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サチコは隣のおばさんに命を狙われている、と感じていた。しかし、おばさんとは挨拶をするし関係は良好だ。しかし、ふとした瞬間、間接的に殺されそうになるのだ。意味不明な状況に陥ったサチコは友人と恋人に相談するが……。 *** 怒涛の勢いで三冊目。今回は二巻と違って好みの展開があり...
サチコは隣のおばさんに命を狙われている、と感じていた。しかし、おばさんとは挨拶をするし関係は良好だ。しかし、ふとした瞬間、間接的に殺されそうになるのだ。意味不明な状況に陥ったサチコは友人と恋人に相談するが……。 *** 怒涛の勢いで三冊目。今回は二巻と違って好みの展開があり非常に面白かった。こちらの作者さんの物憂げな悲しい物語も面白いが、やっぱり私としては狂気がこれでもかと、惜しみなく描写している方が好きだ。 特に「ゴミ捨て場」は第一巻にあった「クラスメイト」ぐらいぶっ飛んでてグロテスクで面白かったと思う。事の始まりは主人公のサチコが隣人の上品なおばさんに命を狙われているのでは?という疑念を持ったところから。そこから、友人に相談し、おばさんについて探るうちに常軌を逸した展開が繰り広げられる。 この常軌を逸した展開というのが、本当に常軌を逸している。 基本的に一部以外頭おかしいし、読んでて頭おかしくなりそうだ。登場人物たちよ、もっと道徳的観念と、倫理観はないんですかと問いたくなるほど。でも、それが面白いのだけれど。一人の価値観のずれた狂人が周りを巻き込みながら、すべてを破壊しつくす。そして、狂人はほくそ笑む。巻き込まれた側は理不尽としか言いようがない。ただ、それに気づいていないので、そういう感情が芽生えること自体なくて、陰鬱な雰囲気にならない。惨劇が起こったのに、惨劇の被害者側の心理描写が出てこないことによって、非常にフラットな印象にスライドしている。純粋にすごいと思う。このビックリマークシリーズ全編を通して思うのだが、本当に価値観がずれてる変なやつしか出てこない。世界に対する認識と、人間に対する認識とその他もろもろがずれまくっていて、でもそれが謎の爽快感を生み出す。ためらいも、何にもなくやり切ったぜ!という気持ちになる。多分凄まじすぎてモニタの向こうの他人事として処理で来てしまうのだろうと思う。他人事だから凄惨でも残酷でも、理不尽でも耐えられるのだ。あと、やはり登場人物が作中で自己完結するので一緒に悩んだり、考えたりする必要性が無いからというも大きいと思う。作中で繰り広げられる物語の展開を面白いと感じる人ならサクッと読めて良い作品だと思った。勢いこのままに、最終巻に突入するつもりである。
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非現実的にも思えるけど読んでいると現実にも起こるんじゃないかと思えてきて面白かった 「 」はとても良かった
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ゴミ捨て場・「 」の2作品。 著者の作品は毎回登場人物が極端に少なく、非常に読みやすい。 ゴミ捨て場では女子大生のサチコの命を狙っているのは隣人のおばさん。 なぜ?何のために? 恋人、友人と共にその謎に迫る。 最後の展開は何となく感じるところがあったが、一気に世界へと導いてくれた。 個人的にはラストのおばさんの回顧録的な部分は無くてもよかったのでは?と思ったりもする。 「 」に関しては著者にしか描けない世界感。 個人的には!に収められていた全裸部屋と似た感覚を持った不思議な世界でした。 説明 内容(「BOOK」データベースより) 女子大生のサチコは、なぜか隣人のおばさんに命を狙われていた。恋人、友人とともに、サチコがその理由を探り始めると―「ゴミ捨て場」。ある日突然、他人の言葉が「」としか聞こえなくなった「私」。その事態を周囲の人は信じようとせず、徐々に「私」は孤立していく―「 」。携帯ホラーの天才作家!待望の第3弾。 商品の説明 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 二宮/敦人 1985年、東京生誕。一橋大学経済学部卒。WEB上でも小説を展開中。モバイルコンテンツのプロデュース業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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一気に読んだ。 『ゴミ捨て場』面白かった!こういうの好き! 『「」』の方は意味不明な感じで終わるんかと思ったら、ちゃんと完結してて…しかも考えさせられる内容で凄いなと…素直に思いました。
