不登校、選んだわけじゃないんだぜ! の商品レビュー
タイトルの意味がようやく分かった。 学校に行かない子どもは、他を納得させる十分な理由があるわけでもない、今の日本の教育に物申す!とかいうレジスタンス的なものでもない、親や学校や社会と戦っているつもりもない。 不登校の親にとって、子どもの気持ちをそのまま受け止めるのは至難の技だ...
タイトルの意味がようやく分かった。 学校に行かない子どもは、他を納得させる十分な理由があるわけでもない、今の日本の教育に物申す!とかいうレジスタンス的なものでもない、親や学校や社会と戦っているつもりもない。 不登校の親にとって、子どもの気持ちをそのまま受け止めるのは至難の技だ。「学校がおかしい」「学校なんて行かなくていい」「お前は正しいみちを選んだ」そういう風に思わないと、やってらンないんだもの。 フリースクールもそう。学校行かなかったけどこんな立派な人間になりましたっていうPR。たぶん引きこもったままの人も、何にもなれなかった人も、たくさんいるはずなのに。 この本の中で忘れられない箇所がある。 『…今は思い出すことができる。 わたしは学校に行きたかったのだ。 みんなと同じように、普通に学校に行きたかったのだ。行きたかったのにいくことができなかったのだ。…』(p.61) この文章がすべてを表している。 学校に行けない子どもの気持ちって、まさにこれなんじゃないのか。 不登校は立派な理由がなくちゃいけないのか。 学校に行かない子どもは「個性豊か」でないといけないのか。そうだとしたらなんかオカシイ。 親や教師を生き死にのレベルまで考えを及ばせないと学校を休めないなんてそれこそ狂ってる。 私は貴戸さんのお母さんのようにはなれない。でも不登校の子の気持ちは何となく分かる。もうね、それだけで今の私にはいっぱいいっぱい。正当な理由がないと自分を納得させられないなんて、大人ってつくづく面倒だ。 左下がパラパラ漫画になっていて、「これか、こいのぼりってのは」と笑った。 ちょっと心が軽くなった本。読んでよかった。
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タイトルから想像していた本とは全然違った。心から、いい意味で。 よりみちパン!セシリーズはやっぱすごいと再認識した本。 なんやろうなあ、すごくリアリティのある本が多いからたぶん惹かれるんやろうな。 本書は「不登校は病気であり、よくないこと」や「不登校は本人が自主的に選んだことであり、認められるべきだ」などの妄言を徹底的に退けた本。 結局、不登校の子ども本人の気持ちはそれぞれ違っており、そんな百人百様であるものをなにか一つの理由に求めようとすることが間違っている。 厳しいことを言うでもなく、だからといって甘えられる立ち居地に居続けるのでもなく。 著者お二人の、慎重なスタンスがとても伝わってきた。 最初のほうが何が言いたいのか伝わってきづらかったけど、だんだん読み進めてみて、わかってくると感動した。
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