1,800円以上の注文で送料無料

落語家 昭和の名人くらべ の商品レビュー

3

2件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2013/05/15

本書が呼ぶところの「昭和の名人」、彼らの噺を充分に聴いてきた落語好きの方に向いている本。 つまりは、古典落語入門者や初心者には向かない。 実際に会い、あるいは様々な資料にあたり、名人たちの日常の姿を思い描く。そうした上で、その「人となり」が芸にどのような影響を及ぼしたかまでをも...

本書が呼ぶところの「昭和の名人」、彼らの噺を充分に聴いてきた落語好きの方に向いている本。 つまりは、古典落語入門者や初心者には向かない。 実際に会い、あるいは様々な資料にあたり、名人たちの日常の姿を思い描く。そうした上で、その「人となり」が芸にどのような影響を及ぼしたかまでをも推察した1冊である。 私はこれまでただただ聴いて楽しむだけだった。 レコードから録音したカセットテープでもっぱら聴いてきた。テープが痛んでしまった頃、CDに変わった。今はそれをパソコン、携帯プレーヤー、あるいは車で聴いている。 ただし、演じている落語家の名前はぜんぜん意識してこなかった。名前も知らず、噺が面白いというだけで聴いてきたのだから自分でも驚く。 しかも、落語関係の本もまったく読んでこなかった。読み始めたのはここ数年のことだ。 それで、やっと自分が聴いてきた落語家の名前もわかってきた。 すると、自然と、自分の好みの落語家とその演目もはっきりしてきた。 志ん生、圓生、文楽、金馬、三木助、馬生、志ん朝、小さん、小三治…… まったく予備知識がなかったド素人の私が惹かれるくらいなのだから、本書の「昭和の名人」はやっぱり巧かったんだと再認識させられた。 本書に出てくる名人たちをもっともっと聴き込んでから、もう一度読んでみたいと思った。

Posted byブクログ

2012/05/29

五代目古今亭志ん生、六代目三遊亭圓生、八代目桂文楽、三代目桂三木助、五代目柳家小さん、三代目古今亭志ん朝。 この六人を昭和の名人として取り上げている著者は、圓生や志ん朝の音源を後生に残してくれた、音楽プロデューサー。 偏りがないとは言い切れないとは思うが、公私ともに落語と共に過ご...

五代目古今亭志ん生、六代目三遊亭圓生、八代目桂文楽、三代目桂三木助、五代目柳家小さん、三代目古今亭志ん朝。 この六人を昭和の名人として取り上げている著者は、圓生や志ん朝の音源を後生に残してくれた、音楽プロデューサー。 偏りがないとは言い切れないとは思うが、公私ともに落語と共に過ごしてこられたその長い経験からも、一読に値するものだと思う。 時代背景や、各人の生い立ち、育ってきた環境をふまえながら、理路整然と名人と定義づける。時にはそこまで小難しく考えなくてもいいんじゃないか、と言いたくなるが、そこまで掘り下げて聴くと落語もまたひと味違ったものになるだろうか。

Posted byブクログ