ホーダー の商品レビュー
借りたもの。 ホーディング(がらくた収集癖)…捨てられない、片づけられない人々の事例を集めたもの。 ホーダーへの治療や対策の具体的なハウツーについては言及されていない。 多様なケースが紹介され、そうした傾向に苦しむ人々がいる認知と、多少なり改善された事例、リバウンドしてしまうケー...
借りたもの。 ホーディング(がらくた収集癖)…捨てられない、片づけられない人々の事例を集めたもの。 ホーダーへの治療や対策の具体的なハウツーについては言及されていない。 多様なケースが紹介され、そうした傾向に苦しむ人々がいる認知と、多少なり改善された事例、リバウンドしてしまうケースなどが紹介され、ホーダーたちのケアに必要なことを模索している。 ……先天的な要因の場合もあるが、多くの後天的な精神疾患に家族関係の問題があるように、ホーダーも然りのようだった。 冒頭から、脅迫的ホーディングの最たる事例・コリヤー兄弟( https://en.wikipedia.org/wiki/Collyer_brothers )の逸話が紹介される。ホーダーが強迫性障害(OCD)のひとつではないかと考えられていたが、遺伝的なつながりや脳の活動パターンが異なるとの事。むしろ衝動制御障害(ICD)に似ているらしい。 挙げられている人々は、モノに価値を置き、手放せない。モノに“感情移入”し、手放すことで“何か”を失うことを恐れているようにも思う。 彼らにとってモノは外界――人間関係――との繋がりを媒介してくれる存在であるようだった。オニオマニア(乱買癖)――買い物症候群――然り。 また、自己実現や記憶の外部化、物質化でもある。出来ていることを目に見える形にしたり、行ったところを‘忘れないように’形にする。 私が衝撃的だったのは、このホーダーという行為が、無機物に留まらず、動物にも向くことがあること。掲載されていたケースでは、動物保護の名目で保護した猫たちに適切なケアが行われず、多頭飼育崩壊を起こし、劣悪な環境に陥っていた。その数、600頭…… そして保護している当人は「自分は適切な管理をしている!」と本当に信じている。 ホーダーは総じて、モノに溢れてかえって不便な生活をしているのに、モノの情報量が多すぎて処理できなくなっている…… 存在しているモノを“当たり前”として認知していない。 ちょっと別なケース?でADHDの子供も。 他者の介入によって改善したり(かなりマメに付き合ってた)、それでもリバウンドしてしまったり(ちょっと行かれなかったり、介入者との信頼関係が築けなかったり)… 何かひとつの原因がある訳ではない。 ただ、総じて彼らは完璧主義者、失敗を恐れる、頑固な傾向がある。 気づきとサポートが必要なことが伝わってくるが、並大抵の労力では難しそうだ… 断捨離はこれらを改善するだろうか? Webナショジオ > 【連載】「捨てられない」という病 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20120313/302255/
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当てはまるところたくさんあってドキッとした。 物欲はないし、DMなどは捨てられるし、新聞もとっていないので、ゴミ屋敷になることはないけれど、使っているものに対してただ保管しているものが多いような気がする。しかも、一旦手に入れたものは捨てられない、優先順位つけられない、ゆえに片付け...
当てはまるところたくさんあってドキッとした。 物欲はないし、DMなどは捨てられるし、新聞もとっていないので、ゴミ屋敷になることはないけれど、使っているものに対してただ保管しているものが多いような気がする。しかも、一旦手に入れたものは捨てられない、優先順位つけられない、ゆえに片付けられない。子供の頃からの悩みではあるけれど、中々解消できない。 病気と言われるとそうかも、って思うけど、じゃあ、治せるのって言うとどうなのか。 整理整頓できるのが普通という常識(特に女子に対して)と思われているけれど、いつも整理整頓できている方が、人として異常ではないかと思ったりする(潔癖症とかね)。
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「ゴミ屋敷」、「片付けられない人々」などと簡単な言葉ではなく、「ホーダー(貯蔵する人)」はなぜモノに捕われているのかを深く分析しています。 そもそも、『モノを持つことによって幸せになる可能性は、私たちの経験から来るのではなく、「持つ」嗜好を強調した賢いマーケティングにあるという...
「ゴミ屋敷」、「片付けられない人々」などと簡単な言葉ではなく、「ホーダー(貯蔵する人)」はなぜモノに捕われているのかを深く分析しています。 そもそも、『モノを持つことによって幸せになる可能性は、私たちの経験から来るのではなく、「持つ」嗜好を強調した賢いマーケティングにあるということ』らしい。 そして、「ホーダーはモノを通して世界と繋がろうとしている」。つまり、「私たちは自宅にモノを所有するが、同時にモノに所有されている」。 我々は巧妙なマーケティングによって、以下の構図の中で踊らされていることに気が付く。 ”持つことが幸せ” ↓ ”モノを持たされている” ↓ ”無くなると不安” ↓ ”捨てられない” ↓ ”モノに囲まれていれば安心” しかも、このモノは、”使い道”が重要ではなく”可能性”が所有者にとって最も重要。 ホーダーは病気といえば病気なのだが人災といえば人災なのである。
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米国人口の2%にもなる強迫性貯蔵症、長期にわたる交流と調査、暮らしぶりや心理状況についての事例集。 片付けられないのって、単にサボってるだけと思っていたのですが、もっと根源的なものだったのですね。モノあふれの時代だから発覚した。研究・支援は一足先のアメリカ、じき日本にもやってく...
