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私の小裂たち の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2023/06/21

美しい小裂が表紙のエッセイ本。 人間国宝の染色家、志村ふくみの本。 この文庫本のもととなったのは、展覧会に出された『小裂帖』。 織物への愛、裂たちへの愛、想いが伝わる一冊。 あいだあいだに綴られた裂も、文章と一緒に観るとまるで表情がみえるようだった。

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2018/03/31

志村ふくみ 「 私の小裂たち 」著者の布きれのコレクション集。自然の色に魅せられる本。色は草木まかせという言葉の通り、色のバリエーションの多さに驚く

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2014/09/15

色に対する表現が豊富で、その比喩が美しいと思いました。 →http://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-11908302861.html

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2014/08/13

近所のおばちゃんが帰省中なので、猫の世話に数日通う。志村ふくみ好きのおばちゃんが、よかったらどうぞと、読み終わった文庫本を置いてくれていたので、借りてきて読む。 ▼織物をはじめた1960年前後から織ったものの残り裂を手元の手帖に貼っていたがいつの間にかたまって、2007年に『...

近所のおばちゃんが帰省中なので、猫の世話に数日通う。志村ふくみ好きのおばちゃんが、よかったらどうぞと、読み終わった文庫本を置いてくれていたので、借りてきて読む。 ▼織物をはじめた1960年前後から織ったものの残り裂を手元の手帖に貼っていたがいつの間にかたまって、2007年に『小裂帖』として出版した。  このたびその中から裂を選び、小裂帖刊行のときに書き下ろした文章と、今新たに書いた文章とを組合わせて、小さな文庫の形にした。(p.3) というのが、この本。文庫カバーの裏には「草木から絶妙の加減で抽出し、絹糸に吸わせた色の鮮やかさ、織の妙味を、製版・印刷技術の粋をもって再現」と書いてある。 たしかに、この本に掲載されている小裂たちの色は、草木からこんな色が出てくるのかと驚かされる。さまざまな色が組み合わされた織のもように、目がすいよせられる。 たとえば同じ赤でも、蘇芳と紅花と茜の色味のちがい。樹の芯である蘇芳、花を染める紅花、根の色である茜。「花で色は染まらないのが原則」をはずれた紅花で染める興奮。 衣服がほとんど既製品になった今、糸を紡いで、染めて、織り、それを仕立てて着るものにすることは、とてつもなくゼイタクなことに思えてしまう。でも、そうやって手間暇をかけたものだったからこそ、布は大切に大切に、何度も仕立てなおされ、繕われて、使われていたのかなと思う。 志村ふくみは滋賀出身ということもあって、滋賀の県立近美に収蔵品がけっこうある。私もそれらを何度も見ているが、ガラスケースの向こうに掛かる着物と、印刷だけれど手元でじーっと見られる小裂の文庫本と、見る距離の違いを感じる。 (8/12了)

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2012/06/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

天然染料で染め、手織した小裂たち。灰汁や明礬などの媒染剤によって様々な色合いになる。煮出すころあいは伝授できない一期一会。そして縦糸と横糸、そして縞の作り方でいかようにも広がる豊穣の世界がある。 カラーページのなんと美しいことか、そして創ることに真剣な著者の息遣いや喜びが伝わってくる小さな本。ゆたかな気持ちを運んでくれた。

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