三匹のおっさん の商品レビュー
いやー、ほっこりするねー! 作者も言う、現代版時代劇。 ドラマになってほしーなー。 ちゃんと現代の家族問題にもさらっと幅広く触れているとこも素晴しい。
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とても読み易く解説まで読むと443ページもある。 今は、還暦と言っても本当に若い、年金は貰えないから働かなくてはならない時代。 三匹のおっさんは、個性的でいて、孫の気持ちや物語も世直し団を作って色々な問題を解決する作品は、読んでいてとても気持ち良い感覚。孫たちのその後もきになるし...
とても読み易く解説まで読むと443ページもある。 今は、還暦と言っても本当に若い、年金は貰えないから働かなくてはならない時代。 三匹のおっさんは、個性的でいて、孫の気持ちや物語も世直し団を作って色々な問題を解決する作品は、読んでいてとても気持ち良い感覚。孫たちのその後もきになるし。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『三匹のおっさん』 有川浩 (文春文庫) 「いやいや、面白かった! 児玉清」 この帯をみて思わず笑ってしまった。 児玉さん、どんだけ有川浩好きなのよ(笑) あとがきで、有川さんが児玉さんのことをこんなふうに書いている。 「公正に本を読まれる方でした。勝手なバイアスを一切かけず、読みやすいものを読みやすいからと評価してくださる方でした。 面白いものをただ面白いとまっすぐに、大らかに受け止めてくださる方でした。」 素敵だなぁ。 読書ってそれでいいんだと思う。 私が書いているこれが“書評”でなく“感想文”なのは、自分が好きと思えるかどうかだけが基準だからだ。 さて本書は、雑誌に連載されていたということですっきり一話完結、六話からなる連作短編集である。 作者も自分で言っているが、 「設定はトンデモ、文章は無茶な言葉遣いを勢いでママ押し通す」 いやホント、これは読者を選ぶね。 しかも、オヤジファッションの蘊蓄やイマドキの言葉遣いなど、たぶんきっと賞味期限は短い。 子供の頃、「三匹の悪ガキ」と町内で悪名を馳せた幼なじみの還暦三人組が、還暦ぐらいでジジイの箱に蹴り込まれてたまるかとばかりに、私設自警団を結成する。 その名も“三匹のおっさん”。 「俺たちのことはジジイと呼ぶな、おっさんと呼べ」 ということらしく。 メンバーは、元剣道師範の「キヨ」こと清田清一、柔道家で元居酒屋店主「シゲ」こと立花重雄、三匹の中では参謀役、機械マニアの工場経営者「ノリ」こと有村則夫。 この三匹が、ご町内で起きる様々な事件を鮮やかに(時に無理やりに)解決する痛快活劇ストーリーなのだ。 設定だけ見ればリアリティーは無いに等しい。 しかしおっさんたちが遭遇する事件はリアルそのもの、現代に巣食う悪行の諸々だ。 ゆすられて店の売り上げをみすみす渡していたゲーセンの店長の話や、強姦未遂事件、結婚詐欺、中学校での小動物虐待事件、女子高生が騙されてスカウトされる話や、年寄りを狙った催眠商法まで様々だ。 児玉清さんは、シゲの妻登美子が詐欺にあう第三話が好きだとラジオで言っておられたそうだが、私は第四話が好きだ。 学校で飼っているカモのヒナを虐待していた犯人を捜す話である。 子供を巻き込む犯罪が多発する昨今、地域の中で子供を守ることの難しさや、難しいからこその必要性がきちんと描かれていて唸らせられる。 「保護者と学校のコミュニティで子供を囲い込み安全柵を作っているのだろうが、そうなるとそこに関わっていない大人は無意識のうちに『自分は無関係だ』という疎外感を植え付けられ、子供は景色と同じになる。 その無関心の隙間を衝いて子供たちは被害に遭うのだ」 普段は子供たちが気を付けるべき“知らない大人”にカテゴライズされている三匹のおっさんたちが、そんな閉じた輪の中で起こった事件を見過ごすことができず、人脈や伝手をフル活用して学校内コミュニティに入り込み、抜群のチームワークで事件を解決に導く。 中でも“頭脳派”ノリさんの大活躍はすごい。 このおっさんは実に魅力的だ。 出力の違う二つのスタンガンを隠し持ち、繰り出される大技「則夫・エレクトリカルパレード」はもう理屈抜きにバカバカしいし、警官に職質でもかけられようものなら一発アウトな物騒な改造武器をジャケットの下に忍ばせ、持参の工具箱にはなんと、盗聴器やルミノール液まで入っているという、キヨの孫・祐希言うところの「もっとも危険なチビ」「犯罪スレスレ親父」なのだ。 周りの若者たちが、このおっさんたちに一目置いているのもいいな。 世の中に日和らず、悪いことは悪いと真っ直ぐに言える清々しさは、有川浩の真骨頂だ。 口も態度も悪いイマドキの高校生の祐希が、祖父・清一の背中を見て成長していく過程が微笑ましい。 第一話ラストで、祐希のファッションレクチャーを清一が真剣に聞いているのが面白かった。 シャツをインするなとか。 グレーはNGとか。 シャツを入れないとスースーするじゃないか!とか言い返したり(笑) 私はこのじいさんと孫コンビが一番好きでした。
