時間のおとしもの の商品レビュー
時間をテーマにした短編集。 狂ったような物語からほんわかしたものまで品数は多い。 ガツンと来るものは無い代わりにスッと入って来る感じだ、
Posted by
短編四編を収録しています。 「携帯電波」は、一人の少女が携帯電話にかかってきた並行世界の自分自身からの通話に出たことで、べつの世界に移行してしまう話。 「未来を待った男」は、過去を変えるためにタイム・マシンを呼び寄せる瀬川と、その友人で時間について研究している佐門の二人の物語...
短編四編を収録しています。 「携帯電波」は、一人の少女が携帯電話にかかってきた並行世界の自分自身からの通話に出たことで、べつの世界に移行してしまう話。 「未来を待った男」は、過去を変えるためにタイム・マシンを呼び寄せる瀬川と、その友人で時間について研究している佐門の二人の物語。ちょっとした叙述トリックがとりいれられています。 「ベストオーダー」は、並行世界からやってきた三人の自分自身と協力して、完全犯罪をもくろむ男の物語。 表題作の「時間のおとしもの」は、「時が止まればいいのに」というのが口癖の少女が登場する、ボーイ・ミーツ・ガール作品です。 いずれも、時間や並行世界などの道具立てを用いた作品ですが、短編ということもあっておおがかりな設定が準備されているわけではなく、すこしふしぎな読後感があじわえるライト文芸といった印象です。
Posted by
はじめに言うのもなんですけど、伊坂幸太郎さんのファンなので、86頁の 「蜜柑だか檸檬だかは帰ってきた?」 「それは殺し屋の名前じゃないですか。」 これにはなかなか感動しました。入間人間さんも伊坂幸太郎さんがお好きなんですね。 本編は読みやすく登場人物も特徴的で、軽めではあるけど、...
はじめに言うのもなんですけど、伊坂幸太郎さんのファンなので、86頁の 「蜜柑だか檸檬だかは帰ってきた?」 「それは殺し屋の名前じゃないですか。」 これにはなかなか感動しました。入間人間さんも伊坂幸太郎さんがお好きなんですね。 本編は読みやすく登場人物も特徴的で、軽めではあるけど、なるほどやられた~と、にやっとできる物語でした。
Posted by
どの作品も面白い、SF短編集。 「携帯電波」はいかにもSFっぽいテーマ。 時間改変が行われるとき、そのスタートはどこになるのか? 「未来を待った男」にはやられた。 学生、貧乏、独特の語り口調とくると森見登見彦っぽい?と思うのは安直か。 「ベストオーダー」 ドラえもんでこんな...
どの作品も面白い、SF短編集。 「携帯電波」はいかにもSFっぽいテーマ。 時間改変が行われるとき、そのスタートはどこになるのか? 「未来を待った男」にはやられた。 学生、貧乏、独特の語り口調とくると森見登見彦っぽい?と思うのは安直か。 「ベストオーダー」 ドラえもんでこんな話あったな。 「やろうぶっ殺してやる!」「わあ、自分殺し!」のやつ。 全部自分のはずなのに、ちょっとした「違い」が連鎖して……というのがおもしろい。 「時間のおとしもの」 「時が止まればいいのに」が口癖の彼女。 「追いつこうとしたのか、それとも留めようとしたのか」 周囲との時間のずれというか、流れの速さの違いを感じることがあるから、なんとなく共感。
Posted by
時間とはなんぞや。もし時間を操ったら。操るというと違うな、時間を使うというのか。タイムトラベラーは夢があっておもしろかった。左門さんすごいよ。予想外だったよ。4人の俺もおもしろかった。まさか彼がでてくるとは思わなかったから。
Posted by
「携帯電波」 携帯の電波に乗せて時を渡る。 無限ループって怖いよね、の一言しか出てこない。 一体全体何が始まりで、何が終わりになるのだろう。 「俺は蝶になりたい」 タイムトラベルしてまで変えたかった過去。 時間を遡って初めて知った情報に驚きと同時にやられたと思った。 この事実を...
