東京屋上散歩 の商品レビュー
モノクロ&カラー写真で東京の屋上を魅せる、写真集。 エッセイ3編、撮影メモに撮影地情報有り。 屋上で感じるのは外気だけじゃない。 屋上で見えるのは広がる空だけじゃない。 屋上と周囲の空間に残る、過去、現在、未来への芽吹き。 あるのは、人の痕跡、人の賑わい、人の息吹。 在るのは神社...
モノクロ&カラー写真で東京の屋上を魅せる、写真集。 エッセイ3編、撮影メモに撮影地情報有り。 屋上で感じるのは外気だけじゃない。 屋上で見えるのは広がる空だけじゃない。 屋上と周囲の空間に残る、過去、現在、未来への芽吹き。 あるのは、人の痕跡、人の賑わい、人の息吹。 在るのは神社、水田、貸し菜園、養鶏場に養蜂場、見事な庭園。 昭和からの香りが漂う遊具やベンチ。 更に、季節の移ろいに、昼と、異界の如くの夜の情景。 撮影後に失われた景色もある。閉鎖された場所もある。 丸ごと無くなった建物もある。だが、写真は記憶を残す。 建設中のスカイツリーは下から眺めていたけれど、 屋上からの眺めは、何だか新鮮に感じました。こう見えるんだ。 実は一般開放している会社の屋上がいろいろあるんだね。 地上の喧騒から逃れて上がる屋上は異空間の如く。 写真に誘われて、行ってみようかな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者は、屋上マニア…という言葉では片付かない程の屋上好き。 巻末のあとがきにある内容に、撮影時の事が書かれており、共感しつつも、思わず笑ってしまった。こんなに屋上が好きな人は、そうそう居ないだろう。 撮影時期が丁度、スカイツリー建設中の頃も含まれ、今では絶対見れないような、スカイツリー建設中の景色も多い。 他は、昭和レトロ漂う昔の屋上もあり、懐かしさと寂しさ、どこか怖さ…言葉にするには難しいものを感じる。 屋上遊園や何もない屋上の他、神社や養蜂場、養鶏場、はてまた田んぼ(!)まであって驚いた。 本屋で売っていなかったので、図書館で借りたが、屋上好きなら手元に持っていたい1冊。 写真が主体なので、贅沢言えば、もっと大きな本で堪能したかった。
Posted by
メランコリックな屋上もあれば、太陽のエネルギーをめいっぱい受け止める屋上もある。 いまもこの景色はあるだろうか。
Posted by
あのころ、行きつけの屋上があった。 小学生のころ、新しくできた駅ビルの屋上は、友だちとワイワイ、うきうきする場所だった。でも、数年でだんだんに古びて寂れていって、それからのほうがよく行った。電車通学していた高校生のころ、毎日通った駅前のビルの屋上では、駅に出入りする人や車を眺めた...
あのころ、行きつけの屋上があった。 小学生のころ、新しくできた駅ビルの屋上は、友だちとワイワイ、うきうきする場所だった。でも、数年でだんだんに古びて寂れていって、それからのほうがよく行った。電車通学していた高校生のころ、毎日通った駅前のビルの屋上では、駅に出入りする人や車を眺めた。 最近は車を停める目的くらいでしか屋上に行かないし、屋上駐車場は晴れても雨でも面倒だから敬遠しているくらい。あ、でもこの間、初めて行ったバッティングセンターが屋上にあった。 あー、そうそう。前に住んでいたのが最上階の部屋で、夏の暑さがハンパなかった。それで大家さんに手紙で屋上緑化を提案したんだった。何の返事もこなかったけど。居間が北側で冬は暗くて寒かったけど、駅近でいい部屋だった。そしてもう最上階は選ばない。 これは、図書館で借りた本。
Posted by
今でこそ屋上庭園なんて小綺麗になってるけど、昭和の頃からの屋上の移り変わりを知れて面白い。何てこと無い景色と雑破さに何か幸せを感じる。東京タワーかな?学生カップルの写真に寄せる著者コメントが『いまどうしてますか』はぐっときました。
Posted by
渋谷東急の屋上が再開発のため閉鎖になることや、味のある屋上で有名な松坂屋 銀座店が閉店する事がなんだか寂しくて手に取った1冊です。 高すぎるビルでは危なくて不可能な「屋上に出る」という構造。 超高層のビルやスカイツリーにはない、ガラスに遮られずに肌で空の近さを感じられる「屋上」と...
渋谷東急の屋上が再開発のため閉鎖になることや、味のある屋上で有名な松坂屋 銀座店が閉店する事がなんだか寂しくて手に取った1冊です。 高すぎるビルでは危なくて不可能な「屋上に出る」という構造。 超高層のビルやスカイツリーにはない、ガラスに遮られずに肌で空の近さを感じられる「屋上」という適度な高さって素敵だと思います。 この本で荻窪タウンセブンが私の最寄の屋上だと知りました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
意外と行ける屋上が多いということい驚いた。 有楽町の交通会館から新幹線を眺めたことはあったけれども、 その向かいのよみうり会館も登れる所だったとは知らなかった。 写真の頃はそごうだったから登れたのかも知れないけど、 今はビックカメラになっているだけに、どうなんだろう。
Posted by
個人的に好きな屋上は秋っぽいのがいい。雲がなくて空が高い。 冬の入り口が近くて風がすこしつめたい。寂れていてちょっと古い。時間が止まっている。 コレ最高。どの季節に行っても秋っぽい。それが理想の屋上。 この本にはそんな屋上が詰まってる。もちろん超新しい、それこそ清流まで備えている...
個人的に好きな屋上は秋っぽいのがいい。雲がなくて空が高い。 冬の入り口が近くて風がすこしつめたい。寂れていてちょっと古い。時間が止まっている。 コレ最高。どの季節に行っても秋っぽい。それが理想の屋上。 この本にはそんな屋上が詰まってる。もちろん超新しい、それこそ清流まで備えているようなやつもあるけれど、やっぱりシンパシーを感じたのはなにもないガランとした屋上だ。 塗装がパリパリで遊具が色あせている。雑草が隙間から生えていたり。この取り残され感が味わえる。 最近、某然とするほどなにもない、いい味出してる屋上がないとお嘆きのあなた。行くことはできなくてもこの本で浸ることはできます。
Posted by
- 1