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ゴミ捨て場は最後の意外な展開にびっくり。 今までの物語の一部始終の性格は嘘だったのと思わせられました。 「 」はあんまり好きじゃないです。 二宮敦人さんの作品はなんとなく手にとってしまうんですけど、いつも『!』(ビックリマーク1)が割りと面白かったので他のも手をだし勝ちですが、私には合わないのかな。。。 スプラッタ的な所は割りと好きなんですけどね。
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ビックリマーク1を読み、2を読むつもりが、2はあまり評判がよろしくないようだったので、3を読んだ。 『ゴミ捨て場』と『「 」』の2作。 「 」とはまた変わったタイトルだが、言葉が聞こえない事の表現と言う事なのだろうか。「 」の多用使いが気になってしまう。 やはりこちらも...
ビックリマーク1を読み、2を読むつもりが、2はあまり評判がよろしくないようだったので、3を読んだ。 『ゴミ捨て場』と『「 」』の2作。 「 」とはまた変わったタイトルだが、言葉が聞こえない事の表現と言う事なのだろうか。「 」の多用使いが気になってしまう。 やはりこちらも、早く警察行けよ! と突っ込みを入れたくなった。 『ゴミ捨て場』のほうは、意外な結末にしてやられた。 だが、どの話も、刑事ものの殺人事件とは全く違う狂気殺人だけに、気分が悪くなる。 しかし、その背景には、人の心に潜む、孤独や嫉妬、思いどおりに行かない葛藤などがある。そしてそれらが、やがて精神を壊して行くと言う様を描いているようにも思う。 他の作品も同様であるなら、このシリーズはこれ以上手に取らないかも。 個人的には。。。
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相変わらずのブラック加減。だがそれが良い。 この方の作品には毎回、とても純粋な博愛・隣人愛、臭い言い方ですが、アガペー(利己的ではない愛情)が根底にある狂気がテーマの作品がある気がします。 今回は「 」 という作品がそれに当たりますね。タイトル抜けてるわけじゃないですよ。「...
相変わらずのブラック加減。だがそれが良い。 この方の作品には毎回、とても純粋な博愛・隣人愛、臭い言い方ですが、アガペー(利己的ではない愛情)が根底にある狂気がテーマの作品がある気がします。 今回は「 」 という作品がそれに当たりますね。タイトル抜けてるわけじゃないですよ。「 」という、空白のかぎかっこの記号そのものがタイトルです。 斬新。 元々二宮先生は携帯小説畑の方ですが、(私も初見は携帯小説でした)侮るなかれ、この人の筆力と発想力は本当に素晴らしいです。 実際、私はこの人の作品を読んで、読書の方向性に大分影響を受けました。 ただあまり穏当・健全な作品とは言い難いのでR-15くらいではあるかもしれませんね。 しかしこの読んでいて背筋がざわざわとする感覚は、実力のない作家ができるものではありません。 ホラーやサスペンスが好きな方は、どうぞ一度読んでみて下さい。
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「ゴミ捨て場」ではすっかり騙されてしまいました。そして、登場人物は少しズレてる方が多いです。 「 」は普通では考えられない設定なんですが、とても惹き込まれます。ラストは悲しいはずなのに、2人にとっては幸せな結末のようにも思えます。
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おぞましい話。 少しだけ非日常があって、その非日常を利用する。 誰にもわからないように利用する。 そして利用される。 読みながら所々感じる不自然さが最後にすべて繋がる。
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