森茉莉・吉屋信子 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
『幼い日々』は、幼少期の甘美な記憶が延々つづられていて「長い! いやでも読みたい! 続けて続けて!」となった。不思議とすらすら読める魅力があった。
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森茉莉の『幼い日々』が良かった。 吉屋はやっぱり好みじゃない。林の事を”行商人の娘”連呼しすぎ。嫉妬か。
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まずは森茉莉について。 やっぱり好き。特に「好きなもの」「3つの嗜好品」「エロティシズムと魔と薔薇」これはたまらない。 森茉莉は薔薇や菫の砂糖漬け。 菫の砂糖漬けの印象は小学2年生で初めて読んだ、少女漫画のイメージそのもの。バレンタインに手作りのチョコを作ったが渡せずに握りしめて...
まずは森茉莉について。 やっぱり好き。特に「好きなもの」「3つの嗜好品」「エロティシズムと魔と薔薇」これはたまらない。 森茉莉は薔薇や菫の砂糖漬け。 菫の砂糖漬けの印象は小学2年生で初めて読んだ、少女漫画のイメージそのもの。バレンタインに手作りのチョコを作ったが渡せずに握りしめていたから、チョコに(板チョコを手作りしていた)指型がついてしまうというシーンだけが記憶に残っている。そのチョコに菫の砂糖漬けを主人公はのせていた。森茉莉の文章を読んでいると、とにかくそのシーンが思い出され、ときめきを感じるのだ。 そして大人になって、いろんな色の錠剤の入った硝子壜や白い粉で曇っている銀の匙に囲まれて喫むヴェルモット。エロティシズム。綺麗な古いレースのリボンがあるかもしれない。セピア色の少女時代の写真があるかもしれない。そんな素敵な世界。 煙草はフィリップモリス。仕事がうまくいったときに喫む。 何をとっても、セピア色に染まる独特な世界へ誘われる。 私の好きな世界。あこがれの世界です。 吉屋信子について。 吉屋信子は森茉莉と対極。ほとんど自分のことは書いていない。ただ、岡本かの子、与謝野晶子といった人々のと出会いは面白い。最期の「廿一年前」は好き。おめかけさんをめぐるお話は、きっと少女小説を書く土台になったに違いないって思わせるエッセイ。森茉莉が自分の世界に浸りっぱなしなのに対して、人のことを書くことで自分を浮き上がらせるような吉屋信子。もっと強い感じの女性だったと思っていたので、意外なエッセイでした。
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やっぱり森茉莉は素晴らしい。 彼女のように孤高で、自分を貫き通すなんてそうそう出来ない。 森鴎外の娘の溺愛ぶりは微笑ましい。
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吉屋信子の随筆を読んでみたくて購入。趣のある装丁、手ざわりなど、おそらく女性読書家の書庫にふさわしくあるようにと意図されて作られており、大変好印象(うちの書棚にふさわしいかどうかは別として)。 岡本かの子、林芙美子、与謝野晶子、宇野千代ら、女性文豪たちとの交流の様子が色彩豊かに...
吉屋信子の随筆を読んでみたくて購入。趣のある装丁、手ざわりなど、おそらく女性読書家の書庫にふさわしくあるようにと意図されて作られており、大変好印象(うちの書棚にふさわしいかどうかは別として)。 岡本かの子、林芙美子、与謝野晶子、宇野千代ら、女性文豪たちとの交流の様子が色彩豊かに描かれ、一歩一歩立ち止まりながらじっくり読んでいきたいと思わされる。「投書娘」であったという少女時代の吉屋信子の憧れに満ちた様子が非常に艶かしい。尾崎放哉についての伝記的な記述も臨場感に溢れており、気持ちを高揚させながら読んだ。 吉屋信子の観察眼、瞬間をとらえる才が存分に発揮されており、同じく才ある女性への惜しみなく限りない敬慕の想いが読み手の瞳にも美しく映る。「女人平家」や「徳川の夫人たち」に登場する女性たちのあの尊く潔い生きざまの原点はここに在りと確信。
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グラシン紙がかかっていて一目惚れの本。装画に神坂雪佳の『海路』が使われているのもすてき。 ブックデザインは大久保明子さん
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