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テレビシリーズになっているのは知っていたが、見たことはなかった。あることをきっかけに自警団となる仲良しのおっさん3人。孫や子、妻などがからんできて派生する問題を気持ちよく解決していく6つの短編。誰もがキャラが立っているが、善人なのが良く分かる。解説の児玉清さんとは違うが、私は4つ...
テレビシリーズになっているのは知っていたが、見たことはなかった。あることをきっかけに自警団となる仲良しのおっさん3人。孫や子、妻などがからんできて派生する問題を気持ちよく解決していく6つの短編。誰もがキャラが立っているが、善人なのが良く分かる。解説の児玉清さんとは違うが、私は4つ目のエピソードが一番好きだった。
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60歳を過ぎてもまだジジイと呼ばれたくない、おっさんで… 。わかるわかる私も60歳で「おばあさん」にはなりたくない。そのためには身体も心も若々しく保ち、社会の一員でいなければ!と思わせてくれる話だった。 おっさん達が解決していく問題はどこの町でも起こりうることばかり、気をつけな...
60歳を過ぎてもまだジジイと呼ばれたくない、おっさんで… 。わかるわかる私も60歳で「おばあさん」にはなりたくない。そのためには身体も心も若々しく保ち、社会の一員でいなければ!と思わせてくれる話だった。 おっさん達が解決していく問題はどこの町でも起こりうることばかり、気をつけなくちゃと思う事もたくさん。 こんなおっさん達がどこの町にもいたら子どもからお年寄りまでもっと住みやすくなるのだろうな
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ドラマの再放送ではまり、小説を読んでみた。 三匹最高、だいすき。 私はもともと、有川さんのくだけた文体が苦手だったんだ。 この本でも、キヨの孫ゆうきのくだけた口調が、最初は苦手だった。ドラマを見ていたのでゆうきのキャラはわかっていたのに苦手って・・・と、我ながら思うけど、なんと...
ドラマの再放送ではまり、小説を読んでみた。 三匹最高、だいすき。 私はもともと、有川さんのくだけた文体が苦手だったんだ。 この本でも、キヨの孫ゆうきのくだけた口調が、最初は苦手だった。ドラマを見ていたのでゆうきのキャラはわかっていたのに苦手って・・・と、我ながら思うけど、なんとなく文章で読むと冷めてしまうのだ。 しかし、読みすすめるうちに、ゆうきのくだけた口調の中に、彼の照れ、優しさ、悲しさなど色んな思いを感じられるようになっていった。 そうしたら、そういう文体も全然苦手ではななくなった。むしろ、こういう文体だからこそ伝わるのではないかな、と思った。 三匹のキャラクターも、話し口調、セリフのよって際立っている。 時代劇をイメージして書いたという本作。 時代劇といえば勧善懲悪。 三匹も、ご近所にはびこる悪を成敗してくれる。スカッとする。 そして、家族愛のお話でもある。第三話でシゲが妻に作り話を聞かせて、優しい言葉かけたところ、思わず涙。世の男性たちなら怒り狂う場面で、相手を気遣って作り話を聞かせるっていうのがさ、良いよね。シゲの優しさが染みた。 ドラマは、ノリ役の志賀廣太郎さんがお亡くなりになって、続編が作られることはきっとないだろう。それくらい、三匹はこの3人しか考えられないっていう絶妙なキャストだった。 小説は、「ふたたび」も読むつもり。 今更読み出したにわか三匹ファンですが、もっと続編がほしい・・・!と願ってしまいます。
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昔ワルガキだった、アラ還の3人のオッサンたちが各々の得意分野を活かし、地域の夜警になる! 還暦迎えたってまだまだ現役。 この世代のオッサンが地域の悪を斬っていくのが、小気味良く、スカッとしました。 キヨさんの孫の祐希とノリさんの娘の早苗も加わり親子、孫と祖父という縦の繋がりができ...
