MBAのためのビジネスプランニング の商品レビュー

小樽商科大学ビジネススクール【編】

2014/09/18

ビジネスプラン作成の基本を解説。書名がビジネス"プラン"でなく、ビジネス"プラン二ング"となっているのは、ビジネスプランのドキュメンテーションだけでなく、その前後のビジネスコンセプトの開発やビジネスモデルの構築、プランの実行までを射程に入れているからだとのこと。
その広い射程を200ページ足らずで解説するので個々の説明はごく簡潔なものであるが、最低限の情報のみに限ることで全体感をおさえることができる。
また、実際にパワポ化されたビジネスプランの例が丸ごと載っているので、ビジネスプランを作ったことない人見たことない人でもゴールのイメージがつきやすい（構成的には冒頭でこのパワポを提示して、それに至るプロセスを解説した方がさらにわかりやすくなったとは思うが）。
もうひとついいところとしては、ビジネススクールのテキストだけあって、定評ある文献をしっかり参照していること。ビジネスプランの本は、著者自身の経験と信念で書かれた「ぼくのかんがえたさいきょうのびじねすぷらんのつくかた」みたいなものが多いが、そうではなくて過去の学術的・実務的成果をしっかり踏まえている。
もっと細かな各論やツール類については、姉妹編として「MBAのためのビジネスプランニング手法」が用意されているので、そちらも合わせて読むといいかもしれない。