人生を狂わせずに親の「老い」とつき合う の商品レビュー
32頁に、元女性タレントの清水由貴子さん(2009年当時、49歳)が、父親の墓前で自殺し、自殺の現場には、車椅子の母親がひとり残されていたということがあった。 母親は要介護5と判定されており、デイサービスにも通っていたそうだが、介護疲れによる自殺だったようだ。 188頁。 お年...
32頁に、元女性タレントの清水由貴子さん(2009年当時、49歳)が、父親の墓前で自殺し、自殺の現場には、車椅子の母親がひとり残されていたということがあった。 母親は要介護5と判定されており、デイサービスにも通っていたそうだが、介護疲れによる自殺だったようだ。 188頁。 お年寄りを介護する世代の数が圧倒的に少なくなったいまの世の中では、「最期まで自宅で親の面倒をみなければいけない」という考えにとらわれず、認知症かどうかにかかわらず、要介護の人は施設で看てもらうほうがいいと私は思っている。 そうなのかなあ、と思いつつある。 自分の場合、義母が91歳、実母が82歳。 どちらも、自宅で一人暮らし。 91歳の義母は認知症と思われるが、介護認定は受けていない。 食事やトイレは自分ででき、風呂も入れる。 ただ、風呂に入る時は、妻や妻の姉がいる時に行うようにしている。 そろそろ、介護認定を受けた方が良いのでは、と提案しているが、妻には当面その気はなし。 ●2023年2月5日、追記。 義母が昨日亡くなった。 療養型病院で、93歳にて。 介護認定5を受け、数カ月は自宅で介護してたが、約1年前に入院。 一度の転院を経て、最後は療養型病院で亡くなった。 コロナの影響で、面会できずの日々が、切なかった。
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絶望的と思っていた親の介護について、一筋の光が見えた気がする。介護保険のおかげで、民間の介護施設でも現実的な値段で入所できそう。また、後見人については考えさせられた。親がしっかりしているうちに、任意で後見人を選んでおいてもらうのが良さそうだと思った。
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「在宅介護は日本の美風」と言った政治家がいるそうだが、著者はこれは全く事実ではなく、むしろ施設を作りたくない政府や厚生労働省の「洗脳」言動ではないかと糾す。 「介護」ということがこれほど家の中で長く続く行為となったのはごく最近であり、それまでは事実上、寝たきり入院の末に病院で看取...
「在宅介護は日本の美風」と言った政治家がいるそうだが、著者はこれは全く事実ではなく、むしろ施設を作りたくない政府や厚生労働省の「洗脳」言動ではないかと糾す。 「介護」ということがこれほど家の中で長く続く行為となったのはごく最近であり、それまでは事実上、寝たきり入院の末に病院で看取ることが当たり前だったのだから。 そして高齢者の介護を行政が見切り、家族に過剰な負担がかかってきつつある現在、その解決方法は「放置」しかなくなるのではないかと警鐘を鳴らす。 事実、親のために離職する働き盛りの男性は増えてきており、そういう人々は再就職もままならず、親の年金にパラサイトせざるを得ない。女性も介護のために婚期を逸している人は多く、それも少子化の一因なのかもしれない。 しかし、実際に携わる人々以外が介護という事実に目を向けることは少なく、系統だった社会的対応は成されず、政策としてもぱっとしない。 「超」高齢化のみが話題となっているものの、その人々を直に支える側について、もっと考えるべきだろう。そして著者が主張するように「施設介護があたりまえ」という状況を普通にしていかなければならないと切に思う。
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いま、老いた親の介護のために仕事を辞めざるを得ない現役世代が急増している。いざというとき、国も行政も何の支えにもならない現実。高齢者を専門とする医師が、すでに起こっている「介護崩壊」の実態を明らかにし、「人生80年」「人生100年」時代に、すべての家族が笑顔で暮らしていくための転...
いま、老いた親の介護のために仕事を辞めざるを得ない現役世代が急増している。いざというとき、国も行政も何の支えにもならない現実。高齢者を専門とする医師が、すでに起こっている「介護崩壊」の実態を明らかにし、「人生80年」「人生100年」時代に、すべての家族が笑顔で暮らしていくための転ばぬ先の杖を指し示す!
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日本の介護をめぐる危機を訴え、備えるべき事をずらっと説いている。コンパクトで読みやすく、さしあたって介護を考えなければならない世代の人は一読する価値がある。頭の整理のためにも。 ・平成21年、介護疲れの自殺者は285人 ・ドイツでは現金給付を許している。 ・一般に薬の副作用は若...