昔ワルガキだった、アラ還の3人のオッサンたちが各々の得意分野を活かし、地域の夜警になる! 還暦迎えたってまだまだ現役。 この世代のオッサンが地域の悪を斬っていくのが、小気味良く、スカッとしました。 キヨさんの孫の祐希とノリさんの娘の早苗も加わり親子、孫と祖父という縦の繋がりができていくのも素敵でした。
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昔の悪ガキ三人組が還暦を超えて再結成。自警団を作り、近所に潜む悪を退治するという時代小説にありがちな設定を現代風にアレンジした作品。全6話からなる連作短編集。 語り口も軽快で読みやすく、すぐに引き込まれてしまう。主人公の三匹のおっさん以外にもわきを固める登場人物の個性が豊かで...
昔の悪ガキ三人組が還暦を超えて再結成。自警団を作り、近所に潜む悪を退治するという時代小説にありがちな設定を現代風にアレンジした作品。全6話からなる連作短編集。 語り口も軽快で読みやすく、すぐに引き込まれてしまう。主人公の三匹のおっさん以外にもわきを固める登場人物の個性が豊かで面白く、物語に花を添えている。難しい推理などは飛ばして、突然解決となることも多いが、それはそれで痛快。恐らくこうだったのだろうなと想像しながら読むことができるので、あまり経過は気にならない。
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ーおじいちゃんじゃない!おっさんと呼べ! 〈あらすじ〉 あれよあれよと言う間に還暦。赤いちゃんちゃんこを着せられる日が来ようとは。おじいちゃんと呼ばれてたまるか!おっさんと呼べ!ガキの頃は3匹の悪ガキで通っていた、キヨ、シゲ、ノリの三人が集まり、町内を守るために、いっちょ立ち上...
ーおじいちゃんじゃない!おっさんと呼べ! 〈あらすじ〉 あれよあれよと言う間に還暦。赤いちゃんちゃんこを着せられる日が来ようとは。おじいちゃんと呼ばれてたまるか!おっさんと呼べ!ガキの頃は3匹の悪ガキで通っていた、キヨ、シゲ、ノリの三人が集まり、町内を守るために、いっちょ立ち上がるか!!! 〈感想〉 こういうの、最高なんですよね。 「おっさん」っていう響きがたまらなく愛しい。 自警団結成ということで、町のあれやこれに首を突っ込み、見事解決していくわけなんですが、カチカチに固まってた頑固ジジイの三人がすこーしずつ、いい味出してくるのが、また面白い。 そして、有川浩さんなら忘れてはならぬラブの気配。 高校生のピュアな恋愛がまたむずがゆくて、幸せな気持ちになります。 有川浩さんのラブって何でこんなに好きなんだろうか、、、。 1番好きなのは植物図鑑です(王道)。 たまにすごく読みたくなりますね、そしてその気持ちを絶対に裏切らないのがさすが有川さん。
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「おっさん」という響きが心地よく格好いい読後感スッキリな1冊。 現に普段は普通のおっさんである3匹に「燃えスイッチ」が入ると凄まじい力を発揮するところが痛快! これほど三匹を始め登場人物に会ってみたいと思わせる作品もなかなかない
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