「知」の欺瞞 の商品レビュー
文庫になっていたので今さら読みました。 大学受験時代、小○秀○が現代文の世界を席巻していて、過去問も例題も彼の著作ばかりで、そして僕は全く理解できなかった。そんな現状に対して自分の出した回答。みんな理解できないもんだから、凄いことが書いてあることにしているだけなんじゃ・・・?そ...
文庫になっていたので今さら読みました。 大学受験時代、小○秀○が現代文の世界を席巻していて、過去問も例題も彼の著作ばかりで、そして僕は全く理解できなかった。そんな現状に対して自分の出した回答。みんな理解できないもんだから、凄いことが書いてあることにしているだけなんじゃ・・・?それと全く同じことが書き連ねてありました。曰く、裸の王様。もっとも、某氏の著作が裸の王様なのかどうかは別の問題ですし、それを判断するために、某氏の著述をもう一度読み返してみる気もないのですが。少年老い易く学成り難し。読みたい本はたくさんあるしね。 それにしても徹底的な批判というかいびり倒しというか。これに近い空恐ろしさは、デネットの「ダーウィンの危険な思想」を読んだ時にも感じたな。敵に回してはいけない相手。ただデネットの時と違って、正直、高校物理程度の知識しかない自分には、著者らの批判の正否を判断することはできなかったので、そこが悔やまれる。
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溜飲が下がる・・・とは、このことだろうなぁ。 若い頃は、もうポストモダニズムは「わからない」とあきらめ、それでも、クリステヴァはきっと「意味のあること」を言っているに違いないのだから、・・・ボクがバカなだけだ・・・、と思っていた。 もちろん、クリステヴァがはるかに賢いのでしょうが...
溜飲が下がる・・・とは、このことだろうなぁ。 若い頃は、もうポストモダニズムは「わからない」とあきらめ、それでも、クリステヴァはきっと「意味のあること」を言っているに違いないのだから、・・・ボクがバカなだけだ・・・、と思っていた。 もちろん、クリステヴァがはるかに賢いのでしょうが、賢い人こそ、賢こぶらないことがいいに決まっている。 ボクの生涯の中で、王様は裸だと言ってくれる著者のようなヒトに出会えて本当に幸せだと思っている。
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ソーカル事件の人によるポストモダン批判の本。 ラカンからドゥルーズ=ガタリまでポストモダンの代表的論者を取り上げ、彼らの使う科学的な用語や概念のあれが間違っているこれを理解していない、とやり玉にあげる。内容的には、ふーん、そうなのね、くらいで面白いものない。 だけどソーカルが...
ソーカル事件の人によるポストモダン批判の本。 ラカンからドゥルーズ=ガタリまでポストモダンの代表的論者を取り上げ、彼らの使う科学的な用語や概念のあれが間違っているこれを理解していない、とやり玉にあげる。内容的には、ふーん、そうなのね、くらいで面白いものない。 だけどソーカルが投げかけたのは、学問的な誠実さ、さらにいえば知的誠実さに関わる問題だと思う。誠実さがなければかつてのニューアカのようにただのファッションでしかなくなる。それは学問に何らかの形で関わるすべての人に問われる話だと思う。 結局のところ、浅田彰の「明晰にできることはできるだけ明晰に」をどれだけ地でいけるか、ここにかかっているのだろう。
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