源氏 物の怪語り の商品レビュー
他の作品とは一風変わったしんみりした作品。作者の時代観がハッキリ出ている作品。紫式部好きにはたまりません。
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平安の時代、紫式部とその周辺の人々の心模様を、歌とあやかしに映して、織りなされる物語。 タイトルと同作者の「陰陽ノ京」シリーズのイメージのせいで、動きがある怖い話なのかと思いきや、意外にしっとりと静かな内容と文で、「妖怪=退治」のような図式が出来上がっていた脳内に良い刺激になりま...
平安の時代、紫式部とその周辺の人々の心模様を、歌とあやかしに映して、織りなされる物語。 タイトルと同作者の「陰陽ノ京」シリーズのイメージのせいで、動きがある怖い話なのかと思いきや、意外にしっとりと静かな内容と文で、「妖怪=退治」のような図式が出来上がっていた脳内に良い刺激になりました。 紫式部を巻き込んで四季ごとに起きる事件は、人の世の儚さや憂い、生きていることの意味…みたいなことを、大それたことを言っているわけじゃないのに感じさせずにはいられなかったです。 最初の「春」の物語の主役・伊勢大輔が健気でかわいかったです。 「陰陽ノ京」の人々も名前だけだけど出ていて、ファンとしては、こっそりにやついてしまいました。
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源氏物語なんていわれて小難しいのかなと 思いましたが、 そんなことはなくいつもの渡瀬作品でした。 紫式部の娘に取り付いた姉との話。 まず、設定がいいですね! 紫式部に姉がいたのか!ということをはじめて知りました。 娘がいたことも・・・。 これはこれで終わってしまうと思いますが...
源氏物語なんていわれて小難しいのかなと 思いましたが、 そんなことはなくいつもの渡瀬作品でした。 紫式部の娘に取り付いた姉との話。 まず、設定がいいですね! 紫式部に姉がいたのか!ということをはじめて知りました。 娘がいたことも・・・。 これはこれで終わってしまうと思いますが、 陰陽の京の子を主人子にまた、シリーズにしてほしいなぁ。
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中宮彰子に仕える伊勢大輔、赤染衛門、和泉式部たちが、物の怪がらみの不思議な出来事について同僚の紫式部を頼り…。 当代の歌人たちの前に現れる物の怪を、紫式部に寄り添う死んだ姉の導きで、読み解いていく紫式部。そこで知るのは、ヒトの抑圧した想いが、物の怪となって障るという、時に恐ろし...
中宮彰子に仕える伊勢大輔、赤染衛門、和泉式部たちが、物の怪がらみの不思議な出来事について同僚の紫式部を頼り…。 当代の歌人たちの前に現れる物の怪を、紫式部に寄り添う死んだ姉の導きで、読み解いていく紫式部。そこで知るのは、ヒトの抑圧した想いが、物の怪となって障るという、時に恐ろしく、時に愛しく儚い4つの物語で…。
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渡瀬さんには『空鐘』で惚れたので、異世界ファンタジックな世界から『平安ノ京』を手に取った時は違和感がありました(もちろん平安から読まれている方は、逆の違和感を覚えたと思いますが)。ただこの平安ものが空鐘ぐらいおもしろくて、渡瀬さんの書く陰陽の世界にずいずい引きずり込まれてしまいま...
渡瀬さんには『空鐘』で惚れたので、異世界ファンタジックな世界から『平安ノ京』を手に取った時は違和感がありました(もちろん平安から読まれている方は、逆の違和感を覚えたと思いますが)。ただこの平安ものが空鐘ぐらいおもしろくて、渡瀬さんの書く陰陽の世界にずいずい引きずり込まれてしまいました。そんな平安の外伝が刊行されてしばらく、単発でぽんと出されたのは、紫式部を主役とする物語。またしても時は平安ながら、京とはまた時代が少しずれています。 タイトル通り物の怪、あやかしの話でまた男性陣の陰陽師が跋扈しそうではありますが、今回はむしろ逆、女房たちを主軸に陰陽師は影の影。この時代では政界に首を突っ込めない女性たちの、女性らしい悩みを女性が解決します。あれこれ口を出せないながらに、女性が果たす政治的役割の比重は半端ないものだと感じました。 少し最後はあっさりし過ぎた感がありますが、単発らしい、後を引きずらない読後感がありました。
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