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インターネット・デモクラシー の商品レビュー

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2013/02/27
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【関与する度合「べき乗則"power law"」1/10/100法則】p28 全体のほんの一握りの者がきわめて活発に貢献し、ごく少数の者が定期的に参加し、大多数の者は決定的な貢献をすることもなく、共同体の能力から恩恵を受ける。Cf. ネット討論会、ウィキペディア、Youtube 【大陸別のインターネット浸透度】p41 北米76%、ヨーロッパ50%、アジア20%、アフリカ9% 【認知型資本主義】p51 知能労働が付加価値の創造において重要視される資本主義 Cf. グーグル、フェイスブック 公私の断絶から連続へ p78 「スカイブログ」フランスでは中高生の2人に1人が加入している p88 【スタンレー・ミルグラム「六次の隔たり」】p89 人は自分の知り合いを六人以上介すると、世界中の人々と間接的な知り合いになれるという仮説 (ソーシャルメディアが勃興して)「ウェブの役割は、図書館から領土になったのだ」p91 フェイスブック→水平全展望型 全員が他者および自己を絶えず監視するようになった。 ⇒規律の社会から管理者会へ移行するというドゥルーズの予言は、現実味を帯びてきた。p100 インターネットの新たな表現形式は「寡占状態」になっている公共空間を、新たに登場した発言者がいる周縁領域にまで押し広げようと模索しただけでなく、従来の政治では往々にして認められていなかった言葉づかいや空間を利用しながら、公的な発言を異なった形態で多元化し、そしてそれらの多元化された公的な発言をする機会を、インターネット利用者に与えるようになったのである。p107 ↓ 毛細血管のように張り巡らされた議論により、弾力的で驚くべき反応豊かなネットワークが構築された。p108 【1901年 ガブリエル・タルド『世論と群集』】p111 新聞の登場によって、現代人を結び付ける方法が二分されたと説いた。すなわち、おしゃべという方法と、公衆への一体化という方法である。前者は、顔を突き合わせて一対一の相互作用でおこなわれるが、後者は、公的な出来事に対して人々がもつ意見によって、距離感をともないながら人々を結びつける。 インターネットの斬新さは、普通のおしゃべりから世論が生まれ、従来の仲介者を通さずに群集が簡単に公衆になることができるようになったことである。 【バベルの塔としてのインターネット】p119-120 騒がしく過剰で統治不可能なインターネットでは、議論や噂が絶えず錯綜し渦巻いている。 このような批判に対するインターネット利用者の回答は、「自己組織化」ということである。 インターネット利用者はこの混乱を、水平的かつ非中央集権的な方法によって、自分たち自身で統治できると主張している。 参加型から協働型への民主主義へ p129 公的機関が主導するネットでの市民討論は、むしろ期待はずれに終わったケースがほとんどであり、きわめて強い関心をもつごく一部の市民だけが参加するにすぎない。p129 「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」「対人地雷禁止活動」「途上国の債務負担の削減を求める運動」「新自由主義に異議を唱える《もう一つの世界主義》」など インターネットが存在しなければ、組織や個人が国際的に団結することはなかっただろう。p136 <解説> 豪州の政治学者ジョン・キーン「民主主義の本質は権力を分散させる思想にある」p178 3.11時のツイッターやメーリングリスト=「組織なき組織化」p180

Posted byブクログ