。 これがダヴィンチ文学賞ね…(笑) まあケータイ小説とかが好きなローティーン向けですね。 マーガレットとか、いかにも少女漫画的な内容なので、漫画が書けなくて作家目指したの?って感じ。稚拙。 とにかく全ての描写に深みがない。 まあ若いのでしょうから今後頑張ってください。
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これは予想以上に良作!やたら字のサイズ大きいし、ページ数もないから、ティーンエイジャー向けの軽めの作品だろうと完全になめてましたすみません。高校生の男女=どうせ恋愛ものだろうという概念を見事に裏切ってくれる3人の関係性が良かった。最後の雪合戦シーンはやさしいような切ないような気持ちになってしまう。君たち3人を笑えるやつなんて、いないよ。
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「ダ・ヴィンチ」に掲載されたときにも読んだのだが、ラストの一文がとても気に入ったので書籍も購入。 本になったものを読むとまた違った印象を受ける。 高校時代の、あやふやで不確かな気持ち。自分でも説明できないなにものでもない感情と関係。 たぶんおとなになってしまったら、ありきたりな言...
「ダ・ヴィンチ」に掲載されたときにも読んだのだが、ラストの一文がとても気に入ったので書籍も購入。 本になったものを読むとまた違った印象を受ける。 高校時代の、あやふやで不確かな気持ち。自分でも説明できないなにものでもない感情と関係。 たぶんおとなになってしまったら、ありきたりな言葉で説明できてしまうんだろうが、そのときにはもうこの感情は消えてしまっているのだ。 橋立くんがいいなあ。私が高校生だったときにも、こんな感じの男の子がいた。「おいしそうだったから」というだけで缶のコーンポタージュを買ってくる彼がすごくいい。 「笑いたいやつは、笑え」というラストは、ふっと涙ぐんでしまうような鋭い切なさを感じさせる。
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渡辺ペコの繊細なカバーイラストが淡々としたストーリーとマッチしていました。もう少しこの三人のそれからが読んでみたかった。
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不思議な高校生の友情物語。 儚いが、なぜホッとさせる温かさがある。 微妙な男女の距離感がなぜだか面白い。 確かでないものを、確かに見せる。 本文になった言葉。 それができない多感な青春期。 なかなか味のある作品だった。
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