日本の介護をめぐる危機を訴え、備えるべき事をずらっと説いている。コンパクトで読みやすく、さしあたって介護を考えなければならない世代の人は一読する価値がある。頭の整理のためにも。 ・平成21年、介護疲れの自殺者は285人 ・ドイツでは現金給付を許している。 ・一般に薬の副作用は若い人より高齢者の方に出やすい。
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チェック項目12箇所。介護できる家族はいない、老老介護で支えようにも、支え手がいない、どうにもならなくなる現実は目前だ、方法は唯一、社会で支えること、つまり特別養護老人ホームをはじめとする介護施設を充実させていくしかない。実質的には在宅介護などという伝統は日本にはない――と言ったら驚かれるだろうか、これには、いくつも原因がある、ひとつは、戦前までの日本は、先進国(当時でも一応そう呼ばれていた)の中でもっとも短命な国だった、結核などの感染症が多く、それを克服できていなかったからだ。「認知症もかなり進んでいるから、これ以上、積極的な治療はやめましょう」と、医者が言っても、「それは困る。人工呼吸器をつけてでも、管だらけになってでも、なんでもいいから1秒でも長く生かしてください!」と、子どもが言うのだ、ここで親を安らかに逝かせてしまっては、家賃も食費も払えなくなってしまうと必死なのだ。崩壊した「介護の三種の神器」……社会的入院、介護を担う女性と、身内や地域社会のバックアップ、老老介護。アニメ『サザエさん』の原作となった新聞マンガがスタートしたのは、太平洋戦争が終わった翌年、1946年のことだ、アニメでは老けて見えるが、原作では父親の波平が54歳、母親のフネは48歳という設定だった、波平は所ジョージより年下で、フネは松田聖子より若いのである、なお、フネの年齢はアニメでは52歳という設定らしいが、それでも榊原郁恵と同い年だ。「施設で死ぬのはかわいそう」という偏った発想は、中高年の女性や、老老介護を強いられているお年寄りの負担を、さらに増やす危険がある。そもそも孤独死というのは、死の直前まで自立していた人にしか起きない、孤独死というのは、「だれにもみとられることなく息を引き取り、その後、相当期間放置されるような悲惨な孤立死(孤独死)」と厚生労働省が定義している、要するに、相当期間にわたって人が訪ねてこないという環境で暮らしていたということでもある。「特養ホームをもっとつくれ」という国民の声を無視するかのように、「渋滞を解消するために道路をつくらなければいけない」とか、「まだまだ高速道路が足りない」などとのたまう、時代錯誤の政治家や官僚がいる、高齢化や不景気の影響もあって、すでに数年前から車の数は減っているのに、である。日本ではいまだに、「ヘルパーさんに来てもらうのはなんとなく気が引ける」と思っている人も少なくない、「他人に家の中に入られるのはイヤだ」「人の手を借りなくても自分で面倒をみられる」「うちの親は、まだデイサービスに行くほどボケていない」といった理由から、サービスを受けない人がいるのが実情だ。いまは親の介護をする世代が50~60代だから、無病息災というわけにもいかない、この年代は、うつ病やがんや心臓病になりやすいし、病気やケガをしても、若いときのようにすぐにはよくならない、介護している人が、いつ具合が悪くなるかもわからない、そんなときでも、前もって要介護認定さえ受けておけば、必要になったときすぐにサービスを利用することができる。いまは、介護認定で認められた範囲内であれば、ショートステイのサービスを利用できる、むろんその理由が、「出張で家をあけなければならないから」であろうが、「海外旅行をしたいから」であろうが、「子どもの受験期間だから」であろうが、なんら問題にはされない。主治医がどのくらい親切に、かつ詳しく意見書を書いてくれるかは、要介護度を決めるうえでかなり大きなウエイトを占めている。ケアマネの数は足りていても、みんな有能なケアマネとはかぎらない、個々のケアマネの力量には、かなり大きな差があるのが実情だ。
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親が引退するかしないかくらいで、読んでおいた方がいい本だと思います。私の関連会社にも、親の介護のために40代で退職せざるを得なかった方がいます。今はまたバリバリと働いてはいますが、また新しい職場で一からやり直しになってしまいました。元気だと思っていても、いつの間にか・・・というこ...
