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生活の医療 の商品レビュー

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2012/11/26

これからの、日本が直面する超高齢者社会における医療の在り方、そこにおいて歯科の分野がなぜ重要になるのかといった事が主であると思う。 本書の多くの部分では、「PEG(胃ろう)」についてページが割かれている。 PEGは年間20万件も行われているとの事であるが、実は自分もPEGにお世...

これからの、日本が直面する超高齢者社会における医療の在り方、そこにおいて歯科の分野がなぜ重要になるのかといった事が主であると思う。 本書の多くの部分では、「PEG(胃ろう)」についてページが割かれている。 PEGは年間20万件も行われているとの事であるが、実は自分もPEGにお世話になった経験がある。 PEGを経験したことのある31歳なんて、会った事が無い。 そんな経験からも思うが、急性期の病院では肺炎のリスクを防ぐためにPEGの増設を積極的に行うものので、どうも「患者を食べれる状態に戻そう」という気が薄かった気がする。 本書に依れば、本来口から食べられるようにするためのPEGという事だが、食べられるようしようとする努力をほとんど感じなかった当時の状況には、今更だが驚く。 次の段階へパスを投げるだけ、あるいはその場の延命の為にPEGを増設するのと、将来食べられるようにするために戦略的にPEGを増設するのでは、全然違う。 それが高齢者だとしたら、命の時間をただ伸ばせればそれが医療として正解なのか、と思ったりする。 人間の「食」への欲求はすごく強い。 食べられない状況や、将来食べられるようになるかわからない不安な気持ちで見る昼間のテレビの料理番組や、ゴールデンの旅番組での美味しそうなご当地料理を見て感じる、食べたいという欲望はとてつもなく大きいもの。 そんな心から湧き上がる食への欲望や将来への不安な気持ちは、体験してみないとわからないだろう。 「何でも食べられる」って、本当に貴重。 そんな「食」に深く関係する歯科医療に関われるのは、本当に感謝です(^^) 自分は企業に勤める身であり、医療の現場に携わっているわけではないが、諸々の状況を考慮すれば、超高齢社会へ取り組む歯科医療を産業としてもガッツリと応援して行かなければならないと思う。 さて一体何ができるのだろうか。 当然、我が国の後に続き高齢化する諸外国への、将来的なアウトバウンドも意識しなければならないとも思いつつ。

Posted byブクログ