日本人が知らない漢方の力 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
簡易まとめ ・漢方は中国では通じない(中国では「中医学」、韓国は「韓医学」) ・「証」という診断&処方、日本では80くらい(中国は3000以上) ・西洋医学的に同じ病気でも証が違えば別の薬 ・コーヒーメーカーのような漢方煎じ器がある ・材料の少ない日本では煎じ、中国ではもっと大量に患者へ出す ・明治期に滅亡の危機だったが昭和に復活 ・「事業仕分け」で保険が利かなくなるところだった ・未病を防いで大きな病気にかからないようにできる ・西洋医学=病気を倒す、漢方=病気と付き合っていく ・高齢者には特に副作用が押さえられる漢方が向いている ・世界的に注目されている漢方 ・西洋は配合したものに名前をつけなかったので伝統医学はそれほど発達しなかった ・漢方は農作物なので西洋の基準で作られた薬では採算が取れない ・喫煙者が減って廃業になるタバコ農家は漢方にシフトチェンジするといい ・このまま日本人が興味を持たないと世界的に中国の基準がごり押しされる ・内視鏡も超音波エコーも日本人の発明
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僕は中医学を少し勉強し(ようと思っ)たので、そちらのことは知っているが、漢方のことはよくわからず、その違いに大きく触れている本、かと思っただけど、その言及はそれほど多くはない。薬についていえば、漢方は原料調達の事情から刻んで使うが中医学ではどさっと出す、とか、中医学には観念的な証...
僕は中医学を少し勉強し(ようと思っ)たので、そちらのことは知っているが、漢方のことはよくわからず、その違いに大きく触れている本、かと思っただけど、その言及はそれほど多くはない。薬についていえば、漢方は原料調達の事情から刻んで使うが中医学ではどさっと出す、とか、中医学には観念的な証が多いが漢方では整理されている、とか、生薬の原料の多くは中国産であり、中医学のグローバル化を狙う中国によってレアアースと同じようなことが起きる、と。 漢方は西洋医学とも分け隔てなくつかってうまくやれる、という主張に賛意を持つ反面、この本では触れていない、中医学の持つ、より生活と連続性を持った考え(が、多分に観念的だとしても)のほうに興味を持つ。というか、総合的に、というなら漢方と中医学も線引かなくてもいいんじゃない? 東洋医学という言葉と漢方という言葉を、どういう意図で使い分けているのかな、と気になった。 著者が本当に言いたかったことは、薬価制度の問題なのだろうなあ。大事なことだろうけど。書籍は多かれ少なかれポジショントークであることは百も承知、だけどタイトルに期待しただけに、少し残念。
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現在の薬価制度が漢方薬にも適応されていることへの問題点がよくわかった。このままだと漢方薬が将来なくなる可能性もある。第5章だけでも多くの人に読んでもらいたいと思った。漢方薬がなくなってしまったり、保険から外されてしまったりすると不利益を被る方がかなり出ます。
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http://kumamoto-pharmacist.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-2785.html
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漢方のことを手っ取り早く知りたいならこの本に勝るものはなし。気鋭の若手イケメン漢方医の今後に期待します。
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渡辺 賢治 (著) 「漢方」は中国のものではなく、日本独自の伝統医学である。そして、古くさい 昔の医学などでは決してなく、新型インフルエンザに効く麻黄湯や西洋医学では 原因のつかめなかったがんの発見やアレルギーの治療に効果を発揮するなど、 さまざまな局面で活用されている。実際、西...
渡辺 賢治 (著) 「漢方」は中国のものではなく、日本独自の伝統医学である。そして、古くさい 昔の医学などでは決してなく、新型インフルエンザに効く麻黄湯や西洋医学では 原因のつかめなかったがんの発見やアレルギーの治療に効果を発揮するなど、 さまざまな局面で活用されている。実際、西洋医学では対応しきれない病や高齢化 への対策として著しい効果をあげ、世界中から注目を集めているのだ。 しかし、この漢方が存続の危機に瀕している。それは、漢方薬の原料である 生薬の枯渇、中国や韓国とのグローバルスタンダード争いなどによるものだ。 にもかかわらず、その危機に対して日本政府は驚くほど冷淡だ。今こそ国民がその 実態を知り、声を上げるべきときである。西洋と東洋を融合させた「総合医学」 として、日本医療の未来に不可欠な漢方の「いま」がわかる一冊。
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