増補決定版 がんに負けない、あきらめないコツ の商品レビュー
友人ががんになってしまい、最近こういう本を読む。 乳がん患者さんとの往復書簡がメインで その合間に色々ながん治療のお医者さんとの対談がある。 ほとんど病気もしない自分が、がん治療中の友人に メールでどんなことを書けばいいのか悩むときもある。 鎌田先生の返信を見て、少し参考にさせて...
友人ががんになってしまい、最近こういう本を読む。 乳がん患者さんとの往復書簡がメインで その合間に色々ながん治療のお医者さんとの対談がある。 ほとんど病気もしない自分が、がん治療中の友人に メールでどんなことを書けばいいのか悩むときもある。 鎌田先生の返信を見て、少し参考にさせていただこうと思う。 読めば読むほど、自分はがんにならない性格や生活をしているなと思う。 とはいえ、誰もががんになる遺伝子を持つらしいので 自分は絶対がんにならないとは言えないけど。 でも、必ず誰もが死ぬので私は死を恐れていない。 この世に執着するものもあまりないから。 今が楽しい。先のことはあまり考えない。 未来のことを不安に思うより、困ったそのときに対処すればいいと思ってる。 がんを克服する人は、ポジティブでひょうひょうとした人が多いらしい。 病院の治療で治せなくても、精神的なもので治ることがあるという。 笑うこと、前向きに考えること。 緊張をゆるめるということ。 それが免疫力を上げて病気を治すコツ。
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がんは治らない。例外として治る。それが例外でなくなる日はまだ遠い。がんを告知されて、余命何ヶ月ですと告げられる。そこで普通の人は慌てふためく。普通の病気と異なり、がんは死期をある程度予測出来る。死を想定していなかった人が、死の宣告を受ければどういう反応をしめすか。 キューブ...
がんは治らない。例外として治る。それが例外でなくなる日はまだ遠い。がんを告知されて、余命何ヶ月ですと告げられる。そこで普通の人は慌てふためく。普通の病気と異なり、がんは死期をある程度予測出来る。死を想定していなかった人が、死の宣告を受ければどういう反応をしめすか。 キューブラー・ロスの死を面前にした人の心の変容は有名だ。 否認→怒り→取引→抑うつ→受容。殆どの人は死をまともに受け止められない。しかし、そういう死の宣告を受けていない自分というかなり危うい前提で言えば、死に臨んで死を恐れる人は死を考えてこなかった人である。日常において死を遠ざけて、死、生、自分、空間、時間、世界という実存的哲学の問いを自らに課してこなかったつけとして、死の訪問が突然に感じてしまうのだ。 徹底的に死を考え抜き、生を考え抜いた人に死の恐れが有るとは思えない。充分に死の意味、準備をしていれば、死は単なるラストクレジットである。 自分が殺される夢は誰でもたまに見ることがあるだろう。ただ夢でも死は予感であり、突然であり、死の覚悟ができるまでに目が覚める事になる。自分はかつて余命三ヶ月の不治の病を宣告された夢を見た。衝撃ではあったが、受け入れて、友人や親などの知人に別れの挨拶をして、持ち物を処分し、最後は臨終の地と決めたハワイに旅立つため、玄関を開けたところで目が覚めた。 そのときの何とも言えぬ感じは無かった。邯鄲の夢ほどでは無いにせよ、それなりの長い時間をかけて死の覚悟を決めていたのだ。それが目が覚めて見れば、寝る前と変わりの無い光景。パソコンが付けっぱなしで、テレビもつけっぱなし。ビデオが一周回って座頭市の途中から流れてる。 夢の中とは言え、死をかなりはっきりと覚悟したあとでは、やはり心までも寝る前と同じではいられなかった。死んで一番後悔すること。夢の中で死ぬ前にやり残したと思ったこと。それは、本を読むということであり、古典を読み、宇宙を知り、自分を知り、疑問の答えは得ることが出来なくても、何が疑問であり、謎なのかは知っておきたかった。知りうる答えは全て知り、知り得ない疑問だけがある状態で死にたい。 それらがある程度目処がついて、死に神をもてなしする心の準備ができたならば、死は恐怖では無く、むしろ残した疑問を知るチャンスで有り、もしかしたら新たな世界の始まりなのかもしれないのだ。そこに死への狼狽はない。
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