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UN-GO の商品レビュー

3.8

30件のお客様レビュー

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2014/02/28

まだ読み途中なのですが… 安吾捕物帳を原案にしたアニメの脚本家自身によるエピソード0のノベライズ。 アニメが好きだったので本屋で見かけて思わず購入。 思ってた以上によかった。 架空の戦後日本を舞台にした探偵もの 急激な社会の変化に翻弄される人間の様が描かれているていて、そこが...

まだ読み途中なのですが… 安吾捕物帳を原案にしたアニメの脚本家自身によるエピソード0のノベライズ。 アニメが好きだったので本屋で見かけて思わず購入。 思ってた以上によかった。 架空の戦後日本を舞台にした探偵もの 急激な社会の変化に翻弄される人間の様が描かれているていて、そこが好き。近未来を舞台にしながらも現代封止的な側面を持つのも魅力(SFとはそういうものなのかもしれないが) また、ところどころに挿入される坂口安吾の言葉が鋭くかっこいいです。キャッチーな台詞があると印象に残りますね。 「私にもできることがあるでしょうか。」 「さあな。俺たちはただ生きて、堕ちるだけだ。」 まあこれはアニメの方でのやりとりなのですが 戦後文学者が書いた明治を舞台にした小説を近未来に翻案して現代を映し出す完骨堕胎の妙 原作モノとはかくあってほしいと思う。

Posted byブクログ

2013/10/13
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※このレビューにはネタバレを含みます

アニメ本編のエピソード0にあたる劇場版のノベライズ作品。 アニメ本編を観た時に分からない点がいくつかあったため、劇場版アニメを後から観て満足していました。 しかしノベライズ版まで読むと、各キャラクターの心理描写が細かくてより個々の登場人物を魅力的に感じられるようになりました。特に泉ちゃん。 劇場版では因果の子どもバージョンについての説明はカットされていたので、こちらでしっかりと説明されていてすっきりしました。 最後まで読みたくなる、いい作品だと思います。

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2013/07/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 今作は敗戦探偵・結城新十郎と助手・因果の捕物帳であるTVアニメ『UN-GO』(フジテレビ系列“ノイタミナ”枠で2011年10月より放送・全十一話)の前日譚にあたる映画『UN-GO episode;0 因果論』のノベライズで、文豪・坂口安吾を原作とし、謎解きのポイントはちゃんとある骨太社会派ミステリに仕上がっています。  今作でも新十郎と勝海燐六の推理バトル的要素は健在ですが、本編に繋がる話ですので、ちょっとこの要素は薄いようにも感じられます。しかし、新十郎の過去と因果の存在理由について語られるこの小説は単品で味わってもいい、そんな作品になっています。  原作の発表は約半世紀前なので、文体や台詞はやや難しいかもしれません。ですが、独特のユーモアと毒舌の中に文明批評を込めた安吾を會川が継承し、卓抜な構成を魅せた小説家・會川昇としての上質な一冊になっています。

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2012/08/19

面白かった!劇場版を見て、その記憶もずいぶん朧げになってから読んだのだけど、物語の輪郭も人物の心情もよりくっきりと鮮やかに浮かびあがってくるようだった。 最初のほうしか見ていなかったアニメ版も、この話に続く作品としてチェックしたいと思った。主人公が手にするであろう真実は何かを見極...

面白かった!劇場版を見て、その記憶もずいぶん朧げになってから読んだのだけど、物語の輪郭も人物の心情もよりくっきりと鮮やかに浮かびあがってくるようだった。 最初のほうしか見ていなかったアニメ版も、この話に続く作品としてチェックしたいと思った。主人公が手にするであろう真実は何かを見極めたい。

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2012/12/21

ここからアニメに繋がる、と考えるともう一度アニメを見返したくなります。小説版だと各キャラクターの印象もかなり変わってくる気が。アニメでは泉ちゃんはもっと探偵さんに冷たいし、海勝さんを信頼しているイメージ(だったはず)ですが…何らかの心境変化があったのかな?最後まで明かされなかった...

