沖縄県謎解き散歩 の商品レビュー
琉球王国、首里城から御嶽、エイサー、泡盛まで沖縄の魅力がよくわかる入門書。7人の執筆者が沖縄の歴史、食文化や宗教、ご当地ヒーローまで幅広く紹介。
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歴史に関する話は既知の内容が多かったのですが、その他の文化面の話、特に食べものの話は面白かったです。先日初めての訪沖を済ませ、居酒屋で「さかなのてんぷら」を目にしてまさに「ナニコレ?」となったばかりです(笑)。
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この前沖縄旅行をして以来、ミニ沖縄ブームになっている私は、沖縄を知る入門書の位置づけで紐解いた。沖縄の人口・雇用動態、歴史、宗教・民俗、飲食、地理・自然・生物、生活・文化を一通り紹介している。一つ一つの掘り下げは少ないけれども、少しは沖縄のことを知っていたつもりの私が知らないこと...
この前沖縄旅行をして以来、ミニ沖縄ブームになっている私は、沖縄を知る入門書の位置づけで紐解いた。沖縄の人口・雇用動態、歴史、宗教・民俗、飲食、地理・自然・生物、生活・文化を一通り紹介している。一つ一つの掘り下げは少ないけれども、少しは沖縄のことを知っていたつもりの私が知らないことがあまりにも多くて、やはり読んで良かったと思った。下川裕治氏は著名なアジア旅のライター、仲村清司氏はこの前読んだ「沖縄の人だけが食べている」を著していた沖縄在住のライターである。以下、覚書的に新たに知ったことの一部をメモする。 ・長寿県沖縄は過去。男は2000年に25位、77.64歳まで下がった。米国式食生活が影響か。←女性は未だ2位ぐらい。男の自堕落な生活が目に浮かぶ。 ・沖縄方言(琉球語)は、古墳時代の日本語の祖語から分かれて琉球諸島に入ってきたのが定説。今でも肉を「シシ」、魚を「イユ」、種を「サニ」、子どもを「ワラビ」という。 ・「琉球」は朝貢時代の中国語、琉球処分で日本古来の言い方である「沖縄」を充てた(新井白石『南嶋誌』)。 ・琉球にも元寇があった。東アジアの交差点だから当然。1291年、1297年軍隊を送ったが失敗(『元史』)。詳しくは不明。←小説に使えるぞ!誰か書かないか? ・那覇市久米村には、中国テクノラートのチャイナタウンがあった(閩人三十六姓)。←この前歩いた。孔子廟があった。 ・琉球王国では、王は神と交信できる聞得大君によって即位を許され、国家の安寧・鎮護も彼女の霊力で保たれるという解釈をした(神聖国家)。←ほとんど邪馬台国の構造。 ・米兵の無法な暴行はペリー来航の時から始まった(恩納村米兵発砲事件、ウィリアム・ボード事件)。 ・沖縄の名字の9割は地名に由来している。名字が読みにくいのは、地名だからだ。←那覇から糸満までバスで行く途中だけでも、「翁長」とか「高良」とか「阿波根」とか沖縄特有の人の名前が地名になっているのを発見した。 ・ユタ(民間にあり霊的な判断を下す人)は、一説によると3000人から1万人いるという。沖縄人口は140万人だから多い。職業にしていない人も多い。ただし、サーダカ(霊力が高い人)と呼ばれる。沖縄では65%の人がユタを信じると答えているデータがある。仏教が根付いていなくて、祖霊神やアミニズムを肯定し、生者と死者の間がボーダレスな社会でもある。←「精霊の守り人」の世界観に似ている。上野菜穂子が学生の頃フィールドワークした地域だからか。 ・沖縄料理に昆布(クーブ)は欠かせない(沖縄そばの出汁も昆布とカツオ、豚骨である)。しかし、昆布は北海道産で沖縄では採れない。18世紀、薩摩藩は昆布を必要としている中国と密貿易するために二重朝貢をしている琉球を利用したのだ。沖縄は数年前まで昆布消費量日本一を誇っていた。←北方謙三「楊令伝」によれば、昆布は中国の脚気治療に効いたらしい。薬並の貴重品だったのだ。 ・タコライスは1984年、金武(きん)町の「パーラー千里」で、メキシコのタコスのトルティーヤをご飯にかえて発祥した。米軍基地キャンプハンセンのゲート近くにあるお店が円高を背景に、米兵でも安く満腹になるようにというコンセプトのもとに作られた。よってその姉妹店「キングタコス」では常に大盛りのタコライスが食べれる。←こんな最近の発明だったのだ!私は「ステーキ88」で850円、普通盛が確かに大盛りだった。美味しかった。 ・先の「沖縄の人だけー」で、私は間違えた。「スパム」は、「ポークランチョンミート」という食品名のメーカー名だと思っていた。実はどちらもメーカー名だった。沖縄の人たちはこれらを「ポーク」と呼んでいる。豚肉のことでは無い。添加物と脂身が多く、健康的ではないのだが、沖縄料理と相性がよくて広く使われているらしい。「スパム」は、米兵が「うまいぞ」と勧めたが英兵が「こんなまずいもの」ということから転じて迷惑メールの意味になったらしい。←この前「カルディ」に置いてあるのを発見した。 ・沖縄の台風で、学校や会社が休みになる基準はバスの運行が取りやめになったとき。
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この春(2016)久々に沖縄に遊んだ。帰ってきたあと本書を読んだが、これだけのことを知って行けば、沖縄旅行ももっと面白かっただろうにと悔やまれる。しかし、行く前に読んでもおそらく深くは頭に残らなかっただろう。とにかく面白い本である。沖縄に遊んだのは一週間ほどだが、天気は今一からっ...
この春(2016)久々に沖縄に遊んだ。帰ってきたあと本書を読んだが、これだけのことを知って行けば、沖縄旅行ももっと面白かっただろうにと悔やまれる。しかし、行く前に読んでもおそらく深くは頭に残らなかっただろう。とにかく面白い本である。沖縄に遊んだのは一週間ほどだが、天気は今一からっとしなかった。本書によれば沖縄で快晴と言われるのは9日間ほどしかないそうだ。ぼくの住む豊橋という年中快晴の土地にいると、からっとしないことが信じられなくなるから不思議だ。本書は沖縄の位置からはじまり、歴史・人物、宗教・民族、食べ物・飲み物、地理・自然・生物まで幅広く沖縄を謎解きのかたちで紹介する。首里城などのグスクは霊場であったとか、ソーキそばはなぜぬるいか、沖縄の豆腐はなぜ硬いか、ラーメンより餃子がなぜ好きなのかに始まり、沖縄のあげもの文化、たとえば天ぷらはおやつだとか、おでんは本土とはまったく違ったものだとか、沖縄では長男がたいへんだとか、むしろ帰ってきてから読むとなるほどという記事が満載である。もっとも、沖縄も本土との関係でだんだん本土化しつつあるようだが。
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久し振りに沖縄関連本を読んだ、書かれているほとんどの事は知っていたが、「琉神マブヤー」については詳しく知らなかったので、とても参考になりました。DVD でも借りて見ましょうねぇ!
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