「携帯電波」 携帯の電波に乗せて時を渡る。 無限ループって怖いよね、の一言しか出てこない。 一体全体何が始まりで、何が終わりになるのだろう。 「俺は蝶になりたい」 タイムトラベルしてまで変えたかった過去。 時間を遡って初めて知った情報に驚きと同時にやられたと思った。 この事実を踏まえて、もう一度最初から読み直したいな。 「ベストオーダー」 バッティングセンターで出会った複数の自分。 せめて口裏合わせをしていたら、全ての犯行が上手くいっていた可能性も少しはあるのにな。 自分の性格など色々把握しきった上で、計画を立てなければいくら全員自分でも破綻してしまうのだろうな。 「時間のおとしもの」 時間が止まればいいのにと願う君。 タイトルから予想していた物語とは少し違った物語だった。 戻る事も止まる事もできず毎日進んでいくから、こんな風に思ったりする事もあるのだろうな。
Posted by
「時間」を軸とした短編集。 タイムマシンやらタイムリープ、 パラレルワールドなど、テーマはまぁよくある。 が、入間糸独特の気の抜けたような(失礼!)文体で 重い話もカラッとサラッと読める。 氏の得意とする(と私が思っている) 叙述トリックも健在。 この人の作品は、そのまま映像化...
「時間」を軸とした短編集。 タイムマシンやらタイムリープ、 パラレルワールドなど、テーマはまぁよくある。 が、入間糸独特の気の抜けたような(失礼!)文体で 重い話もカラッとサラッと読める。 氏の得意とする(と私が思っている) 叙述トリックも健在。 この人の作品は、そのまま映像化できん(^ ^; どっかで見たことのある探偵も登場(^ ^ 花咲太郎シリーズを読んでると、より楽しめます(^ ^
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
時間(移動)がある4つの短編集。 ・携帯電波・・・知らない箱に入っていた携帯電話。繋がった相手は知らない人の筈なのだが、実はパラレルワールドにいる自分。そして、電話で話した後、その世界の私と私が入れ替わってしまう!?充電が切れた携帯に、元の世界に戻れる事はあきらめて、ガラリとかわってしまった私の世界で、何とか生きてゆく。でも、その携帯から、聞き覚えのある声、そして会話が再現されて・・・ ・未来を待った男・・・私と瀬川は、同じ大学で、同じく貧乏学生だった。瀬川は未来を変える研究をしたいと語る。未来を呼び寄せる研究。成功させてやり直したい事があるのだと言う。数十年後、タイムマシンを成功させた私が行った過去では・・・ ・ベストオーダー・・・さびれたバッティングセンターで、俺と、俺と、俺と、俺!?少しの時間をずらして俺の世界に居合わせた俺4人。これは、完全犯罪の強盗をするしかない。その役割のベストオーダーは・・・ ・時間のおとしもの・・・中学の時のクラスメイトの病弱な彼女。タイムマシンも魔法もない時代。僕と彼女に自館おとしものは、彼女は時間をとめられるのか。
Posted by
時間をテーマにした不思議で独特な短編集。 『時間のおとしもの』が凄く好きかもしれない。 どうしたって時間は流れてゆくし、昔のままではいれない。 けど思い出とするか、針を自主的に進めるかは自分次第だよね。 『未来を待った男』は最初ミスリードしてた! 結局変えるのかな?変わるのかな?...
時間をテーマにした不思議で独特な短編集。 『時間のおとしもの』が凄く好きかもしれない。 どうしたって時間は流れてゆくし、昔のままではいれない。 けど思い出とするか、針を自主的に進めるかは自分次第だよね。 『未来を待った男』は最初ミスリードしてた! 結局変えるのかな?変わるのかな?って思う感じが良い。 『携帯電波』が一番いるまん節が強くて脱落者多そうだけど、 なかなかバラエティに満ちてる作品集なので、 薦めたいなーと思ったり。
Posted by
S F的時間をテーマにした短編集。 平行世界一つとっても、単純な平行世界の話ではなくミステリーを絡めてあったり、ループしていたりと、色々趣向が凝らされていて面白いです。 短編で趣向が凝らされているので、その分、読み辛い箇所もありましたが 楽しめました。
Posted by