ここからアニメに繋がる、と考えるともう一度アニメを見返したくなります。小説版だと各キャラクターの印象もかなり変わってくる気が。アニメでは泉ちゃんはもっと探偵さんに冷たいし、海勝さんを信頼しているイメージ(だったはず)ですが…何らかの心境変化があったのかな?最後まで明かされなかった本名も気になりました。推理を覆す謎、一筋縄では見つからない真実がこの話の見どころかなあと。優しすぎた探偵さんが痛々しくも愛おしいお話でした。

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2012/05/26

時代背景はおもしろい。ただ中には結構難しい表現もあって読み進めにくかったところも。 想像してた感じではなかったけど、それはそれでおもしろかった。1つ言えるなら、黒幕がアッサリ死んでしまうことかな(笑)

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2012/05/16

“「なんなんだ、これは?ある者には見えて、ある者には見えも聞こえもしない映像?なんでそんなものが存在する?別天王会に現れるという"獣"も同じだ。そこにいた誰もが見たという、だがあとで調べてもどこにもそんなものが存在した形跡はない」 泉は昂奮のあまり、探偵の胸ぐ...

“「なんなんだ、これは?ある者には見えて、ある者には見えも聞こえもしない映像?なんでそんなものが存在する?別天王会に現れるという"獣"も同じだ。そこにいた誰もが見たという、だがあとで調べてもどこにもそんなものが存在した形跡はない」 泉は昂奮のあまり、探偵の胸ぐらを摑んでいた。 「答えろ。探偵。どうしたらこんなことができるっ」 探偵は、泉の手をとると、そっと外した。 「それが依頼なんだろう。まあ探偵なんて名乗っていたのは方便なんだが」 「方便?」 「そんなことでもしないと、この因果が気味悪がられるんでね」 「ひどいなー、ぼく気持ち悪くなんかないよー、ねー、泉ちゃーん」 探偵の言っている意味が、このときの泉にはまだよくわからなかった。 「別にあんたに頼まれなくても、大野妙心には会わなくちゃならない。そもそもなぜ検察がオレと大野が顔見知りだと知っているんだ。大野がそんなことを話すわけがない」 「それは」 泉は言いよどんだ。 ふと、天井の隅でなにかが動いた気がした。見ると、ありふれた監視カメラがこちらを向いている。 (店に入ったときから、あのカメラ、こっちを向いていたかしら)”[P.172] またアニメを見返したい終わり。 “——心なんていくつもあって……それが全部真実でしょ—— 由子の声が聞こえた。 ふと気になって、渡された住基カードに記された、新しい名前を読んでみる。 そこには[結城新十郎]とある。手回しのいいことに、オレの写真が貼りつけてある。入国の時、外務省の役人に撮影されたものだ。 朝日が昇りきり、周囲の風景がくっきりと浮かびあがっていった。 まともな姿の建物は一つもなく、破壊され壁を失った建物の中にシーツが何枚も垂れ下がっているのがわかる。多分ああやって区切って、それぞれの生活場所を確保しているのだろう。 「とりあえず、住む場所を見つけるか。屋根があれば、それでいい」 「ここで、なにをするの」 「また、探偵でもはじめるかな。おまえに、ミダマを喰わせてやるには都合がいい仕事だ」 そして、戦うのだ。 嘘つきだらけの世界と。”[P.384]

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2012/04/30

「UN-GO」の劇場公開作を脚本家自身がノヴェライズした「因果論」、小説版のオリジナル前日譚100枚を収録。 UN-GOを知らなくても単体で読めるしっかりした作品で、アニメや映画を知っているとより楽しめると思う。 アニメも映画も見たことがないから、見てみたいかな、と期待が生まれる...

「UN-GO」の劇場公開作を脚本家自身がノヴェライズした「因果論」、小説版のオリジナル前日譚100枚を収録。 UN-GOを知らなくても単体で読めるしっかりした作品で、アニメや映画を知っているとより楽しめると思う。 アニメも映画も見たことがないから、見てみたいかな、と期待が生まれる作品。

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2012/04/21

坂口安吾原案のアニメ「UN‐GO」のノベライズ。 アニメは見ていなくて、期待もしていなかったけれど、想像以上におもしろかった。敗戦後の近未来の日本を舞台にしていて、物語に違和感がない。 小説として十分に楽しめた。

Posted byブクログ

2013/04/08

小説としての体がなってるのかどうか若干の不安要素はあったにも関わらず、やっぱり書き手によってちゃんと読み応えって出るんだなあと思った。 ノベライズ化もピンキリのご時世。よい作品はよい書き手によって、よいノベルになるのだなあと思う。 ただ、結局は、「早く映画みたい!」という感想しか...

小説としての体がなってるのかどうか若干の不安要素はあったにも関わらず、やっぱり書き手によってちゃんと読み応えって出るんだなあと思った。 ノベライズ化もピンキリのご時世。よい作品はよい書き手によって、よいノベルになるのだなあと思う。 ただ、結局は、「早く映画みたい!」という感想しか出てこなかった……。

Posted byブクログ