劇薬時評 の商品レビュー
PR誌のエッセイ。震災の話など。小沢一郎に関する見方が新聞的というか、よく新聞を熟読する老人が陥りそうな論調でがっかりした。それから引用の入り口と切れ目がわかりにくい。誤植も結構あって、校正もデタラメだ。読むほどの価値はないと思う。
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佐野氏のドキュメンタリーはいずれも読んでないのでそれとの比較はできないが、TVを見ながらおっさんが画面に向かって突っ込んでるというのが本書だ。真面目な話の時はノンフィクションライターらしさを出すが、そうでないものの方が多い。 有吉並みの毒舌が炸裂してるので好きな人は面白いと思うか...
佐野氏のドキュメンタリーはいずれも読んでないのでそれとの比較はできないが、TVを見ながらおっさんが画面に向かって突っ込んでるというのが本書だ。真面目な話の時はノンフィクションライターらしさを出すが、そうでないものの方が多い。 有吉並みの毒舌が炸裂してるので好きな人は面白いと思うかもしれないが、どれも今一。「人間を信用できるかどうかは、だいたい名前と風貌と姿形で決まる。」って何やねん。
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テレビをつけっ放しで文筆業の仕事をする著者にとって、テレビは社会とのつながりを保つ欠かせない窓口らしい。そんなテレビっ子な著者が月イチでテレビから見える風景を誰に遠慮もせず、ぶった切る。 連載時期は2008年8月から2011年12月まで。そのときの社会風俗の資料集にもなる。総理大...
テレビをつけっ放しで文筆業の仕事をする著者にとって、テレビは社会とのつながりを保つ欠かせない窓口らしい。そんなテレビっ子な著者が月イチでテレビから見える風景を誰に遠慮もせず、ぶった切る。 連載時期は2008年8月から2011年12月まで。そのときの社会風俗の資料集にもなる。総理大臣は福田康夫から野田佳彦まで、小沢一郎、石原慎太郎、朝青龍、島田紳助、のりピー、AKB48に、民主党政権、東京電力、北京オリンピックと怒りの対象はいくらでも出てくる。 とにかくテレビに向けて怒りまくる。そんなに頭にくることばかりなら、テレビなんて見なきゃいいのに、と思うけど、著者にとって、なぜ怒っているのか、その理由を探すことが大事。その検索行為が、ノンフィクション作家として、ひとつの仕事なのだろう。
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2012072BO ENあり 自分の言葉を信じていない者に、聞くものの胸を揺さぶることなどできはしない。
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”ノンフィクションの巨匠”佐野眞一さんは巻頭で、ノンフィクションライターになる条件は?と聞かれ、『世の中のありとあらゆることに興味を持つ好奇心です。・・(中略) いま出会った人物の声帯模写、形態模写がすぐできる”芸”を身につけることも大切です』と説く。 そんな佐野さんは、テレビに...
”ノンフィクションの巨匠”佐野眞一さんは巻頭で、ノンフィクションライターになる条件は?と聞かれ、『世の中のありとあらゆることに興味を持つ好奇心です。・・(中略) いま出会った人物の声帯模写、形態模写がすぐできる”芸”を身につけることも大切です』と説く。 そんな佐野さんは、テレビに登場した人物を”おもちゃ”にしてカリカチュアするということを、批評眼を鍛える意味での日課としている。そんあ日常の日課が本に綴られたものだ。 政治的な批評、のりピーや海老蔵、島田紳介から、東日本大震災まで・・多岐に渡った、痛快な毒舌は読んでいて、電車の中でニヤリとしてしまいました。
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副題は「テレビで読み解くニッポンの了見」。 ノンフィクションライターである著者にとって、「テレビに登場する人物を“オモチャ”にしてカリカチュアするのは、批評眼を鍛える意味でも欠かせない日課」なのだという。 政治家から芸能人まで、世の中のあらゆる話題を辛口でバッサバッサと斬りまくっ...
副題は「テレビで読み解くニッポンの了見」。 ノンフィクションライターである著者にとって、「テレビに登場する人物を“オモチャ”にしてカリカチュアするのは、批評眼を鍛える意味でも欠かせない日課」なのだという。 政治家から芸能人まで、世の中のあらゆる話題を辛口でバッサバッサと斬りまくったエッセイ集。 人のこき下ろし方がめっぽう面白く、何度も噴き出してしまった。 鬱憤が溜まり気味の方は本書を読むと、下らない人々を笑い飛ばせてスッキリするかも。
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佐野眞一といえばバリバリの硬派ノンフィクション・ライターという印象があるのだが、実は「テレビっ子」であるというのは驚きだ。 本人は「初期高齢者の段階に突入した私には、金のかからないテレビは国に迷惑をかけない”正しい老後生活”を送る身にとって絶対に欠かせない道具である」と言い、「...
佐野眞一といえばバリバリの硬派ノンフィクション・ライターという印象があるのだが、実は「テレビっ子」であるというのは驚きだ。 本人は「初期高齢者の段階に突入した私には、金のかからないテレビは国に迷惑をかけない”正しい老後生活”を送る身にとって絶対に欠かせない道具である」と言い、「長い書き下ろしの生活に入ると、めったに外出せず、人にも会わなくなる。世の中の動きを感じさせてくれるのは、外からかかってくる電話と事件から芸能界の動きまで細かく報道してくれるテレビということになるから、いきおいつけっぱなしにすることになる」と、言い訳めいたことを冒頭に書いているのだが果たして本当にそんなにテレビを見ているのだろうか? そんな事を思いながら読み進めたのだが、佐野のその言葉が嘘でない証拠に本書のテレビ批評は最初から明石家さんま・島田紳介、小倉智明、泰葉とまさにテレビ界の王道の芸能人やワイドショーのネタに真正面から斬り込んでいくのだから、「えっ、これが佐野か・・・」という一種の予想を裏切るようなカタルシスがある。勿論、政治家達もターゲットにされているのは言うまでもない。当然のことながら佐野の劇薬批評と銘打つものだから、褒め言葉はまず出てこないし舌鋒鋭い批判はほぼ無尽蔵。そこにはタブーも無ければ人気者にも遠慮は全く無い。 ある程度テレビの表も裏も知っているであろう佐野がこうしてエッセイのためとは言え、詰まらんワイドショーやそこへの登場人物を毎日テレビを通して観察していられるのは、ある意味で頭が下がる思いだ。本当に野次馬根性、失礼、好奇心が凄いのだろう。そういや佐野のノンフィクションの最新刊はあの孫正義へのロングインタビュー「あんぽん 孫正義伝」だしな。
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