米国人口の2%にもなる強迫性貯蔵症、長期にわたる交流と調査、暮らしぶりや心理状況についての事例集。 片付けられないのって、単にサボってるだけと思っていたのですが、もっと根源的なものだったのですね。モノあふれの時代だから発覚した。研究・支援は一足先のアメリカ、じき日本にもやってくるね。
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ここで描かれているモノを貯めこむ傾向というのは自分にとって思い当たる部分もあってずいぶん耳が痛い。物に執着するという根底には、その物に「物語」を持たせているというのは、まさにその通りだなあ。例えば買った本とか、その本を買ったときの記憶と結びついている。それを手放すということはその...
ここで描かれているモノを貯めこむ傾向というのは自分にとって思い当たる部分もあってずいぶん耳が痛い。物に執着するという根底には、その物に「物語」を持たせているというのは、まさにその通りだなあ。例えば買った本とか、その本を買ったときの記憶と結びついている。それを手放すということはその自分の過去と思い出が切り離されるという感覚があってそれが痛みになる。
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ホーダーとは聞き慣れない言葉だが物を集めて捨てられない人のことである。 趣味がよく他人も価値を認めるならばそれはコレクションと呼べるが、ひどい例では部屋中に物があふれている。 理由は様々。 人にはわからない価値を見つけて物を集める人、子供が貝殻や石を集めるのが行き着いたらこうな...
ホーダーとは聞き慣れない言葉だが物を集めて捨てられない人のことである。 趣味がよく他人も価値を認めるならばそれはコレクションと呼べるが、ひどい例では部屋中に物があふれている。 理由は様々。 人にはわからない価値を見つけて物を集める人、子供が貝殻や石を集めるのが行き着いたらこうなるのか。 物と記憶や愛着が結びついて捨てられなくなる人。ある人は電話番号が描いてあるメモを捨てられない。 この電話番号には何か意味が有るはずだからと。しかしその電話にかけて確認することはしない。 動物ホーダーもいる。とにかく動物を集めてくるが世話を仕切れず殺してしまう。 そして動物を救おうとしていたはずが動物虐待をしたとして処分にあう。 必ずしもホーダーがだらしない訳でもない。ある図書館司書は自分の物でなければ効率よく整理ができる。 ただ自分の物は捨てられないのだ。 わかる部分もある。例えば食事を残すことをいやがるホーダーがいてこの気持ちはわかる。 さすがに中国では食べきれないのであまり気にしなくなったが・・・ いらない物でも使える物は捨てにくいと言うのもわかる。 しかし道ばたから何か使えるかもとがらくたを拾ってくるようだとわからない。 個人的には本はなかなか捨てられない。古本屋に売ったり人にあげるのは平気なのだが。 服が捨てられないとか、部屋が片付けられないと悩んでる程度ならホーダーではない。ご安心を。
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ただ単にモノを捨てられない人についてのルポではなく、 学問的な態度でそういう人々の症状と原因を明らかするのが良いですね。 いろいろな学問の知識が詰まっていますし、 サンプルを多くとることで得られた洞察もおもしろいです。 彼らの手法にしても、人間について知見にしても、 学べるとこ...
ただ単にモノを捨てられない人についてのルポではなく、 学問的な態度でそういう人々の症状と原因を明らかするのが良いですね。 いろいろな学問の知識が詰まっていますし、 サンプルを多くとることで得られた洞察もおもしろいです。 彼らの手法にしても、人間について知見にしても、 学べるところは多い本だと思いますよ。 やや散漫な印象を受けるのと学術関係の出典のないのは残念でしたが、 全体を通すして、良い本であるとは思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アメリカの事例ってどれもハンパ無いな・・・。14室もある素敵なおうちがモノでいっぱいになりすぎたので、また別に部屋を借りて・・・とかみたいな事例が多いんだけど、その限度ってのが肥満レベルと一緒で日本人の想像を超えている気がします。 まだ解決にいたるとか治るとかいうレベルではなく、臨床データを集めているところ、という感じ。無理な解釈もしていないため、そういう意味では盛り上がりに欠けるか・・・。 ・・・部屋片づけようっと・・・。
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ゴミ屋敷の住人たちは何を考えているのか。 物を溜め込む行為を「ホーディング」、過剰にモノを集め、溜め込んでしまう人のことを「ホーダー」という。 ホーダーはあらゆるものを集め、溜め込み、そして、決して捨てない。 ワイドショーなどで話題になる、いわゆる「ゴミ屋敷の住人」や「ねこ...
ゴミ屋敷の住人たちは何を考えているのか。 物を溜め込む行為を「ホーディング」、過剰にモノを集め、溜め込んでしまう人のことを「ホーダー」という。 ホーダーはあらゆるものを集め、溜め込み、そして、決して捨てない。 ワイドショーなどで話題になる、いわゆる「ゴミ屋敷の住人」や「ねこ(犬)屋敷」の住人について、彼らがなぜそのような行為をしてしまうのかを、心理学や社会福祉の立場から研究した一冊(心理学教授と社会福祉学教授の共著)。 ホーダーに共通しているのは、他人ががらくたと思うものに対し、それぞれ独自の意味を見いだしている点、自分の物が捨てられることに対し、自身が傷つけられたような強い拒絶反応があることだ。しかし、それぞれの背景は多様で、重大な精神障害を抱えているケースもあれば、過去の深いトラウマが原因である場合など、対処法も一筋縄ではいかないことが、多くの事例で紹介されている。 小説のように、どれも晴れやかな成功で終わることはなく、解決策のないままの話、失敗の事例、改善と再発を繰り返すケース、さらに状況が悪化してしまった場合も含め、何編ものドキュメンタリーを観ているような構成。 ホーディングについては、家族や周囲の人間だけでなく、ホーダー自身も問題を感じ、苦しんでいる…という点が丁寧に語られている。「理解できない迷惑な住人」ではなく、ひとつの病を抱えた人として、その特性を理解することも必要だと考えさせられた。 【今月のおすすめ/2012年4月】
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