親が引退するかしないかくらいで、読んでおいた方がいい本だと思います。私の関連会社にも、親の介護のために40代で退職せざるを得なかった方がいます。今はまたバリバリと働いてはいますが、また新しい職場で一からやり直しになってしまいました。元気だと思っていても、いつの間にか・・・ということもありますし。本の序盤は現状の介護の問題について、後半は具体的な方法が書かれていますので、介護というものを全く知らない私にとっては、すごく勉強になりました。
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知らないことが多く目的が達成できた書籍であった。 特に介護問題の現状とこれからについては、かなり考えさせられる。
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「お互いに顔を見るとうんざりするの、別れてくる日は嬉しかったもの」 「素晴らしいお話ね」 「別れが嬉しいっていう、そういう爽やかさは、嫌いな相手と居た人にしか与えられない素晴らしさじゃない」 「人は与えるからこそ、大人になり、おいぼれではなく青年で有り続けるのである。いきいきとした晩年を過ごしている人たちは、どこかで与えることを知っている人たちである」 「骨董を楽しめる時間など人生ではそれほど長くない。だからあっても深く心にかけないことだし、なくてもたいした悲劇ではない、と思うべきなのである。得たものは得た瞬間から失う恐れがある。しかしものなど失ってもたかが知れている。人が最も心を痛めるのは愛する者を失うことだ。長く生きれば「得る」こともあるだろうが、それ以上に「失う」ものも多いのだ。」 「愛というものは、相手を良いと思われる方向に、無理矢理方向転換させるものではない。むしろずっと見守ることだ・ということは聖書で学んだ。 しかし私たちは相手を変えさせることの方がずっと好きなのである。」 「離れるという技術も大切。相手を殺すほど嫌になったらその人が見えないところにさっさと逃げだすことだ。 見えず触れずの相手にには何もできないから、場所を変え時間を引き延ばすだけで事情は変わってくる。こちらの感情も風化する、その速度はおそろしく早い。」 「人がしても自分ができなければしないという覚悟」 いろいろ考えられる本です!
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2012年3冊目。 219頁。 三省堂神保町店で購入。 現状、母方の祖父はアルツハイマー型認知症により、3年ほど前より入院生活。 父方の祖母は実家で、私の両親と兄、そして私と同居している。 祖母の方も年齢のせい(今年で94歳)で、このところ認知症の症状が現れ始めたため、介護認定を受けるべく両親が諸手続きをしている最中である。 そんな中で本書を見つけ、今後の参考になればと思い手に取った。 私としては、なにより両親が祖母の介護の為に、彼らの人生の大部分を犠牲にせざるを得ない状況に陥ってしまうことは、とても不幸な結果だと思っている。 両親、祖母の双方にとってという意味で、である。 そういった意味で、自宅介護にとらわれず、祖母の意見も汲みながら、施設への入所等も十分考慮すべきであると考えた。 また、私の父も今年63になり、母も還暦を迎える。 そういった意味で、私の兄や私が、両親を介護する立場になった時にどう行動すべきかを考える、良いきっかけにもなった。 ≪本文引用≫ p.52 親を自分が引き受けるか、平気で介護放棄するような施設に放り込むか。子にあたる世代は、いま、究極の二者択一を迫られている。 p.69 日本の高齢者介護が長期間にわらるようになった背景には、医療技術の進歩によって、「寝たきりになってからも死ななくなった」ということが、大きな要因としてある。 p.70 一方、重い税負担の見返りに国民に高福祉を提供しているスウェーデンでは、寝たきりになっても、体にいろいろな管を差し込まれている人がいない。 日本では「美談」として語られている行為が、スウェーデンでは「美談」でもなんでもなく、「ケア(care = 介護)はやるがキュア(cure = 医療)はやらない」という社会的コンセンサスがしっかりできているのである。 p.121 たしかに、認知症の症状のうち、記憶力や知能が落ちるといったものは治せないし。しかし、「盗られ妄想」や、昼夜逆転、また大声で騒ぐといった周辺症状は、実際には薬でよくなることが多いのだ。 p.141 まず、介護保険制度に関して、ぜひ知っておいてほしい「基本中の基本」が3つある。 それは、①介護認定の申請が必須であること、②家族形態にかかわらずサービスが受けられること、③支給限度額を超えるサービスも自腹を切れば利用できること-である。 p.162 ケアマネ探しのポイントは、主に次の通りである。 ・所在地は遠くよりも家の近くのほうがなにかと便利 ・介護保険サービスを利用している近所の人に評判を聞いてみる ・めぼしをつけた数人のケアマネに電話をして、対応を比較してみる p.186 公的施設のほうはさっぱり増えない気配なので、親が元気なうちから自衛手段として、有料老人ホームのパンフレットをいくつか集め、自分が見るだけでなく、親にも見せておくことも必要だと思う。 p.192 「施設はかわいそう」「最期まで自宅で」というまったく根拠のない考え方は、日本を支える働き盛りの世代を疲弊させるだけである。
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