政治主導 の商品レビュー
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[ 内容 ] 「官僚主導から政治主導へ」の掛け声のもと政権を奪取した民主党。 けれど、喝采が失望に変わるのは早かった。 支持率だけが頼りの理念先行で実力不足。 その結果、経済回復はまったく見込めず、加えて内輪モメを繰り返し、東日本大震災と原発事故への対応もちぐはぐ。 もはや民主党政権は機能麻痺に陥っている。 では、真の政治主導とはどのようなものなのか。 それはどうすれば実現できるか。 政策決定のプロセスから人事システムまで、行政学の権威が整理・総点検。市民のための官僚制を問いなおす。 [ 目次 ] 序章 問われ続ける政官関係(喝采から失望への転落;思いつき政治の罪;東日本大震災と政治主導の機能麻痺;どのような政治主導が望まれるのか;政治の行政化;本書の構成) 第1章 政治主導への挑戦と実態(首相指導の腐心;中曾根政権の装置と手続き;橋本行革と政治主導の装置;小泉純一郎政権による政治主導) 第2章 官僚制の作動メカニズム(組織管理が生み出すバイアス;政権より個別利益に向くメカニズム;官僚制と外部の専門人) 第3章 政権交代と公務員制度改革(「政治主導」と裏腹の公務員制度改革;公務員制度の何が問題なのか;現代公務員制の原則を無視した公務員制度改革) 終章 政治主導の構築に向けて(言葉だけが踊る支持率頼みの政治;国家戦略室と行政刷新会議;自民党政権時代に逆行する与党政策決定システム;省庁編制の枠を脱した与党政調会長;政権と国家戦略会議構想の迷走;「政治主導」制度設計の要点―トップが誰か;「政治主導」制度設計の要点―政官連携と権限・責任の明確化;政治主導の確率に向けて) [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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2012年発行。政治主導への取り組みが中曾根、橋本、小泉政権下においてどのように行われたのか、官僚制の作動メカニズム、公務員制度の問題点、政治主導へ向けて政治、官僚機構の双方における改善点など。
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【読書その44】政権交代のキーワード「政治主導」。 それは、つい最近、政権交代前後から始まったものではない。 本書では、歴史的経緯として中曽根政権、橋本行革による政治主導の装置を整備し、小泉政権下でその装置を活用して運用したことを説明した上で、政権交代と公務員制度改革の状況を確認...
【読書その44】政権交代のキーワード「政治主導」。 それは、つい最近、政権交代前後から始まったものではない。 本書では、歴史的経緯として中曽根政権、橋本行革による政治主導の装置を整備し、小泉政権下でその装置を活用して運用したことを説明した上で、政権交代と公務員制度改革の状況を確認し、今後の政治主導の構築に向けた分析・提言を行っている。 今、振り返ってみると、橋本行革の大きさを感じる。そこでは、首相指導体制のための内閣法改正、内閣官房の拡充、内閣府の設置、副大臣・政務官制度の導入等が行われており、政治主導の観点から評価できるものである。
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各省における政治主導を確立するために、事務次官職を廃止し日本型キャリアシステムを改革し、副大臣・大臣政務官の増員によって「政権チーム」を強化する必要がある。局長職を廃止し、副大臣補とするべき。
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